優れたゲームを造る為に必要な物事は、とにかくゲームのアィディアをたくさん出すことです。
たくさんのアィディアが出たら、出ただけ、そのゲームは面白くなります。
これが、例えば、
「少ないアィディアで、ゲームを造った」と仮定しましょう。
プレーヤーは、時々しか、そのゲームで楽しめないことになります。
多くの、つまらないゲームは、アィディアが足りないのです。
しかも、足りないアィディアを、出し惜しみしたりもします。
出し惜しみしている場合では、ありません。
プレーヤーは、開発側が良いと思っているアィディアを見ない内に、ゲームそのものに飽きてしまうのです。
ゲームを開発する時は、まず、100くらいのアィディアを出します。
この時、最初はつまらないアィディアが出ます。
30個くらい、アィディアが出て来ると、少しはマシなアィディアが出て来ます。
しかし、50個を過ぎたあたりで、マンネリ化を感じるようになります。
そして、70個の壁と、90個の壁がやって来て……そこをクリア出来た人だけが、100個の面白いアィディアの、高みに登ることが出来るのです。
100個のアィディア出しが終わると……残酷な作業が待っています。
せっかく出した100個ものアィディアを、ズバッと圧縮するのです。
だいたい1/10に圧縮します。
アィディアの圧縮と言うのは、いくつかの似たような内容の物事を、ひとつにまとめる作業のことです。
たくさんのアィディアを出して行く内に、どうしても似通っているものが出て来ます。
その似通っているアィディアを、ひとつと考えて、まとめるのです。
100個のアィディアを出して1/10に圧縮し、それを10回くらい繰り返して100個のアィディアが出たら、その中の実現可能な物事だけを採用し、あとは捨てることになります。
この時、
「せっかく作ったものだから、どれも捨てたくない」と思ったら、作業量が膨大になり過ぎて……最後は現実を造れなくなってしまいます。
良いアィディアを実現するコツは、不要な部分を容赦なく削ぎ落とす……これに尽きるのです。
なお、このブログは「播磨陰陽師の独り言」の第90話を再編集したものです。