おやしらず 過去の地震の揺れは原発のツギハギ耐震性を大きく上回るものであり、
直撃を受ければひとたまりもありません


日本の原発耐震性はだいたいよく似たもので設計値は約400~500ガル程度、過去の大地震の揺れは原発のツギハギ耐震性を大きく上回るものであり、直撃を受ければひとたまりもありません。企業というものは危険に対しては出来るだけ過小評価し、利益を優先します。4000ガルを超える地震の揺れと40mの津波を想定して対策を取れる企業などあるはずもありません。
M8を超えると言われる東海地震の真上にあって世界一危険と言う事で現在停止されている浜岡原発の耐震性を例に挙げてみます。(福島第一原発、その他の原発もだいたいよく似たもので設計値は約400~500ガル程度です)
浜岡1号基、2号基は1975年の稼動当初は設計値:450ガル、続いて1988年:600ガル、2006年:800ガル、2010年:1000ガルに耐震性が改善されて今に至っているそうです。ガルとは重力加速度の事で上下方向980ガルとなればどんなに重いものでも地球の引力から解放され、宙に浮く事を意味します。
日本の原発の輸入元であるアメリカのメーカーGE社は「耐震性の根本改善は出来ない」と明言しています。アメリカでは元々地震がない為、耐震強化の必要がなかったのです。だから改善と言っても切った、貼ったの応急処置を施したものでツギハギ対策と言ってよく専門家の間でもその数値に異論があります。
ではこれらの耐震性に対して最近の地震の揺れはどうでしょうか?


1995年 阪神大震災 神戸気象台 818ガル
2000年 鳥取県西部地震 日野町 1482ガル
2003年 宮城県北部地震 島瀬町 2037ガル
2004年 新潟県中越地震 川口町 2515ガル
2007年 新潟県中越沖地震 刈羽原発原子炉 600ガル 建屋=2058ガル
巨大変圧器火災、地盤沈下、7基が破損。
2008年 岩手・宮城内陸地震 一関市 3866ガル
2キロ四方の山が崩れて丸ごと無くなった。
活断層がないと言われていたところに
巨大な活断層があった。
震源の真上=4022ガル(ギネス記録)
2011年 東日本大震災 宮城県栗原市 2933ガル
福島第一原発2号機の建屋地下=約550ガル


注)マグニチュード(M)は地震の規模を示すエネルギーを表します。
0.2増えれば地震のエネルギーは2倍となります。
ガルはその地域の揺れの強さを表す単位です。上下980ガルで地上のどんな重いものも宙に浮き上がります。

日本はわずか16年の間に7回の大地震に襲われました。つまり約2年に1回、大きな地震に日本は襲われています
上述の地震の揺れは原発のツギハギ耐震性を大きく上回るものであり、直撃を受ければひとたまりもありません。
1000ガル以上の直撃を受ければ地盤は落ち込み、移動し、建物は傾き、設備は宙に浮きます。
実際に2007年のわずかM6.8の新潟県中越沖地震でさえ、刈羽原発の地盤が落ち込み、巨大な変圧器が火災を起こし、消防施設も破損して消化活動も出来ず、放射能を出した事故は当に福島原発事故の予行演習でした。
もちろん、日本においては津波の脅威も地震の脅威に劣らぬ脅威です。わずか100年ほど前の1896年明治三陸地震では岩手県綾里で高さ38.2mの大津波を経験し、240年ほど前の1771年に起きた八重山地震では石垣島での津波の高さ40m、遡上高さ80mの大津波の記録が残っています。東日本大震災の津波よりも遥かに大きな津波が来ているのです。決して想定外の津波という事はないのです。
企業というものは危険に対しては出来るだけ過小評価し、利益を優先します。4000ガルを超える地震の揺れと40mの津波を想定して対策を取れる企業などあるはずもありません。
人間がどんなに望んでも原発がある限り大事故は無くなりません、人間は自然の前には基本的に無力だからですコスモス