二次創作小説⇒金色のコルダ小説「BLACK or WHITE」柚木×香穂子 | ミにならないブログ~ゲーマー主婦のお絵描きと子宮体癌~

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二次創作小説


作品
金色のコルダ
柚木×香穂子

執筆日
2006年5月18日

コメント
柚木様の白黒入り乱れたセリフにご注目を!!(笑)
皆さんはどっちの柚木様が好きですか?
BLACK?orWHITE?

小説

「BLACK or WHITE」


それは第2コンクールが終わって数日後の出来事だった

日野 香穂子はお昼休みを利用して友人とお弁当を食べていた

女の子3人集まると「かしまし娘」と言うが、本当に仲良く楽しく騒がしく

おしゃべりをしながら幸せな時間を過ごしていた



そんなとき、遠くから親衛隊を引き連れながら賑やかしく歩いてくる一人の生徒がいた

同じコンクールでフルート奏者の柚木梓馬だ

香穂子は柚木の団体を見て苦笑をしていたが、その団体は香穂子の元へ一直線に向かってきていた

そして目の前で柚木の足が止まったと同時に、まわりの足も止まった

あっという間に香穂子たちのまわりは親衛隊で囲まれていたのだ



「ねーねー香穂子、これってどういうことかなぁ?」

一人の友達が香穂子に訊ねる

「こんなんじゃお弁当食べられないよぉ」

もう一人の友達も不安がっていた

香穂子は仕方なく立ち上がり、柚木の団体に向かっていった



「あ・・・あのぉ~、・・・そこに立ち止まられるとひじょーに迷惑なんで

 どこか別のところに行ってもらえませんか?」

香穂子は勇気を出して言ったが、その団体は誰一人香穂子の言葉など聞いていない

それどころか、にらみつけられたり、足蹴にされる始末



少しへこみながら、それでもどいてもらおうとすると

親衛隊の女生徒をかきわけ、長い髪をなびかせ艶っぽい表情で柚木が現われた



「ごめんね~君に用があってきたんだ~

 今日の放課後時間あるかなぁ?コンクールのことで話したいことがあるんだけれど~」

柚木は髪をかき上げながら腕を組み香穂子に話しかけた



香穂子は少し考えたが放課後はいつも残って音楽科の音楽室で練習をしている

なので何の問題もないと思い軽く返事をした



「はい、かまいませんが・・」



「良かったぁ~じゃあ、放課後またね」



答えを聞くとほっとした表情で約束をし、団体をひきつれて3年の教室に戻っていった

もちろん、その団体全員に睨みつけられたのは言うまでもない

香穂子は苦笑しながら、友達のもとへと戻った



「なんだか、すごい団体だったね」

「 香穂子ちゃん、柚木先輩と仲良くおしゃべりできる関係なんだねぇ、すごいなぁ・・」

友達二人がすぐさま声をかけてきた

「ごめんねーこれでゆっくりご飯食べられるから」

「でも、香穂子ちゃん?もう鐘鳴ったよ?」

「えーーーっ!!まだお弁当半分しか食べてなかったのにぃ~」

「あの団体と話してるうちに時間過ぎちゃったんだよね、諦めな」

一人の友人に軽く肩を叩かれ、片付けをして教室へ戻った



そして放課後

話があると聞いていた香穂子は早めに音楽室に向かった

「早かったね~じゃぁちょっと外に空気でも吸いにいこうかぁ」

「えぇ?でも話はいいんですか」

「話はどこででも出来るだろう?ここじゃみんなが来てしまうからね~」

そういうと香穂子を強引に音楽室から出し、二人で屋上へ向かった

香穂子はみんながいると話せない内容なの?と疑問をいだきながら柚木の後をついていった



屋上へつくと、すぐさま香穂子を抱きしめ手すりの方向へ追い詰めた

「えっ・・柚木・・先輩・・?!」

「お前さぁ、コンクール降りてくれないかなぁ・・正直うざいんだよ」

柚木はいつもの優しい口調とは打って変わって低くて恐い口調で話した

「!?」

香穂子は全身に寒気が走った

これは夢か幻か、寝ぼけているのかと何度も目を擦ってみせた

だが、何度やっても目の前にいるのは柚木梓馬で、夢ではない

