2012年の2月に私はメニエール病であるとの診断を受けました。
それから約半年間のことを綴ります。
長文です。
現在の私は、健康で普通に生活しております。
メニエール病でつらい日々をおくっていらっしゃる方の一助になれば幸いです。
2011年8月のある日普段通り出勤して、
パソコンに向かっていると次第に耳がふさがって
(飛行機の離着陸のときのように)
アクビをしても水を飲んでも治らなくなりました。
おかしい…帰り道、駅近くの耳鼻科を受診したところ“突発性低音性難聴”との診断。
薬を処方され帰宅しました。
さっそく薬(ステロイド剤」)を服用したところ翌日には治りました。
その後、しばらくは何もなく過ごしました。
2ヶ月ほど後だったと思いますまた耳がふさがりはじめました。
少し疲れ気味だったせいにして、「またか」と思いつつ放置。
年が明けて、2012年
耳の閉塞感に加え、妙な耳鳴りがはじまりました。
2月、いよいよ異常を感じ、再び耳鼻科を受診。
「突発性難聴が繰り返すことはない。
おそらく、メニエールでしょう」との診断でした。
水薬とビタミン剤等が処方されました。
その数日後、目覚めるといきなりめまいで午前中ふせっていました。
それが、初めてのめまいでした。
「典型的なメニエール病ですね」と医師に言われました。
初めて おう吐を伴う激しい発作が起きたのは3月3日
子どもを連れて近所の消防署の公開イベントへ出かけた時でした。
めまいと気分の悪さを感じつつ子どもを連れて消防署内を見学していましたが
突然吐き気を感じ、トイレへ駆け込みました。
その後は、消防署員の皆さんに介抱していただいて
結局歩けなくなってしまった私を家まで車で送ってくださいました。
ショックでした。
子どもに怖い思いをさせてしまった。
人様に迷惑をかけてしまった。
これからも迷惑をかけつづけるのか…
ショックでした。
それから、仕事は3月20日まで休暇を頂き
イベント出展も取りやめにさせていただいて
家で静養していました。
3月18日夜、夕食の後2度目の発作です。
めまいが起き動けなくなりました。
おう吐を繰り返し、震えが止まらず、
23時を過ぎ夫は残業で帰らず、
やむなく救急車を呼び入院。
入院中も発作は起き、
寝たきりのまま脳も内臓も一通り検査を受け
8日間の入院になりました。
退院後、耳鼻科へ行くと「あなたは入院する必要はなかった。
それより聴力の回復をはからないと手遅れになる」と言われ、またショック。
耳の閉塞感と耳鳴りはそのままで4月から職場へ復帰しました。
聞こえないけど、なんとかなる。
発作さえおきなければ、これくらいがまんできる。
そう思って過ごしました。
不思議なくらい何もなく5月の連休が過ぎ
このままならいいなと思いながら5月半ばを迎えました。
いつもどおり出勤した5月15日
職場で「おかしい」と感じ、昼で早退。
常備しているビニール袋を握りしめ、祈りながら電車に揺られて
あと三駅というところで限界がきました。
駆け降りてうずくまり 持っていたビニール袋におう吐。
どなたかが駅員さんを呼んでくださり
駅務室で休ませていただきました。
2時間くらい休ませていただいたと思います。
吐き気が止まったころ
その日たまたまお休みだった夫に連絡して
迎えに来てもらいました。
その後の10日間は、ほぼ毎日発作が起きました。
朝の発作のときはお隣の奥さんが
代わりに子どもを保育園へ送ってくださいました。
夜の発作のときは、義理の母が
子どもを預かってくださいました。
休みの日に動けなくなると、やはりご近所の皆さんが
子どもの世話をしてくださいました。
皆さんに支えていただきました。
頭をちょっと動かすだけでおう吐してしまう
目がまわって這うこともできない
治まるまで数時間~半日、
うずくまったまま やりすごすしかないのです。
「もとに戻りたい」 そう言いながら一人で泣きました。
薬なんか飲んでも飲まなくても変わらない。
でも何かあるはず。
原因がわからないから治療法もないといわれる病でも
どこかにきっと、治った人がいるはず治ると言う人がいるはず
と信じて、めまいのない時に携帯でネット検索しました。
あるとき『薬も手術もいらない めまい・メニエール病治療』という本を知りました。
著者の高橋正鉱先生は めまい・メニエール病センターの院長です。
本を取り寄せ、読んで すぐに歩きはじめました。
高橋先生は、メニエール病の治療に
有酸素運動とライフスタイルの改善を提唱され
3000人もの患者を治されたのだそうです。
「これだ!」と思い、薬はきっぱりやめて
歩きはじめてから2回ほど軽い発作はおきましたが、
それきりで、1ヶ月後には電車に乗って、
横浜のめまい・メニエール病センターへ行き
高橋先生の診察を受けることができました。
メニエール病のキーワードは「報酬不足」
と先生はおっしゃいます。
すなわち自分への評価不足。
8月末まで休職し、1日1回1時間の速歩
(1分間の心拍数100~120を保つ)
毎日毎日歩きました。
日に二回歩くこともありました。
おかげで地元の地図がだいたい頭に入りました。
9月からは仕事に復帰し、9月末の診察で通院は終了。
今は、週に1回1時間と
通勤時に35分の速歩を週2~3回ほどですが
以来、発作は一度もなく耳鳴りも耳の閉塞感もありません。
これは「もとに戻った」のではなく
やっと自分を認め、健康になったのだと思っています。
メニエール病を患っているご本人は
パソコンなど見る気にもなれないと思いますから
このブログを見つけて読んでくださることは難しいかもしれません。
もし、あなたのご家族やお知り合いに
メニエール病の方がいらっしゃいましたら
どうぞ私の体験をお伝えください。
すっかり治って
“普通の生活”を送っている人がいることをお伝えください。
症状が治まっている時間に
『薬も手術もいらない めまい・メニエール病治療』
という本を読んでみてくださいと、
ぜひぜひお伝えください。
必要がありましたら、なんでもお話しいたします。
直接命をおびやかす病ではないとはいえ
生きていることが耐えられなくなりかねない病であることを
どうぞご理解ください。
長くなりました。
最後までお付き合いくださいましたこと心より感謝いたします。
こうして、病の体験を書くことができた今
ようやく「私は治った」と確信できました。
励ましてくださった あなたに
支えてくださった あなたに感謝いたします。
ありがとうございます。
Happy tree ココ