箸専門店 箸久 スタッフブログ -4ページ目

「いいひと」だけでは「どうでもいい人」


久しぶりの更新となってしまいました


今回はお箸のお話ではありませんが


店長としての自分に「ダメ出し」をしたうえで


今後の自分とお店に生かせそうなトピックを
紹介したいと思います


秋元康といえば美空ひばりの「川の流れのように」の作詞者として
また最近ではAKB48の生みの親として有名ですが


プロデューサーとして、言い換えれば「経営者」としても
優れた感覚を持っているなと思い、自分の参考になったので
少し書いてみたいと思います


みなさんが上司、もしくは周りの人をまとめるリーダーとして
大切な要素は何だと考えますか?


「リーダーシップ」、「知識」、「行動力」、「発想力」
どれもみなリーダーの資質としては勿論大切な要素ですが


秋元康がAKB48の全体をまとめるリーダー的な存在の
「高橋みなみ」という子の誕生日に
贈った言葉がとても的を得ていて


そして今の私に一番足りない要素だと感じました


「「いい人にはならないようにしなさい
誰にでも「いいひと」は「どうでもいい人」になってしまうから」」



未熟な自分のままで人に指導するということはとても難しい


自分の自信の無さを隠すために、指導にも「やさしさ」がでて
無意識のうちに自分が責められないように、「いいひと」に
思われるように逃げ道を作ってしまう


結果的に自分のためにも指導を受ける人のためにも
マイナスにしかならず、自分の指導力の無さだけが残り

いつまでたってもうまくまとめきれずに自分が苦労してしまう


自己防衛に回った弱気な人の「いいひと」は得てして
本当に「どうでもいい人」となってしまうだけ


人に何かを伝えるとき、その度合いが真剣ならば
受け取るほうも真剣でない限り、伝わらない


受け取る側が少しでも真剣でなかったら
それを真剣にさせるための厳しさを教えることも

受け取る人が成長していくための指導者からの
本当の「やさしさ」であり「思いやり」だと思う


今の自分が頭では「自分厳しく」とわかっていても
どこかに「嫌われたくない」という思いがよぎり


・・「どうでもいい人」になってしまっている気がする


経験や年齢なども多少は関係あるかもしれないが
基本的にはその人の「人間性」にかかってくる部分が大きい


私も受け取る相手の未来を思い「厳しく」接することのできる
本当の意味での「いいひと」になりたい


秋元康のすべてが正しいとは思わないけれど
彼の元で17年、弟子として仕えてきた

「岩崎夏海」の著書


「もし、高校野球の女子マネージャーが
ドラッカーのマネジメントを読んだら」


ミリオンセラーとなっていることを
考えると、いっていることや考え方が
正しい部分もたぶんにあると思うので


明日から、いや今日から実践できるように・・・頑張ります(^^ゞ

笑顔を想像する

人生にはよく3つの坂があるといいます

「上り坂」

「下り坂」

そして・・・・

「まさか」

上り坂と下り坂はまぁ

何となく想像できます


普段の生活の中での

自分の変化にまったく気づかない人はいないと思うので


でも「まさか」は

普段から自分を冷静に見つめ

リスクマネジメントをしっかり意識している人でなくては

なかなか適切に対処できません(ーー;)


でもこの普段自分では意識していない「まさか」の時に

どう考え、行動するかではっきりと自分の未来は

変わっていくと思うのです


お店に携わっていると・・・「売れない」=景気が悪い

どうしようとすぐに自分でも思ってしまう

悪い癖があり(^_^;)

その度にいろいろと自分のお店の立場に立って

とかく「売る事ばかり」を考えていろいろやってみますが

・・・・うまくいきません(ーー;)


あまり自宅に仕事の事を引きずらないタイプなのですが

この間、病院への送り迎えの車中

和菓子職人だった父にふとそれとなく今の現状を愚痴った時

こんな答えが返ってきて・・・・


・・・・自己嫌悪になりました(ーー;)


