ドバイショックはくるのか | きつねの部屋ブログ版

ドバイショックはくるのか

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アラブ首長国連邦の首都ドバイ、この5,6年の間に急成長した街だ。

さまざまな資金が投資され、砂漠の町が高層ビルの林立する街並みに一変。

背景には有り余るオイルマネーがある。


中東とひとくちにいっても全ての国が石油で潤っているのではない。

その中でもサウジアラビアなどの持てる国々からの投資が多く、また中国、ロシアの経済新興国の富裕層からもお金がドバイへ集中している。


お金がお金をよび、ドバイの建設ラッシュはその件数が膨れ上がり、不動産、建物の高騰を引き起こした。その高騰がまた投資を呼び込む。


海岸まで埋め立て、別荘を建て販売、ところがこうしたビルや別荘には人はほとんど住んでいない。

みな値上がりを期待する転売目的で購入するからだ。

だから夜は灯りのある場所はみられないという不自然なことになる。


もともと産業らしい産業もないドバイ、不動産販売が順調でないと、あっという間にそれこそ砂上の楼閣となり、泡のように消えてしまうということにもなる。


それが現実におころうとしているのが、今回のドバイショックだ。


リーマンショック後お金が集まらなくなり、また投資家が資金を引き上げるなどの結果、建設中のビルや開発にかけた経費、債務を支払えなくなった、というのが今回のショックの始まり。


「ドバイ・ワールド」などのUAE(アラブ首長国連邦)が興した不動産開発国営企業から資金が滞るとのSOSがだされたという。借りた金が返せない、つまりはそういうことだ。

不動産バブル崩壊か、と騒がれている。


世界に投資家、顧客がいるとおもわれているので、リーマンショックのような世界的規模の経済落ち込みになるのかと懸念されているが、まだ救いは誰がどいう形で資金をだしているかということが明確な点だ。


リーマンショックのようにサブプライムローンを細かく証券化し、全世界にばら撒くことによった、誰がその証券をもっているのかの疑心暗鬼はひろがらないのではないかとわたしはみている。

つまりドバイショックで損をこうむるのは限定的な人、企業あるいは国だろう。


収束はそれほど時間がかからないとおもう。


それにしても、お金持ちは更にお金を増やすことしか考えていないということは今回のことでよくわかった。

われわれには直接的に関わりのないことではあるが、これで世界的な景気動向が悪化すると日本にとってもわたしたちの生活にも影響はある。

迷惑なはなしだ。


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