アフレコについて | ハプニングスター☆ブログ

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ハプニングスターの制作(自主制作、3DCG)に関わることや宇宙の話題などを定期的に書いています。

☆アフレコとは☆

セリフのある一つのアニメーション作品を制作するにあたって
アフレコというのはまったくの未知の領域でした。

キャスティングがうまく行っても

どうやってアフレコをするのか・・・。
どやって編集するのか。

どうやって進行するのか?

そんなことを少し回想しながら書いてみます。


これからアニメなどを自主制作しようとおもっている方は
ぜひスタジオをいくつか見学に行って見てください。

これから声優さんになろう!という方も知っておいた方がいい知識かもしれません。
書ける範囲でお伝えします。^^


スタジオを予め選んでおくことは、かなり作品作りに「力」になります。
僕は2011年10月に始めてスタジオに見学に行きましたが、
1年早ければ良かったと思いました。

そうすれば悩んでいたこと、不安に思っていたことが
もっと早く解決していたはずです。


アフレコスタジオの「スタジオ」って何?という疑問があると思いますが、
この場合、アフレコをメインにしているスタジオです。


全国各地、都内にもたくさんそのスタジオがあります。
アニメなどのエンディングに表示されていますので参考にしてみてください。

例えばワンピースなら新宿の大久保よりにある「タバック」が有名です。他にも有名なスタジオは沢山あります。


都内の相場は1時間、二人のレコーディングエンジニアが付いて2万円前後と行った感じ。
レコーディングエンジニアは必ず付いてくるものでセットのようなものになっているようでした。
一度に3人ぐらいまでしか収録できないような小さいスタジオではこの金額が半額ぐらいまで下がります。
編集料は別途というスタジオもあります。
水、木はレギュラーのアニメの収録が入っているといった具合に、スタジオによって完全に使えない曜日があります。
ハプニングスターの場合は4つのスタジオに見学に行きました。
実際に使用したのは2つのスタジオでした。でもこれはスケジュールだけの問題でした。
どのスタジオも本当に丁寧に色々と教えてくれますし、
業界のミニ情報も教えてくれます。
こういう情報が本当に助けになるものです。(自主制作だからお断り!というスタジオはありませんでした)
皆さん本当に仕事が好きでやってらっしゃる方ばかりの印象でしたよ。


どのスタジオがいいか分からない!というひとは、とり合えず
どこでもいいので見学に行ってみてください。それだけで次の展開がグンと見えてきます。
社会人としての礼儀は心得てくださいね☆


1時間2万円ぐらいの値段だとある程度の編集もやってくれるって感じでしょうか。
この編集とは、アニメの口の動きに音声を合わせたりボリュームを調整したりする作業です。
時にもっと高度な編集をすることもあります。まったく違うセリフの切り貼りしてうまくなじませたり・・・
ハプニングスターの編集は僕が行いました。


これまでにBGMやSEなどを編集していましたのでそれなりの自信がありました。
4回に分けて別日で収録したのでそれぞれにも時間がかかりましたが
SEなどの作業に比べればアフレコの編集は完成に近づく楽しい作業にほかなりません。
ハプニングスターの場合、収録語直ぐに録音データをごっそりと全部もらって(WAVファイルで)
家のAfterEffectsでコツコツと映像に合わせて行きました。映像の編集をAfterEffectsでおこなっていましたので。

セリフが一番多くて一番最後に収録したキッド役 朴さんの編集は3日ぐらいかかりました。
どうしても尺が合わないところは映像を再度修正してレンダリングしなおしました。


しかし、永井さん、豊崎さん、朴さん・・・
一流と呼ばれる人は凄いです。
この3人の編集をずっとしていて凄さが分かりました。
何が違うのか。これはまた次回。他の声優さんと決定的な違いがあります。


別録収録は大変でしたが、それぞれの声を分けて収録しましたので
編集の自由度が上がったので僕としては願ったり叶ったりの状況でした。


こういう編集がめんどくさい!という方は
程ほどに忙しい中堅の声優さんでキャスティング&スケジューリングして
一度に収録する録音をおすすめします。


ただ、これには経験と勘が必要な気がしました。


アフレコの音響監督というのは台本を見ながら、声優さんの演技を聞き、
それがOKなのかNGなのかOKの範囲内なのか
自分の予想を上回る素晴らしい演技だけど
少し前のあのシーンとの関連性が崩れる!?
などと一瞬で考える必要があります。

その間、声優さん待っている、レコーディングエンジニア待っている、、
という環境の中ベストな判断が下せるのか!

