2008/08/26
暑い暑いと騒ぐのも、ももうすぐ終わりだ。立秋が8月8日だったから、暦の上ではその日から季節は秋に向かっている。日の落ちる時刻もすっかり早くなった。
この先9月に入ると、8日が白露。朝夕の冷えこみが強くなってきて草の葉には露がつきやすくなるらしい。そして、23日は秋分の日である。秋分なので、昼夜の時間が同じになる。ススキの穂も花開く頃だ(ちょっと楽しみ)。
前にも書いたのだが、自転車に乗るようになってからというもの、妙に天気が気になるようになった。サイクリングの最中に雨に降られてはたいへんだからだ。
もともと、何かにこだわりを持ちやすい性格をしているため、出張中でも空を見上げて写真を撮っている始末。職業柄といえばそれまでなのだが、なるべく不思議に思ったことは解決しておきたい。
天候はどのようにして決まるのだろう。
こう疑問を持つと、、それまでとは気持ちの持ち方は変わってくる。テレビやラジオで天気予報に耳を傾けるようになる。しだいに分からない用語が気になってくる。「気圧の谷」とか「ウインドプロファイア」とか、知らない言葉だらけだ。せっかくお天気姉ちゃんが解説してくれても、意味を理解できないので結果を聞くしかない。
中年のおっさんは、一人悲しい気持ちになって、気象庁のHPをのぞいてみたりするようになった。
たまたま本屋に寄っても気象関係の本を探してしまう。だが、気象の本というのは高価で専門的なものが多い。にわかお天気フェチの手の出るものではない。安いもの(それでも数千円する)を捜すと、「気象予報士」関連のものを選ぶことに、どうしてもなる。
気象予報士か、難しい試験で有名な国家資格だったなあ。
最初は興味本位だった。しかし私は理科教師で、天気の話は高校地学の範囲だから、勉強しても無駄になることはない。サイクリング日和を知りたいという動機から気象予報士の本を買ったとしても、それは研鑽というものにつながってくる(このあたり良い仕事ですね^^)。
そして一昨日、私は東京にお出かけして気象予報士の試験を受けてきた。
会場はなんと天下の東京大学。これまで一度も縁の無かったところだ。気象予報士の試験は受験者が少ないので会場数が少なく、静岡に住む私は、一番近くで受けようとしても東京に出てくる羽目になってしまうのだ。
↑東京大学教養部(駒場キャンパス)の立派な門
渋谷から京王井の頭線に乗って「駒場東大前駅」で降りると、昔テレビで見たことのある安田講堂に似た時計台が迎えてくれた(安田講堂があるのは本郷キャンパス)。この駅、なんと門の目の前にある。まさに東大生専用の駅と言うしかない。すごい。やっぱり都会は違うなあ。私の出た富山大学にも駅はあったけど、路面電車の電停だったぞ。
↑安田講堂に似た時計台(似てないか?色とか…)
田舎大学を出た田舎者のおっちゃんは、会場の雰囲気に圧倒されるしかなかった。なんだか場違いな所に来ちゃったぞ。
先にも書いたのだが、気象予報士は合格がたいへん難しい。合格率は気象関係の仕事をしている人の受験が多かった第1回~4回を除いて、10%を越えたことがない。それが分かっていながら、どうしてこんな所に来てしまったのか?
「おい、おっちゃん。これまで本を読んだだけだろ?まさかとは思うけど、それで合格しようだなんて思って無いよね?」、と、天の声…。
今回、受験に踏み切ったのは、どうしてだったのか?もう、おっちゃん自身にも分からなくなっていた。
頑張れおっちゃん!受験に弱気は禁物だぞ。