ミカヅキモモコ 女子社員総幸福度 | 半学半教

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ミカヅキモモコ 女子社員総幸福度
物河 昭
リトル・ガリヴァー社
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 バラエティー雑貨は、生活に必要かと言われれば別になくてもいいものです。でも、「かわいい」とか「ワクワクする」という癒される感覚が満たされるものです。女の子はかわいいものが大好きなのです。(101頁)

私は三日月百子でアルバイトとして働いていた時期があり、長いことお世話になったのですが、三日月百子の社長が本を出したということで、さっそく買い求めました。読んでいて、当時のことが思い出され、終始懐かしみながら読み進めていました。

アルバイト先を探していた当時、求人誌をぱらぱらとめくっていたところ、元々雑貨などに興味があったこともあり、雑貨屋がオープンということで、300円均一、ということに多少の疑問を抱きつつも、すぐさま応募したのですが、面接当日、行ってみると、明らかに女の子以外立ち入りが許されないような(笑)雰囲気が出ていたことが思い出されます。

オープン前であったため、店がまだパーテーションのようなもので囲まれており、その隙間から意を決して中に入り込んでみると、店内がピンク色に包まれていることに加え、中で商品を品出しをしている従業員が全て女性で、奇妙な(?)目で見られながらも店内を進み、面接をしたことは今でも忘れられないですね。

さて、本書では、いかにして三日月百子が作られているか、ということが、様々な面から書かれているのですが、特に興味深かったのは、バイヤーが「かわいいという直感」で商品を選んでいるという点で、バイヤーが何人いるかはわからないですが、各バイヤーがそれぞれの目線で仕入れるかわいい商品が集まることで、多面的な、幅広いかわいさが醸成され、多くの女の子からかわいいと支持されるお店になっているのではないかな、と感じるものがありました。

かわいい商品が数多くありますが、たいしてかわいくない商品(失礼ですが)であっても、お店全体から醸し出されるかわいさが、その商品の持つ小さなかわいさを引き立たせる、そんな気がしています。

かわいい、とは、何かをうまく表現することはできませんが、この辺りについて、もし、お会いする機会があれば詳しく社長に聞いてみたいな、と思いました。