東北地方を除いて、早くも梅雨があけました。

予想はしていたものの、日差しがきつい、
いきなりの暑さがかなりこたえる毎日になりそうです。

節電はもちろん大事ですが、くれぐれもやりすぎて体調を崩すことのないように。


先月までは、色々なシリーズものを中心に紹介してきましたが、
今月は、基本的にはそういうしばりなく、
色んなタイプの曲をランダムに紹介していきたいなと思っています。


ところで、7月7日は七夕でしたが、
地域によっては、今日も含めて七夕祭りが開かれたり、
星に想いをこめる、そんな夜が続いていくかもしれません。


七夕は過ぎてしまいましたが、そんな日差しのきらめく季節に、
こんな流れ星になぞらえた素敵なラブソングを紹介したいと思います。


ボーイ・ミーツ・ガール「スター・トゥ・フォール」


シアトル出身で、ソングライターとしても活躍している、
ジョージ・メリルとシャノン・ルビカムの男女デュオ。


1988年発表のセカンドアルバム、
「リール・ライフ(Reel Life)」からのファーストシングルで、
さわやかな海風の吹くような、あるいは星空の下で聴いても素敵な、
アップテンポで流れるようなラブソングです。


①全編海岸とその近くのスタジオで撮られたPV。
 セピア感のある映像で、ちょっとしたせつなさとさわやかなイメージが表現されています。




②あまりライブの映像は多くないのですが、
 これは、TVスタジオライブのようです。



☆Boy Meets Girl "Waiting For A Star To Fall" from the album "Reel Life"
 1988年Billboard Hot100 最高位5位


I hear your name whispered on the wind
It's a sound that makes me cry
I hear a song blow again and again
Through my mind and I don't know why
I wish I didn't feel so strong about you
Like happiness and love revolve around you

>> 風の中で君の名前が囁かれたのを聴いたよ
>> それはボクを泣かせる音なんだ
>> 何度も何度も聴こえてくる歌は
>> ボクの心の中を通り過ぎる、なぜだかわからないけど
>> 君のことこんなに強く感じたくないなんて願ってる
>> だって幸せと愛は君の周りをぐるぐる回ってるみたいだからさ

Trying to catch your heart
Is like trying to catch a star
So many people love you baby
That must be what you are

>> 君の心をつかもうとするのは
>> 流れ星をつかもうとすることみたいだね
>> こんなにたくさんの人たちが君を愛してるんだよ
>> それが君という人に違いないんだから

Waiting for a star to fall
And carry your heart into my arms
That's where you belong
In my arms baby, yeah

>> 流れ星が落ちてくるのを待ちながら
>> ボクの腕の中に君の心を運び込もう
>> 君のいるべきところは
>> ボクの腕の中なんだから、ベイビー

I've learned to feel what I cannot see
But with you I lose that vision
I don't know how to dream your dream
So I'm all caught up in superstition
I want to reach out and pull you to me
Who says I should let a wild one go free

>> ボクは見えないものを感じられるのさ
>> でも君といると、ボクはそんなことができなくなるんだ
>> どうやったら君の夢を夢見れるのかわからない
>> だから迷信だって全て受け止めてみせる
>> 手を伸ばして、君をボクのもとに引き寄せたいんだ
>> わがままな君をほっとくべきなんて誰がいうんだい

Trying to catch your heart
Is like trying to catch a star
But I can't love you this much baby
And love you from this far

>> 君の心をつかもうとするのは
>> 流れ星をつかもうとすることみたいだね
>> でもこれ以上君を愛するなんてできないよ
>> こんなに遠くから君を愛するなんて

Waiting for a star to fall
And carry your heart into my arms
That's where you belong
In my arms baby, yeah

>> 流れ星が落ちてくるのを待ちながら
>> ボクの腕の中に君の心を運び込もう
>> 君のいるべきところは
>> ボクの腕の中なんだから、ベイビー

Waiting (however long...)
I don't like waiting (I'll wait for you...)
It's so hard waiting (don't be too long...)
Seems like waiting makes me love you even more

>> 待っているよ(どんなに長くたって・・・)
>> 待っているのはすきじゃないんだ(でも君を待っているよ…)
>> 待っているってとてもつらいんだ(こんなに長く待たせないで…)
>> 待っていることそれはもっともっとボクに君を愛させるかのようだよ

Waiting for a star to fall
And carry your heart into my arms
That's where you belong
In my arms baby, yeah

>> 流れ星が落ちてくるのを待ちながら
>> ボクの腕の中に君の心を運び込もう
>> 君のいるべきところは
>> ボクの腕の中なんだから、ベイビー

Waiting for a star to fall
And carry your heart into my arms
That's where you belong
In my arms baby, yeah

