パイクスピークといえば、巨大なウイングの付いた独特のレースカーでくねくね道を走る
ヒルクライムレース
で有名ですが、あまり日本ではメジャーでは無いですね
私はスズキが前後にエンジンを積んだエスクードで走っていた記憶がかすかにあります。
山頂付近に到着しました、写真を撮ろうとビューポイントまで歩き始めて、体調に異変が
ごっつ息苦しい
ここは、標高12095フィート(3686メートル) 富士山の山頂に近い標高です
冒頭の画像のパイクスピークを走るレースカーに付いている巨大なウイングは、空気が薄すぎて空力のダウンフォースが得られない為にあの大きさが必要だそうで、、、納得。
出発地のデンバーも標高1600メートルに位置し、マイルハイシティと呼ばれています、日本から出発前の注意には高山病にかかる方もまれにいらっしゃるので気をつけてくださいと言われていましたっけ。
飛行機の離着陸も空気密度が低くて揚力が足らず、難儀だそうです。
しかし!我らのハーレーダビッドソンは、空気が薄いのもおかまいなしにグイグイ走っていましたので、自分の足で歩いてみるまで全く気がつきませんでした。富士登山をしたときには酸欠でフラフラになりましたし、八尾カワサキの会長が川崎重工時代に、テストの為バイクで富士登頂を試みた時にも、頂上付近ではトルクが無くなってきて登りにくくなってきて、最後は皆でバイクをかついで登ったと言っていました。
HD奈良店の標高も470メートル有り、キックで始動する旧車はエンジンかかりにくくなってる気がしますが、富士山より高いとなると、はたしてキャブ車でここまであがってこれるのかという疑問を感じつつ、キャブレター時代では旅行とは呼べず、もはや冒険であったんだろうなと。
私の乗るFLHTKリミテッドは High Output Twin Cam 103® Engine 搭載ということで、通常の103エンジンよりも圧縮比をあげて、出力を増しています。
エンジンの出力をあげる為には、排気量をあげ、圧縮比をあげ、吸排気をスムーズにさせなければいけませんが、2014年ウルトラモデルは、ハイフローエアクリーナー装備とカムの変更、圧縮比の向上により、出力アップに成功しています。それに伴う発熱量の増大の問題はツインクールシステムによって見事に解決されていました。
空気が薄いと、必然的に燃料も絞られ薄い混合気で走らねばならず、ガソリンの気化潜熱でのシリンダー冷却も期待できませんし、トルクは落ちるは、ヒート気味になるはの厳しい作動環境なのですが、そんな事も感じませんでした。
103エンジン搭載でデビューしたリミテッドは、「限定車」という意味では無くて、「このエンジンでこの仕様ではもうギリギリ」というリミットから来ていると聞いたことがありますが、ツインクールシステムによって「いや~、もういっぱいいっぱいですよ~」と言っていたのが、鼻歌交じりに山越えが出来るエンジンになりました!!
明日は、強化されたフロントフォークと、(ハーレーとしては)革新的なシステムに変更されたブレーキについて書きたいと思います。
つづきます、すいません。
ちなみに同行のFLSTCも、US国内仕様の103キュービックインチですので日本仕様より排気量はあがって、トルクフルになっていますが、燃費がメッチャ悪いです。ウルトラと走っていると、どんどん燃料計の針が下がってきますが、車重の重いウルトラの方が燃費が良かったのは意外でした。電子制御スロットルのおかげでしょうか?