8月に、WOWOWで放送された、舞台版『おくりびと』
武藤晃子さんもご出演だったけど、公演の時期には、観に行けず、録画したものも、その時期忙しくって観る時間が取れなかったもの・・・
今月は、観劇OFF時期なので、やっと観ることができました
作:小山薫堂
演出:G2
音楽:久石譲
出演:中村勘太郎 田中麗奈 真野響子 柄本明 ほか
《あらすじ》
あれから7年余の月日が流れた…。
父となった小林大悟。小林家は相変わらず、母親から譲り受けた喫茶店で暮らしている。
家族の暮らしは幸せそのもの。しかし息子は、父をチェロ奏者と思い込んでいる。
「パパは納棺師なんだよ」と言えない自分が歯がゆい大悟。
NKエージェント社長の佐々木に人事部長に任命された大悟は、新聞広告の原稿をつくる。
「旅のお手伝い」「年齢経験問わず」「高給保証」。
なんと、その面接に現れたのは…。
あの、映画の続編です
勘ちゃんは、落ち着いた雰囲気を持った役者さんなので、『納棺師』という役柄にぴったりで、また、奥さん役の麗奈さんも、なっちゃんの頃からすると、本当に大人の女性になりましたね
母親の役も、しっくり違和感なく演じていました
社長役は、柄本明さん、ひょうひょうと、とぼけた感じが、なかなか良かったです
社長の奥さんの友達役、真野響子さん、久しぶりに拝見しましたが、相変わらずお綺麗ですね
お芝居の前半は、ワンちゃんの納棺があったり、笑えるところもありましたが、『納棺師』という、父親の仕事のことを、まだ幼い子供にどうやって伝えるのかを若い夫婦が模索している様子も描かれていました
父親の仕事のことで、息子が友達にからかわれるという小さなトラブルが、子供の心を痛めていたのですが、やがてそれが、あんな悲しい結末を迎えるなんて・・・
後半は、思ってもいない展開でした・・・
息子が事故死、それも、何となくの原因が自分の仕事にあった・・という
突然大切な息子を失った大悟の、うろたえたようす、人に当たり散らすどなり声、どうしようもない後悔・・・
観る方も辛く悲しい、涙が流れっぱなしの場面ばかりが続きました
夫婦は、深い深い悲しみから、周りで起こる色々な出来事に遭遇していくうち、少しづつ少しづつ立ち直っていくのです
彼らを取り巻く周りの人々の、温かい雰囲気が、徐々に癒して行ってくれるのです
納棺師という仕事から、一時は離れようと思った大悟が、最後にはまた、続ける決意をするのです
自ら、会社を立ち上げて、周りの人々の協力を得て・・・
短いお芝居の中で、その過程を演じるには、少し物足りない感じがしましたが、なんとなくホッとしました
久石さんのメロディが、生演奏で流れていたのも、すごくよかったです
人の一生の最後に、安らかに旅立つお手伝いをする『納棺師』というお仕事、とっても意味深い、素晴らしい』お仕事だと思います