スペイン坂の老舗スペイン料理店 @ びいどろ(渋谷) | オンナひとり気まま日記

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大好きなラグジュアリーホテルや、外で見つけた美味しいものの話がメインです。日々の徒然の他、脱線話も色々。

井の頭通りからパルコへと至る、緩やかな勾配の短い坂は、「スペイン坂」として知られております。

渋谷にはここ以外にも、色々と個性的な名前の通りが多いです。区のウェブサイトでも紹介されています。

渋谷区ウェブサイト 通りの名前

スペイン坂の名前の由来はどうやらはっきりしているようですが、一方で「由来はわかりません」とあっさり片付けられているものも結構ありますね(笑)。

「区が正式につけたもんじゃないし、知らんモノは知らん」という、別の意味でのお役所っぽさも感じます。

実際のところ、スペインらしいかは微妙ですが、わずか100mばかりの短い勾配には、小さな飲食店や雑貨店などが密集しており、独特の個性的を放つエリアであるのは確かです。

で、「スペイン坂」にあるという、これ以上ないほどの立地に恵まれたスペイン料理店が、「びいどろ」です。


1977年創業ということは、もう40年近くやっておられるわけですね。今でこそバルも増えまして、スペイン料理も浸透しておりますが、これは老舗の部類でしょう。

白壁の落ち着ける店内。外のスペイン坂よりはよほどスペインらしいです、当然。


さて、ランチタイムから一人でも気軽に注文できるパエリアセットも気になりますが…。


やはり、つい頼んでしまうのは前菜とメインのプリフィクスである、「選べるランチセット」です。


前菜はスペイン産生ハムのサラダにしました。
塩気と旨味、歯応えしっかりの生ハムに、レモンの酸味が効いたドレッシングで味を引き締めています。
クルトンのサクサクした食感も心地よいです。


メインは、タラのグリーンソースをチョイス。


身がプリッとした食感のタラに、アサリの旨味が出たソースはぴったりです。
菜の花も春らしくていいですね。

全体に優しい、柔らかなお味の組み合わせですが、運ばれてきた時の香りがまた良いんです。
強烈ではないんですが、ふんわりとした余韻のある香り。

温かいパンは、 見た目いわゆる「フランスパン」のバゲットに近いですが、中はあんな風な空洞はあいておらず、もっちりです。


いわゆるバゲットによくある、表面がバリバリッと固い感じ (バゲットって、ものによっては噛みきり辛かったりしませんか、アレ。ヘタすると口の中を怪我しそうな)ではなく、サクサク。
シンプルながら、ソースをつけながら楽しめる、お食事にあうパンです。

最後は紅茶で。


ここ、ボリューム的にはそこまでタップリではないんですが、結構男性客も多いですね。
流行り廃りにとらわれない、オーソドックスでほっとできるお料理が気軽に楽しめるところが受けるのかな。

目まぐるしく変わりゆく渋谷の街で、これからも頑張って頂きたい、堅実で優しいお店です。

ごちそうさまでした!