音響監督は大変な仕事だと思いました。


ミル役の豊崎さんのポテンシャルの高さはまだ若いのに凄いと思いました。
僕がリテイクをお願いしたのは10箇所ぐらいだったでしょうか。
その他のシーンは全て僕の創造を超えてきていました。@@
寧ろ本人からリテイクの申し出があるぐらいで。
これがミルなんだ・・・と感心するばかり。
絶叫するシーンが多かったのですがすべて一発OK。
台本にもビッシリと書き込みがしてあり、
本人は恥ずかしそうにしていましたがプロフェッショナルを感じた瞬間でした。
絶叫シーンなんて難しいのではという僕の不安は一掃されました。^^;
ミルを豊崎さんにお願いして本当に良かった。


時間に余裕がある声優さんたちをキャスティングすると
一度の集まって収録してしまうことも可能なのですが、
(その場合は10人以上はいれるスタジオが普通)
ハプニングスターでは忙しい声優さんをキャスティングしましたので、
スケジュール調整、別録音を含めて考えていたので
沢山のスタジオを見学しました。
自主制作ですとやはり優先順位は後に回されてしまいます。
これは盲点でした(早く気付けという話^^;)


声優さんのスケジュール調整は本当に大変でした。
声優さんって休日あるのか心配になりました><
大人の事情も沢山絡んできますのでこれがまた困難になる原因に。

スタジオ予約は1、2週間前ぐらいが普通
急な変更はなかなか出来ません。


スタジオは大体2部構成で、
昼の部:10時~16時、
夜の部:16時~
というザックリな分かれ方をしています。
収録するアニメーションの尺によってはその限りではないようです。
夜は収録が終わるまで対応してくれるスタジオが殆どでした。
大変なお仕事です。

ハプニングスターは永井さん、豊崎さん、桃井さん、朴さんの順で1週間おき収録しました。
朴さんは一番最後(12/5)だったので相当大変だったと思います。

永井さんの自らのリテイクの多さに感銘を受けたのを鮮明に覚えています。
永井さんの声優にかける姿勢は尊敬してしまいます。80歳だというのに・・・。
凄いです。


レコーディングエンジニアさんに予め1週間前には台本と映像を渡しておきます。
僕も始めての収録ということもあり、エンジニアさんにはおんぶに抱っこ状態でした^^


スタジオはまずmacを使っているので映像の入稿はmovでした。
mov形式もスタジオによって違いましたのでそこは要確認です。
ソフトはProTools。これは絶対のようでした。
(余談ですが川口中央図書館のメディアルームは最新の設備で超格安で収録ができます。公共施設ならではのリッチさです。ただ5人集めるなどの登録が必要です)
今はWinマシンで置き換えることも可能ですが、
昔からの流れなんでしょうね。


マイクはどこも20万前後のアフレコマイクを使っていて心配は要らない感じでした。
例えば、NEUMANN ( ノイマン )U87Aiといって、世界のレコーディングの超定番マイク
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アフレコスタジオの違いは場所と広さだけでしょうか?!
広い狭いで反響音がありますがアフレコではほぼ関係ないですかね。
オーケストラの演奏なら反響音も重要になってきますが・・・。
個別で収録する場合小さいめのスタジオでOKだと思います。


以上のことを知っていると
大分アフレコは楽に進められるかと思います。^^


少しはお役に立てましたでしょうか?!

またアフレコに関しても語りつくせないことがありますのでまたの機会に!



DVDの売り上げは続編製作の資金にあてられますので是非ご購入いただけると助かります。







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