金沢市立図書館
http://www.lib.kanazawa.ishikawa.jp
の視察の報告の続報です。

図書館の最後は、金沢海みらい図書館です。
http://www.lib.kanazawa.ishikawa.jp/umimirai/
金沢市の図書行政の集大成という感じの図書館でした。「すばらしい」の一言です。

まずは、外観建築デザインをはじめとする、建築からのアプローチを書きたいくらい建築デザイン、内装デザイン、各種ハードウエアの充実等々です。
http://www.lib.kanazawa.ishikawa.jp/umimirai/leaflet/pdf/facility_leaflet.pdf
をご覧いただくとわかりやすいかもしれません。
そして各種受賞歴•評価等がこのページに記載されています。
http://www.lib.kanazawa.ishikawa.jp/umimirai/about/index.html
同じページに図書館だよりのバックナンバーが読めます。毎月発行で内容を読むといろいろとやっていますね。驚きです。この発信力、企画力。
WebSiteをご覧いただくだけでも、その凄さがわかると思います。

さらに、この図書館も含め、金沢市の図書館を視察させていただいて強烈に思ったことがあります。それは、行政が公立図書館の役割をきちんと確立し、幹(背骨)がしっかりあって、司書職員のモチベーションを最大限のレベルで維持していれば、昨今あちこちで議論されている「指定管理者制度による運営」の議論など成り立たないんだなということです。

一方で、刹那的でやる気の無い図書館運営をしているのならば、まだ民間活力を導入した方が良いだろうという議論に帰結していくのだと思います。

つまり、行政が公立図書館の役割をきちんと確立し、幹(背骨)がしっかりあって、司書職員のモチベーションを最大限のレベルで維持していれば、一部勢力の思想に偏った選書や焚書などが起き得るはずも無いのです。

ある方に言われました。「船橋市というのは「民間図書館」がクローズアップされたり図書に対する意識が高いんですね」と。いやいや、そうでしょうか?公立図書館の不甲斐なさを見るに見かねて民間図書館などができてしまっていると言わざるを得ないでしょう。

金沢市で休館日のお話を伺いました。金沢市は4館の図書館が、一日ごとの曜日のずれで休館をするということです。どういうことかというと、休館はするけど、必ずどこかの図書館は開館しているということなのです。
このことについては、私は、平成9年第一回定例会(3月6日)に質問させていただきました。

 それから、今度、行政改革大綱の中で具体的にお話を申し上げたいと思うんですが、これまた皆さんお手元に大綱はないと思うんですけれども、大綱の中に「会館等公共施設の設置及び管理運営」という項目があります。この中の
(1)で「会館等の施設整備に当たっては、事前に、施設の役割、機能、運営方法等について多面的に検討するとともに、需要分析を的確に行い、施設の規模、設備水準に十分配慮する。合わせて、土地の有効利用を考え、可能な限り複合施設化を図る」というようなことが書かれております。文書を読めば大体わかる話なんですけれども、これについてもうちょっとわかりやすくというか、具体的に例なんかを挙げられるのであれば、例を挙げて説明をしていただきたいなと思います。
 

それから、
(2)として書かれているのが、「会館等公共施設の管理運営について」でありますけれども、この文章の中盤ぐらいに、「会館等の休館日については、管理上の難しさもあるが、市民の使用が可能かどうか検討する」。それから、その前に「施設の利用日、利用時間等については、市民のライフスタイルや余暇時間に配慮して設定する」というようなことが書かれています。主に社会教育施設なんですけれども、市内にある公民館、それから図書館が大体全部月曜日お休みになっています。何で月曜日が休みなのかなということで説明はいただきました。説明をいただくと何となくわかるんですけれども、今のこの社会情勢の中では、月曜日にすべての公民館が休みというのがいかがなものかというふうに考えました。
 

例えば、私の家の近くは三田公民館があるんですけれども、三田が
月曜日で、東部が火曜日休み、それで高根が水曜日休みとかって言えば、必ずどこかの公民館があいていて、その公民館を使うことができるわけですけれども、そういうことができない状況にあるわけです。私の家の隣、床屋さんなんですけれども、床屋さんは月曜日お休みです。床屋さんが公民館を使って何かやろうと思っても、現状ではできないのが現状となっています。この辺については、ここにも書いてありますので、事情は何となくわかりましたから、ちょっと検討を加えていただければなと思います。これは要望にしておきます。
 

それから、その次に、「既存の公共施設の有効利用について」という項目がありまして、「既存の公共施設については利用状況、施設の整備状況等を的確に見直し、社会情勢の変化や多様化する市民ニーズに対応するため、多角的に有効活用を図る。特に少子化に伴う児童生徒数の減少により生じた小中学校の余裕教室については、防災関連施設、高齢者施設など整備が必要な施設もまだ数多くあることから、地価の高い本市においては、財政事情も考慮して有効利用を図る」というようなことが書かれています。

まあ、金沢市の話を伺ってホントに愕然としましたね。私は平成9年から言っているのに未だに改善されず。金沢市では当然のことのように説明をいただく。問題意識の違い。やる気の違い。「あ~あ」ですね。