父:「お前は景気の良し悪しがお店の売上を左右していると思っているのか?」

私:「多少は・・・・」

父:「お前は何を思って商品を売っているんだ?」

私:「自分のお店の商品はいいと思って勧めているつもりだよ」

父:「それだけでは、、、、ダメだな」

私:「何で?」

父:「どうせお前は自分のところの商品が売れた売れないで一喜一憂し

パソコンで管理した数値だけで今を判断しているだけだろう」

私:「ギクッと思いながらも。。。そんなことないけど・・・」

父:「商売は自分の事だけを考えているようではダメだ。そういう考えでは

最初の需要があるうちはいいが例えば同業他社が似ような商品を開発したり

興味本位で購入しているお客様の需要が頭打ちになった時点で終わる」

私:「それは競争社会だから仕方ないんじゃないかな」

父:「どんなに技術や文明が進化しても「心」が通わないものは長続きしない

逆を言えば「心が伝わるもの」は景気などに左右されない」

私:「・・・・」

父:「お店側の心がお客様に伝わって初めてそのお店の考え方が伝わり

満足してもらえて、それで自分と同じような思いを共有してもらいたくて

人に紹介する、、それが口コミだ」

父:「でもお店がただ売上を上げたいだけで商品を売るなら

それはお客様にとってただの”押し売り”としか感じない。一回は買っても

次にはもう、、、買いに来ない」

私:「じゃあどうすればいいんだろう・・・?」

父:「自分のお店で売る商品に自信を持つ事は当たり前だ。自信のない商品を売るなんて

お客様に失礼はなはだしい。大切な事は売った後の”お客様の笑顔を想像できるか”どうかだ」


・・・私は何も言い返せず、、ただじっと父の話を聞いていました。

そして、、いつか見た本に書かれていたことを思い出しました


それは同業の方が書いた本なのですが

サービス業かぶれしていた私の先入観を打ち破り、頭をかなづちでたたかれるような衝撃がありました

以来、商品やお客様に対して考え方を改めたつもりでしたが。。。

心からは実践できてなかったのでしょうね


「八角は末広がりで縁起がいいんだよ。

このお箸を使ってお父さんに長生きしてもらおう」


「向かい風、後ろを向けば追い風に」


最初のはその著者の方のお店で商品についているコピーです


「売る事」よりもいかお客様の購入後の幸せを想像しているかを思い知らされるような

コピーです


2番目のは物事は考え方の視点を変えることで180度変えられるという教訓です


景気に関わらず、お店のキャッチコピーや商品のセールスコピーなど

お店からの一方通行になりがちですが


主役はいつもお客様

贈り物の場合はお客様がまた差し上げられる方の幸せと笑顔をどう引き出す事の

サポートがお店側ができるのかを思い知らされたような出来事でした


まだまだ。。勉強不足な自分を痛感させられました(ーー;)



やさしさはひらがなで

苗字が「さとう」なので余計にそう感じるのかもしれませんが(^_^;)
体が溶けそうなくらいに猛暑が続いております


移転したての新店 は今まで以上に木のよい香りがいたします
その香りで少しでも暑さがやわらげばと願ってやみません


さて久々の更新となってしまいましたが
またちょっと記事にしたくなるようなことがありましたので・・


つい先日、家族連れのお客様が来店いたしました
お子様がお二人の身重のタイ出身のお母様でした


しばらく売り場を見ておられまして。。。
輪島塗に心惹かれたようで。。
レジに持ってこられました


お話をお伺いすると

ご友人が、タイへ帰られるとの事でして
その日本の思い出を込めてお箸を
お土産としてお渡ししたいとの事でした


のし紙をお付けすることになり

「表書き」を何にされるかのお話になりました


「感謝と友情の意味を込めた表書き」にされたいということで

「餞別」や「松の葉」、「感謝」など旦那様を通して

どういったときに使う表書きかを踏まえて

ご提案させていただいたのですが


どうも、、お客様の伝えたいイメージと相違しているらしく、

戸惑いの表情をされていました


こちら側も普段、表書きをご提案する時に

それほど困るようなことはないのですが

お客様の本当に思っている感謝の気持ちを

的確に表現できる表書きは

意外と少ないな。。。とこのとき感じました


外国の方なので、日本語はそれほど

深い意味を理解されていない部分もあり

受け取られる方もまた外国の方なので

表書きの意味合いをどこまで感じ取っていただけるか

わかりませんが


それなので尚更、その感謝の気持ちを

簡単な日本語で深く感謝の気持ちを表し

伝えられるような言葉をご提案したいと

強く思いました


しばらくして私は

ひらがなで

「ありがとう」をご提示しました


「ありがとう」は漢字だと「有り難う」となって

めったにない、と言うような意味合いになってしまうので

少し表書きには向かないかなと思い


またカタカナで「アリガトウ」としてしまうと

心が無いという場合と寂しい気持ちや

かなしい感じがしてしまう気がしたので


やっぱり感謝の気持ちにやさしさをこめて

表現するなら 

なんといっても ひらがなの「ありがとう」かなと

思ったわけです


「ありがとう」は外国の方もご存知の方が多い

日本語のひとつですから。。受け取られる方にも

伝わりやすいかなと思いました


もう、だいぶ前に読んだ本に書いてあったことが

しみじみそうなんだなと感じました


やさしさは「ひらがな」で

寂しさ・悲しみというか

心が平穏でなく冷静に考えにくいような

感情の時には「カタカナ」で


説得力を持たせるなら「漢字」で


日本語の「深さ」をまたひとつ知ったような気がしました


話がそれてしまいましたが

肝心のお客様は「ありがとう」を提案したら

とても喜んでいただけて

お店を出るときに私たちに

「ありがとう」と満面の笑みを浮かべて言ってくださいました


自分がいろいろとお客様のために考えご提案したことが

ちゃんと伝わり、それがすぐに

「答え」としてお客様から言葉や表情でいただけるのも

お箸やさんをやっていて良かったと思えることのひとつです




歳を重ねて輝きを増すように

よくお客様から「このお店で一番高いお箸はどれですか?」と

ご質問を受けます。


お答えすると「なるほどねぇ」と言っていただけますが

象牙のお箸が一番高価なお箸です


ご存知の方も多いと思いますが

象牙はワシントン条約で取引を禁止されていますので

現存する象牙はわずかで、

いずれ販売できなくなる可能性が高いです


それなので価格もかなり高いです(^_^;)