目の前の柚木はさらに近づいて耳元でつぶやいた

「お前に優勝されると困るんだよ」

「!?」

香穂子の体は石のように硬く動かなくなってしまった

「何だ?震えてるのか?」

柚木はさらに低く冷たい口調でいい放つ

「お前は俺の言う事を聞いていればいいんだよ」

そういうと香穂子を両手でそっと抱きしめた

ずっと固まっていた香穂子も懇親の力をふりしぼって、その手を振りほどいた

「柚木先輩がどういう思いでこんなことを言っているのかわかりませんが、

 私はコンクールを降りません!優勝できるようこれからも練習しますっ!」

まだ震えながらも香穂子は精一杯の言葉で反抗した

するとさらに柚木は香穂子を手すりに追い詰め、後ろから両手で抱き上げた

香穂子は軽く宙に浮いている状態になった

「な・・・っ、なにを・・・!?」

「ここから落ちたらどの位の怪我をするかなぁ~死にはしないと思うけど

 ヴァイオリンはもう弾けなくなるだろうねぇ~ふふふっ」

細い身体をしていても男性の力で香穂子は持ち上げられ不安定な状態となった

耐え切れず涙を流しながらも抵抗を続けた

「降ろして」

「じゃあ、コンクール降りてくれる?」

「降りません!」

「強情だねぇ・・」



そういうと、やっと香穂子を元通り地上に降ろしてくれた

「はぁ・・はぁ・・・」

香穂子は恐怖心で息も上がっていた

そんな香穂子の姿を見てもおかまいなしに、顔を寄せてきつい言葉を浴びせる柚木に

香穂子はパチンと左の頬を叩いた

「んっ・・・」

すぐさま左手で自分の左頬を押さえ右手で、香穂子の頬を叩き返す素振りを見せたが

結果的にその手は香穂子の頬には向かわず力が抜けたようにぶらんと下に下りた

「今日は俺の負けかな、でも次は・・・覚悟しとけよ」

そういうと、香穂子のもとを離れ音楽室に戻ろうとした

その後姿を淋しく思った香穂子は、数分前まで屋上から突き落とされそうになったり

罵声を浴びせられていた相手を、駆け寄って後ろから抱きしめた

「なっ?」

柚木は驚いて振り向いたが、香穂子は抱きしめた手を強めた



数分は二人ともそのままだった

きっとこの時から二人の心に恋という名の芽が芽生えたのだろう



「もう離してもらえるかなぁ」

柚木はさきほどの冷たい口調から打って変わっていつもの誰にでも
優しくて人気者の柚木先輩へとはやがわりした

「あっ、す、すいませんっ」

急いで両手を離すと柚木から離れ、自分のしたことに気づき頬を赤らめた香穂子だった

「ふふっ、君って面白いね」

そういうと 香穂子の髪をさらさらっとかき上げ、おでこにそっとキスをした

「///」

香穂子は顔中をこれでもかってほど赤く染め上げた

「お前が面白いから、コンクールで遊んでやるよ」

香穂子のおでこのキスで赤く染められた顔は一気に青ざめていった

(ど・・どっちが本当の柚木先輩?!)

そう思っているうちに、柚木は音楽室へと戻っていってしまった



音楽室に戻ると他のコンクール参加者も集まり雑談したり、練習をはじめたりしていた

みんなの中にいる柚木はいつもの優しく艶やかな一人の男性だ

さきほどの出来事が嘘のようにも思えてくる

香穂子は自分の頬をそっとつねってみた

「アイタタ・・」

もう1つおまけに近くにいた土浦の頬もつねってみた

「いてぇ~ 日野!何すんだよぉ!」

土浦は怒って香穂子を問いただす

「ごめん、ごめん、なんかさ~普通科の私がコンクールに出てるんだなーと思うと夢かと思っちゃってさ」

半分本当のことだが、上手く土浦をごまかした

「そうだな、俺たち普通科も負けちゃいられねーな」

香穂子の頭をぽんと優しく叩き、渇を入れる

「そうだね」

土浦と楽しく会話している間ずっと視線が痛かったのは言うまでもない


(香穂子、覚えておけよ
次にお前と話すときは、他の男とは話しも
出来ないほどのお仕置きをしてやる・・・ふふふっ)



END

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