さて、前回は概略だけを書きましたが、具体的に触れていきましょう。
まず、玉川こども図書館
http://www.lib.kanazawa.ishikawa.jp/kodomo/
このWebSiteを隅から隅までご覧いただくと、それだけでそのすごさを感じ取れると思うのです。こどもの誕生から「本」に触れさせようという強い意志があります。「誕生から触れさせようという強い意志」などと勝手に申し上げるとお叱りを頂戴してしまうかもしれません。そもそも、金沢市立図書館のWebSiteをご覧になってから、それぞれの図書館研究をなさると良いのかもしれません。
http://www.lib.kanazawa.ishikawa.jp
やれることはすべてやっていると思える内容ではないでしょうかね~。
このサイトをご覧いただくとわかると思うのですが、「図書館」の思想が確立されていること。そして、その地位の高さというと表現が変ですけど、市の事業を行っている中でも「文化事業」の一翼を担っているのだという誇りさえ感じられる内容と質の高さです。

そして蔵書。こども図書館の蔵書を拝見してびっくり。「郷土を愛する心を育む」、「郷土を誇りに思える心を育む」ということをしっかり押さえていて素晴らしいと思います。郷土資料の数が半端じゃありません。それは金沢市のみならず石川県という単位でもすごいようです。そして、金沢市立図書館の
WebSiteのトップページの左下をご覧下さい。出版事業も行っているのです。それらの蔵書がこれでもかという感じで書架にしっかりとありました。加賀野菜から、料理、建築物まで様々なものがありました。そして読み聞かせ、選書等々に、地域特性をきちんと織り込んだり、指導者向けの研究書があったりと話題満載でした。

圧巻は世界の絵本コーナー。コーナーなんてものではありません。一部屋全部が世界中から館独自で収集した絵本があるのです。たぶん国立国会図書館に次ぐくらいの蔵書ではとおっしゃっていましたが、その独自性とか内容とかは、国立国会図書館ではできないことではないかと思いました。それぞれの国の事情がわかるということ(印刷、製本、製紙の技術から始まり、日本のこどもたちがいかに素晴らしい本に触れることができているかということを知ることができること。から始まり、「他言語」を音で聞けるように、ネイティブ読み聞かせがあるそうです。それぞれの国の言葉を話す、その国の出身者に読んでもらうそうです。恐ろしくすごいことです。そして、イベント企画もすごいですね。読み聞かせなんていうのはイベントでも何でもなく日常の風景のようです。それ以外にも
WebSiteをご覧いただければお気付きになると思いますが、ありとあらゆるイベントを行っています。

そしてその立地。県立の公園だった隣地を移譲されたらしく、現在は造成中でしたが、今後はその公園との一体利用もあるようです。ではこども図書館が単体で存在しているのかと思いきや、さにあらずでした。

もともと市の基幹になるような位置づけの図書館が玉川図書館だったそうです。
http://www.lib.kanazawa.ishikawa.jp/tama1.htm

そして併設の別棟の近世資料館、
http://www.lib.kanazawa.ishikawa.jp/kinsei/insti.htm

があり、
3つの建物に3つの特色ある図書館施設があるということのようです。残念ながら、玉川図書館と近世資料館は視察できませんでした。なんとか時間を作ってこの両館も視察をさせていただきたいものです。こども図書館に戻りますが、まあ、まあ、まあ、「こどもの集まる場所」なんだと思います。船橋市では、こどもたちが集まって「遊ぶことには遊ぶことだけ」って感じで、子育て支援部の所管や健康部の所管ですが、金沢市では、どうも「本」が中心って感じです。

子育て支援関係はどうなっているのか視察をしたわけではありませんから言い切れませんが、別途書かせていただく、「金沢市教育プラザ」
http://www4.city.kanazawa.lg.jp/39110/
を拝見した感じでは、漠然とですが、そんな感じがしました。