放射線治療が終わり、職場に戻り、さらには平日夜の小学校委員会イベント準備でへたれそうになった9月下旬、乳腺外科の外来がやってきた。

そのころ放射線を浴びた方の胸は茶色くなり、乳輪の色も濃くなり、もしかしてこのままかと怯えた。

放射線治療終わって以降は割と元気で、リュープロレリン注射は3ヶ月のにして貰った。12月にCTスキャンの検査をすると言われたが、3ヶ月後の診療日が休日で前の日に違う先生に診てもらうと言われた。

担当美人女医に会えなくてちょっと残念。


10月中旬に放射線科外来があった。

同じ病院で乳がんの治療をした友は放射線治療の副作用で肺炎になったと聞いていた。放射線治療後、なんだか胸が苦しい気もしたが、放射線治療後職場に戻った直後に職場の健康診断があり、肺の検査で特に異常はなかった。

もともとアトピー気味なので放射線治療中に貰った乳液の薬をお風呂上がりに塗っていたが、診察で胸を見せたら

「もうやめて大丈夫です。」 

と言われた。

特に異常もなく、先生と会うのもこれが最後かと思ったら、半年後に予約が入った。

この日はその足でダチの漢方薬局を目指した。

放射線治療の最終週、ダチの漢方薬局により、その後いろいろ考えて、


漢方薬はお値段がはるけれど、明らかに自分の実力以上の高待遇の今の仕事が続けられるなら、その出費は必要な出費だと思えてきた。

免疫力を高めガン細胞を抑えるという生薬も、半信半疑ではあるが仕事を続ける以上心身ともにおいつめられ、ガン細胞を増殖させやすい状況になり得ない以上、気持ちの問題だとしてもそれにかけてみようと思った。仮に再発してもその生薬を飲んでいればいきなり入院の必要な強い抗がん剤治療を避けられるかもしれない。

薬局に行けば気心の知れたダチともだべれるし、乳腺外科外来の日はその足で漢方薬局に行くことにした。放射線治療後すぐの乳腺外来の日はすぐだったので、放射線科の外来の日にした。

友人の漢方薬局といえば、ランチはイケメンのいるパスタ屋さんに行くのを楽しみにしていたのだがその日は激混みで別の店に行った。

ランチのあと、友人オススメのケーキ屋さんでお茶用のスイーツと家族のおみやげのスイーツを買い、お店にておしゃべりの続き。

値段のはるお薬ゆえ、仕事持ちの患者さんが多く、予約は主に土曜日に集中し、平日日中の予約は少ない。患者さんの予約が入れば帰るつもりでいたがその日もウダウダと喋り、帰宅したのは夕方だった。


職場の人たちが、なんだか私からあまりにかけ離れている人ばかりで、最近は積極的に人とは関わらず、「気難しい人と話すのは苦手な人」になっている。

旧友とは平日は仕事と子どものこと、休日はやっぱり子どものことで会えない。

最近では


私はやっぱり陰気で人付き合いがダメな人だから孤独で陰気に生きていけばいい


と思い始めていた。

ダチの漢方薬局に行くと、


ああ、私もちゃんと親しい友と過ごせるんだ


とも思える。

入院、放射線治療中は別の高校時代部活が同じで30代で同じ病気で同じ病院で治療を受けた友人がお見舞いに来てくれたり、ランチしたりしていた。

30代後半を過ぎ年齢とともに感じる衰えを肌で感じるようになり、この先は失うことばかりが増えるのかと暗い気持ちになりがちでだった。30代前半までは気力さえあれば20代の自分を維持できるのではないかと思ったが、後半になると徐々に気力体力の衰えを感じた。

そんな余裕を失った状況なので、旧友に会うことも後ろ向きだったが、あってみると自分の根っこの部分は年月がたっても変わっていないと感じることができ、自分を取り戻せたような気持ちになれた。

そういう時間も必要だなと思う。

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放射線科終了後の1杯。
結局動物性脂肪たっぷりの甘い飲み物やめられず。
でも病院まで歩いて1時間、行きは歩くようにしている。(診療後はバスで駅までいって友人の漢方薬局へ。)