747-9901号車は1978年に引退後、大阪の交通科学博物館で展示されていました。
以来、比較的窮屈ながらも安住の地を得ました。当初は車内の見学も出来ました。
52.12.5とあるが備品登録日か?1978年引退とは矛盾が生じるが、果たして…?
交通科学博物館が2014年4月に閉館。2年後の2016年4月には梅小路蒸気機関車館を拡張する形で京都鉄道博物館が開館し、交通科学博物館の展示物も京都鉄道博物館に移りました。
しかし初代ドリーム号は京都鉄道博物館の展示対象に選ばれずその去就が注目されていましたが、現在では西日本ジェイアールバス京都営業所に移動し、非公開の状態で保存されています。
今回展示された2輌の車内は非公開ですが、特にドリーム1号車は京都営業所内に専用の格納庫が作られており関係者でもその姿を容易に見られないそうで、今回を逃すといつお目にかかれるかわからないため強行軍での京都行きとなったのでした。
⚫︎三菱B906R
国鉄型式 744-9901
登録番号
シャシ型式 三菱B906R
製造年 1969年
寸法(長×幅×高)11,980 × 2,500 × 3,150(mm)
トレッド(前) 1,950mm
トレッド(後) 1,830mm
ホイルベース 6,400mm
車輌重量(前) 3,090kg
車輌重量(後) 8,550kg 計11,640kg
車輌総重量(前)4,090kg
車輌総重量(後)9,860kg 計13,950kg
定員 座40+ 立0+ 乗2 計42名
最高速度 140km/h
登坂能力 0.300
最小回転半径 11.0m
最大傾斜角度 40度
空気ばね装置(前)
バンドダイヤフラム型 パラレルリンク式
空気ばね装置(後)
バンドダイヤフラム型 パラレルリンク式
燃料タンク容量 250㍑
エンジン形式 12DC2
最大出力 350ps/2400rpm
最大トルク 120kg-m/1200rpm
総排気量 19,910cc
エンジン重量 1,420kg
シリンダ数 × 径 × 行程
12 × 130 × 125
着火順序 1-12-9-4-5-8-11-2-3-10-7-6
始動方式 セルモーター式
始動電動機 三菱電機
MTR7.5/24H.R(24v/7ps)
充電発電機 三菱電機
型式 AT4090B
(24v-2.5kw)
点火方式 圧縮着火
弁配置 頭上弁式
ラジエターファン断続装置
シュビッツァー式サーモモンユレーター式
噴射ポンプ ヂーゼル機器(現 ZEXEL)
ポンプ形式 N-PE6AV90B
噴射ノズル ヂーゼル機器(現 ZEXEL)
ノズル形式 N-DN4SD24
冷房装置 富士重工業
冷房方式 補助機関駆動式(サブエンジン式)
BC-103(19,000kcal/h)
暖房方式 機関予熱機付温水暖房
五光製 DH-20D-JNR 20,000kcal/h
ラジオ ネプチューン製 F-6
蛍光灯 三洋電機製
SSYW-SE2L × 4
SSYW-AL
戸締装置 泰平電機製 TR-8C
ワンマン機器
整理券器 小田原鉄工SANⅢ-30
テープレコーダー ネプチューン製
( 本 体 )TC-1
(操作盤)TC-8-1C
国鉄高速バス専用型式として誕生したB906Rは、東名高速道路沿線の私鉄が出資して開業した東名急行バス(左側)でも活躍しました。東名急行バスは東京急行電鉄を筆頭に小田急電鉄、名古屋鉄道など私鉄16社が出資して1969年6月、運行を開始しました。
筆頭出資社である東京急行電鉄社長・常務取締役が就任し、共同出資ではあるが単独での出資比率が最も高い東急が主導的立場にあり他社からの不満も少なからず有りました。使用車輌は同じB906Rながらトイレが無いなどサービスでも差がある中、イラストのように路線が重複していたことに加え新幹線の充実による利用の低迷に加えてオイルショックなどで赤字が増加し1975年3月を以って路線全てが廃止、僅か6年弱の短命に終わりました。
※ 年鑑バスラマ 2001年・2016年より