お箸やさんの私が言うのもなんですが

たかがお箸でウン万円も出して

買う方がいらっしゃるのか?と

少し考えてしまいますが


細く長く・・・・売れます(^_^)v


ほとんどのお客様のご購入の理由として

「象牙」が高価だからということではありません


元々お箸を価格を基準で選ばれる方ばかりでしたら

当店の存在理由が・・・危うくなります(^_^;)


当店にご来店もしくは、インターネットにて

お箸を購入される方は、


ご自分用・贈り物を問わず、

なにかしらの「想い」を込めて購入される方が多いです


ご自分用の場合はより良いお箸を使い

食事を気持ちとともに美味しくいただきたいという

「想い」


贈り物として購入される方は

受け取られる方への笑顔を思い浮かべながら


選ばれる方も「幸せ」な気持ちになっているのだと感じます


先日、結婚式を控えていらっしゃる娘さんをお持ちの

ご両親が来店されました


「象牙の夫婦箸が欲しいんですが」


私がのし紙の表書きなどを確認させていただいていると


お客様が

「でも誕生日も近いから、これは誕生日祝いでいいか

とおっしゃったので


私は(@_@;)


た、誕生日祝いですか・・・・(^_^;)


親御さん「はい、象牙箸は自分たちが使っていて

とても使いやすくて、使うごとに深みの増した色になってきたので

是非、娘にもと思いまして」


私:象牙箸は長寿と、ご結婚のお祝いとしても

象牙婚というのがあるように「象牙が

年を重ねて輝きを増すように」という思いがあり人気があります


お客様は「そうですか、でも結婚のお祝いは別に用意しようと思ってます(^_^)


私もこんな親の元に生まれてみたいです


誕生日に象牙箸(^_^;)


金額が選ぶ基準でないことの最高級の証明です。多分


なんともうらやましい娘さんです


そのご両親も例外なく「象牙箸」を使うのに

ふさわしい、素敵な歳の重ね方をされているお客様でした


象牙箸、私も欲しくなりました(^_^;)








「のび太という生きかた」から学ぶ

突然ですが、「のび太という生きかた」という本をご存知でしょうか?

最近、中学生の読書感想文 が話題になり、再び注目されています

著者はドラえもん学の提唱者、横山 泰行氏です


「ダメ男」の象徴であるかのように思える「のび太」がなぜ、

「幸せに夢をつかむための生き方の指針」なのか?


思えば、「のび太」は美人のしずかちゃんと結婚し

事業でも大成功を収めるという未来になっていますよね


著者の分析と私がこの本を知ってから

「のび太」を見て思ったことをまとめてみました


・ひみつ道具の助けとはいえ、苦手な課題を克服した経験がたくさんあり、

そのときどきで爽快感や達成感を体験しているから。


・ひみつ道具は最初は役に立つが、一番肝心なときに故障したりして

最終的には本質的な解決策にはならない為、

自分で解決しなくてはならないということを

教わっていてそれを実践しているから


・絶えずその夢に対して猪突猛進している、

周りから笑いものにされても、夢を諦めていない。

そして夢をただぼんやり考えるだけではなく、

声を出して自己宣言していることによって、

だからドラえもんが応援してくれるのだ。


・のび太は思ったらすぐに行動。迷ったり

はじめから「できない」ということはほとんどない。

失敗を恐れずにチャレンジし、失敗してもくよくよせずに

前向きにまた歩き出す


・人に対して先入観などを持たず、優しく誰に対しても

分け隔てなく接し、人の幸せを心から願い

そのために自分が出来ることを精一杯する


これは漫画という域にとどまらず

仕事やしいては人生そのものの生き方の手本のように

思える部分も多いなと気づかされました


特に、失敗を恐れずにチャレンジする精神

これはまさに「トライ&エラー」のことであり

不器用な私のような人は

失敗しながら出なくては成長できないことを

証明されたかのようです(>_<)


そして一番にいえることは

結局「素直でひたむきに頑張っていて

自分本位で無い姿勢が、自分にとっても

よりよい人生を過ごすための重要な要素だと思います


お箸やさんは「接客業」なので

お客様に対して「先入観を持たず、どのお客様に対しても

等しくやさしく自分の出せる精一杯の誠意を尽くす」ことが大切で


その理想はまさに「のび太」の生き方の根底にあるものと同じような気がします


中学生の感想文にもありましたが

いじめや格差・差別などが根深くある現代だからこそ

「のび太」のような心を持って生きていくことが大切なのかもしれません


この本の著者や感想文を書いた中学生にも脱帽ですが

原作者である藤子不二雄は

子供にも分かりやすいストーリーの中で

人として生きていくために一番大切なことを


ちゃんと誰にでも分かるように教えていたかと思うと

さすがだなと思います



まずはお客様や自分に関わる人たちを自分と同じように

大切に接せられるように頑張りたいと思います(^_^;)