>> 流れ星が落ちてくるのを待ちながら
>> ボクの腕の中に君の心を運び込もう
>> 君のいるべきところは
>> ボクの腕の中なんだから、ベイビー


たくさんの人から愛される彼女が、
自分のもとにくるのを願うことを、
流れ星をつかもうとするということになぞらえて、

もしかしたらそんなことは無理なんじゃないかという気持ちと、
いつまでも待っているほど君が好きだという思いが交差して、

さわやかで、ちょっとせつない、
でも明るいメロディーでハッピーな気分にもなれる、
素敵な曲ですね。

彼らが書く曲は、こんな感じの曲が多いように思えます。


ジョージとシャノンのふたりは、共通の友人の結婚式で知り合い、
二人が音楽を志していることを知ったことから、
1982年ごろから、一緒に生活を始めると同時に、
音楽活動をスタートさせます。

曲作り、デモテープ作りをしながら、
一方で、先日ブログでも紹介した、
1984年のデニース・ウィリアムスのNo.1ヒット、
「レッツ・ヒア・ボーイ(Let's Hear It For The Boy)」の
バックコーラスなどでキャリアを積んでいました。

やがて、彼らが書いてデモテープを作っていた中の一曲を、
新作アルバムを制作しようとしていたジャネット・ジャクソンに
提供しようと、曲を送ったのですが、
彼女からは断られてしまいます。

しかし同じ時期に、ホイットニー・ヒューストンに気にいられ、
彼女のデビューアルバムに収録されて、
シングルカットされたこの曲が全米No.1ヒットとなりました。

それが、「恋は手さぐり(How Will I Know)」でした。


彼女のステージにも参加し、早くも次の曲の依頼も受けた二人は、
その彼女のコンサートの帰りに、流れ星が落ちていくのを見かけました。

これが、この「スター・トゥ・フォール」の生まれるきっかけとなったのです。

さっそく、この曲を仕上げて、ホイットニー側に送ったのですが、
残念ながら彼女にはこの曲は歌われませんでした。

また、ソロデビューも果たしていた、
ゴーゴーズのベリンダ・カーライルにもこの曲を送っていて、
デモテープまでつくられたのですが、やはり彼女が気にいらず、
お蔵入りとなってしまいました。
ただし、後にネット上にリークされたらしく、
彼女がこの曲を歌ったものが一時ネットに出回ったようです。

同じ時期に、彼ら自身もすでに自分たちのアルバムを完成させ、
1985年にアルバム「ボーイ・ミーツ・ガール(Boy Meets Girl)」でデビュー。

この曲はその時には収録されませんでしたが、
アルバムからのファーストシングル、「Ohガール(Oh Girl)」が、
最高位39位のスマッシュヒットとなりました。

ホイットニーには、この曲でなく、次のアルバムの曲として、
「すてきなサムバディ(I Wanna Dance With Somebody (Who Loves Me))」を
提供し、この曲がまた全米No.1の大ヒットとなります。
このほかにも、デニース・ウィリアムス、ベット・ミドラーなどに、
曲提供を行うなど、ソングライターチームとして、
大変な人気を得ることになります。

彼らはファーストアルバム後、一時期コンビ解消していたものの、
セカンドアルバムのために再び一緒になり、
その際に結婚もしました。

そして、セカンドアルバム「リール・ライフ」に、
「スター・トゥ・フォール」を収録し、シングルカットしたところ、
アメリカでTop5入り、イギリスでも最高位9位と世界的大ヒットとなったのです。

彼らはその後、1991年と2003年にオリジナルアルバムは発売しているものの、
基本的にはソングライターとしての活動がメインとなっています。

夫婦関係は、2000年に解消してしまったものの、
仕事上のパートナー関係は現在も続けているようです。


ところで、以前ブログでキム・カーンズの、
「ベティ・デイヴィスの瞳(Bette Davis Eyes)」を紹介した際、
この曲のバックトラックと、「スター・トゥ・フォール」の、
"In my arms, baby yeah"の部分をリミックスしてつくられた、

myloの「In My Arms」という曲を紹介しています。




「スター・トゥ・フォール」という曲のトラックは、
よほどDJたちの心をくすぐるのか、

2005年には、イギリスでDJバトル的に、二組のユニットが、
この曲をリミックスしたトラックを発表しヒットさせています。


①Cabin Crew 「Star To Fall」




②Sunset Strippers 「Falling Stars」




正直、どちらもリミックスの感じは同じようなもので、
PVもなんとなく、色もの的作り方をした安っぽい感じになってしまってるのが、
残念な気がします。



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