開放的な市民のためのアートギャラリーは、ソファとミニライブラリーとカフェの先にありました。 | 働くママ(SOHO編)

開放的な市民のためのアートギャラリーは、ソファとミニライブラリーとカフェの先にありました。

昨日、川口市立アートギャラリー・アトリアに行ってきました。

広い芝の広場の脇にあるガラス張りの建物をのぞくと、鮮やかな色の作品が動いています。

 

こぢんまりとしたショップのような入口。

右側にカフェカウンター?

そして、左の窓側には手に取りやすい位置に絵本があり、思わず読み進めてしまいます。

ここ、美術館なのに。。

 

わにになった子ども わにになった子ども
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ムナーリの機械 ムナーリの機械
3,190円
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「ワニのへやのおおそうじ」などワニの本が多いなと思ったら、次は「ムナーリの機械」、その先には「くるくる」というタイトルが並びます。

 

そこで、ようやく気がつきました!

ここは、展覧会のテーマにそった絵本が川口市内の図書館から集められている「ミニライブラリー」なのです!

白いソファには、さっそくお母さんに絵本を読んでもらっている女の子。

お父さんとお姉さんは先にギャラリーへ行ってしまい、絵本を読み終えたお母さんが「もうい〜い?」と小さな子に優しくたずねていました。

 

わたし、ここで最初のプチ発見&感動です。

親しみのある絵本やソファとカフェが迎えてくれる、このような複合施設は、家族が各々のペースで楽しむことができるのです!

 

ワニワニショコラケーキとクッキーは、もちろん、展覧会にあわせた特別コラボスイーツ。

 

 

そして、その先には本格的な作家の展示スペースと、子ども達が思い思いにワニをイメージして作った創造の喜びや楽しさを体全体で感じられる空間になっていました。笑いがこみあげる程様々にユニークな生き物が、同じスピードで同じ方向にクルクル回転しているため、全体的に奇妙な一体感が生まれています。

 

多様性などと言葉にしてはつまらなくなってしまいます。

創造は、喜びと発見と満足と嬉しさと身体で感じる心地良さ。

 

ここでは、制作者として参加した子どもがギャラリースタッフに丁寧に迎えられると聞きました。

ギャラリーの外にでて休んでいると、目の前の植え込みにひっきりなしに子どもが来て大人と一緒に何かを探して喜んでいます。クイズかウォークラリーのようなものでしょうか。大人と子どもの垣根がなく、様々なコミュニケーションであふれる風景が印象的な一日。

 

広い芝の上ではキャンプが体験できる催し物があり、隣のスケートボードができる公園では沢山の子ども達が練習をしていました。蓮田ではどこでやっても叱られて通報され学校から注意を受け、せっかく覚えたのに一時しか遊べなかったというのに…

 

暮らしのなかの豊かさって、壁に閉ざされた美術館や図書館や音楽ホールでは、けっして実現できないものだったんです。

では、どうすれば?

図書館も美術館も嫌いな息子に、聞いてみようかしら?

 

そうそう、展覧会も迫力のある面白い作品でした。メリメリ&ニチニチと動き続ける文字と、シャラシャラという涼やかな音の後のランダムな光のまたたき。これは体験。感じる心が育つ感覚。

 

今、その素晴らしかったこと、尊敬しなおしたことを、風呂上がりの息子に伝えてみたけれども…

やはり言葉じゃ通じない。やっぱり、体験してみないとわかってもらえない。

だから、芸術はライブで鑑賞すべきなんですね。