坊やが寝て、みんなも寝室に向かってから、
ほんの1時間ほどが、1人になれる時であります。

秋に拾ったどんぐりを色づけしたり、
本を読んだり、ブログをみたりいたします。

茶碗を洗って、乾かないうちに昼飯、晩ご飯、
その間、10時と3時に一服があります。
コーヒーとお菓子を用意します。

何も変わらずに、ただふけゆく季節と老けゆく私。
自由な外出もままならず、
せめて本を覗くことが、内なる自分との調和であります。


たまたま住んだ、旅行した、通った…と、
今まで生きてきて、こんな私でも、
新潟以外の土地を訪れたことはあります。

奈良、丸亀、神戸、西宮、京都、琵琶湖、淡路鳴門、小豆島、豊橋、浜松、
東京、横浜、小田原、江ノ島、鎌倉、長野、遠野、函館、帯広、釧路…

偶然のようではありますが、
どれも魂の縁に導かれた土地のように思います。


ちょうど二十年前、北海道に滞在しました。
1ヶ月ちょっとでした。
初夏なのに、ラベンダー畑を見なかったなー。

そのとき、初めて、アイヌの村へ訪れました。
アイヌの方に初めて会いました。

薄暗い、縦穴式の住居に、アイヌ紋様の法被のような服。
彫りが深いお顔のおじいさんが、何かを削っていたような。

あんまりおぼえてないですが、
いくら観光地化されているにしろ、
みてはいけないものを観てるような気持ちを覚えています。
自分もふだんのの生活を、
窓の外から庭からジロジロ見られたら、やじゃないかって。


まだ読み始めなんですが、アイヌの本を読んでいます。

和人とか、倭人とか、でてくるんですよね。
アイヌ人も、同じ日本の人なのに、
違う国のようにわけられている。

一番の敵は、同じ日本人です。

これ、今でも感じます。

テロが怖い、アメリカが怖い…
自分は、日本の方がよっぽど怖いです。
人と違う、こと、者、こころまで、
簡単に排除するシステム。

今じゃ殺戮とか無差別にはできないからって、
追いやる、追い込む。
これ、消えろよーってのと同じ。
知らないでやってるってのがね、怖いです。

蝦夷、熊祖…
むごい歴史です。
誰の血にも流れている日本人の有り様です。


アイヌ語は、一文字一文字に、意味があるようで、
カタカムナやオシテ文字などに似ていますね。
世界の神代文字には、ほぼ意味があるのでは。



結婚というアイヌ語は、

『ウトムヌカラ』

ウ=お互い トム=方 ヌカラ=見る

結婚とは、お互いを見つめ合うこと、という意味になります。

しかーし、あんなに見つめ合っていたのに、
結婚したとたん、見向きもしないのはどうしてでしょう(笑)


結婚にはもう一つ、言い方があります。

『マッエドン』

マッ=妻 エドン=借りる

結婚とは、お嫁さんを借りる、という意味なんです。


ちょっと、感動したのは、私だけでないはずです(笑)


借りものという気持ちがあったなら、
自分のものになったから、言うことをきいてればいいと
家政婦扱い、女卑の扱いもできないと思います。


すべてのものが借り物ではないでしょうか。

この土は、土地の名義を持っているといっても、
これは、地球のものでしょう?

空気も、川も、海も、植物、鉱物、動物…

自分が誰のものでもないように、
自分のものなど、何もない。

だから、アイヌでは、すべての存在が神なのでしょうね。