昨日、アップした図から、

$心理カウンセラーのブログ-うつ病の病期


うつ病には病期というものがあり、
①消耗期
②底期
③回復期
④リハビリ期
の④つに分けて考えるべきだ。
と説明しました。


今回は②底期の対応についてお話ししたいと思います。

えっ①消耗期を飛ばして②なの??
と思う読者もいるかもですが、

①の消耗期はうつ病になり始めの状態です。
これは対応と言うよりも、
(極論すれば、)
如何に早く病院に行くかどうかでしかないです。

自分は病気か否か。。。

その感覚の問題ですから、
今回のうつ病の病期の対応の問題とは、
少しニュアンスが違うのです。

また、
少し落ち込むと、
うつ病だろうと考える風潮まで考慮しなくてはですから、
また別の機会にユックリ、
『精神科受診マニュアル』のようにまとめてお話ししたいと思います。



☆うつ病の底期 そのありがちなケースとは

底期。
これは非常に辛い状態です。
ほぼ一日中具合いが悪く、
起き上がることも出来ないほどです。
お風呂やトイレ、食事でさえままならない具合いの悪さです。


うつ病治療の基本は
『シッカリ服薬 シッカリ休養』ですが、
これは底期でこそ役立つものなんです。

動くこともままならない酷いウツ状態は、
そうは長続きしません。
時間はかかるかもですが、
放っておいても多少は回復すると思います。

それは以前から申し上げているように、
人間の体調には波があるからです。
日々刻々と調子は上下していて、
自然に気分が上がったり下がったりするものですから、

『いつまで経っても底期で這い上がれない』

と言うことはあり得ないのです。


しかし現実には長い底期で苦しみもがいているかたがいます。
これは、
自分で自分の症状を煽ってしまうからです。
そして症状を煽るのは、
その方の焦りだと言えるのです。



うつ病の急性期である底期は、
非常に辛い気分になるんです。
それは、
『もう一生、私は治らないだろう。』という悲観を呼びます。
勿論、これはうつ症状なのですが、
ご本人は症状だとは思いません。

また、
『このままではダメだ。 何とかしなきゃ。』と思います。
これもうつ病の症状である焦燥感からの焦りなのです。


こうした焦りから、
今の状態を抜け出す方法があるはずと、
急にリハビリを始めてしまったり、
心理トレーニングを始めてみたり、
動かないとダメだと体を動かしてしまったりします。

しかし、
無理は全く出来ない病状ですから、
少しの無理で簡単に寝込んでしまいます。

そして余計に
「私はダメだ。 何も出来ない。」
と自罰的に自分を激しく責めるのです。



焦りが強いかただけでなく、
真面目で頑張り屋さんなかたも、
こうして もがきます。

そして、
自分で自分をドンドン悪い方向へ煽ってしまうのです。


また、
「具合が悪いのは何か原因があるはず。」と、
原因探しを始めてしまいます。
この原因探しは、
「やらなければだけど 出来ない。」
という問題と結び付きやすく、
結果、益々強い葛藤を感じて辛い気分になるのです。


こうして、
底期のかたの多くは、
自分を悪い方悪い方へ陥れてしまい、
なかなか楽な病状にまで回復出来ないでいるのです。



☆うつ病の底期 その正しい治療法とは


上記の問題は、
結局は病期に負けたくない。
早く楽になりたい。
と言う気持ちから来るもので、
サボりや甘えではないのですが、

そうは考えられずに、

動けない自分にムチを打ってしまい、

結果、余計に病状を悪くする問題と言えます。


そこで私は提案します。



① 体調が良くなるまで待つ
あらゆる心理トレーニングや、
リハビリなどは全てダメだと思って下さい。
(アロマやリラックス法はいいです。)

少しの無理が確実に悪化に繋がります。

出かけたりもダメです。
気晴らしは何の役にも立たないからです。

この『待つ』ということが一番難しいのです。
しかし、以下の項目を読んで頂ければ、
『待つ』と言うことの正しさを理解して頂けると思います。



② うつ病は脳の病気と知る
ココロの病気と言いますが、
うつ病は脳という体の器官の病気です。

ココロの病気ではないので、
基本的に考え方や生き方を変えても治りません。
そもそも、そんなことで治るのは病気ではないです。

内科の病気の治療では風邪でも何でも、
基本的に『薬を飲んで寝ていますよね。』
それと同じようにうつ病も治すんです。

何故なら、何度も言いますが脳の病気だからです。

勿論、風邪予防の「うがい 手洗い」のように、
再発防止の知恵などはあります。
それが心理トレーニングでしょう。
しかし、今この底期にトレーニングする必要も意味もないのです。



③ シッカリ服薬 シッカリ休養は大前提

脳の病気なんですから服薬は必要です。
脳の機能が少し不全になっているので、
元気が酷くない状態になっていますが、
その機能を抗うつ薬や抗精神病薬、気分安定薬が補ってくれます。

ですから、シッカリと薬は飲んで下さい。

今は21世紀です。
精神科の薬も洗練されて来ています。
ですから、
出来たら飲まない方がいいってことは絶対にありません。
体のダメージも心配要りません。
副作用も飲めないほど酷いものは滅多にないです。
また、
依存してしまうことも滅多にありません。



薬を飲まないことは、
自分を地獄に落とすことに等しい行為です。
決められた用量を根気良く飲んで下さい。



④ 脳を安心させる

脳の病気と言いましたが、
脳が壊れているわけではないです。

うつ病の正体は
『脳は生命の危機だと誤解している状態』なのです。


日常生活で苦痛を常に感じてしまうくらいに問題が溢れていると、
(問題。。。多くはストレスです。)
脳は『このままでは死んでしまう!緊急プログラムで乗り切ろう。』とします。

結果、
生きるのに最低限の元気や行動力しか発揮出来なくなります。
これが『脳の緊急プログラムであり、それがうつ病の正体です。』

ですから、
症状を煽ってしまう行為は、
脳が安心しないので悪化して当たり前なのです。



そう考えれば、
当然、焦ったり、何とかしようと無理したり、自罰的に悩んだり、
原因探しをして余計に悩み葛藤を増やすことは、
悪化させるだけだと分かります。



症状を煽らなければ、底期は長続きしません。
『シッカリ服用 シッカリ休養』をして、
脳が安心すれば次第に軽快するんです。



今とっても苦しい方。

症状を煽っていませんか??
脳が安心するように過ごせていますか??
極論すれば、
今出来ることは
『シッカリ服用 シッカリ休養』しかないのですよ。


これが底期に正しい乗り切り方です。



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