環境ホルモンより怖いもの | 半三本のカンフル日記

環境ホルモンより怖いもの

私の母はすぐにTVの影響を受けます.

「あるある大事典」など見ようものなら,翌日の夕食はほぼ確定するくらい.

今回は,そんな母の話.






私は大学生の頃,肉体労働のバイトをしていました.

自分の小遣いくらいは自分で稼ぎたかったのと,体力低下を防ぎたかったからです.

しかし,家に着くのはいつも深夜…お腹が空いてくる時間です.

夜遅くに間食するのは体に悪いと知りつつも,カップラーメンを食べていました.


ところで.


当時,環境ホルモンが取り沙汰されていたご時世.

当然のように,母は環境ホルモンに過敏になっていました.
バイトの帰り道に買ってきた,ビッグサイズのカップラーメンの封を開け,お湯を注ごうとすると…

母は慌てて止めます.



私:  「おかん,何すんねん?」

母:  「ちょっとアンタ!そんなことしとったら器から環境ホルモンが染み出てくるやんか!」













初耳ですお母様



私:  「はぁ?そんな訳ないやん」

母:  「いいや出る!TVで出てたから間違いない!」













間違ってるのは貴女の頭の中身です



ここは一つ,きちんと説明してやろうと思い….

私:  「…はぁ(ため息).あのなおかん…」

母:  「ちょっと貸してみ,私が何とかしたる!」













聞いちゃいねぇし




私がお湯を注ごうとすると,力ずくで止めようとします.

腕へのビンタが地味に痛い(涙

結局,私が根負けしてしまいました.

諦めて,母の好きにさせることにします.


母:  「あのな半三本,そもそもこのカップを使うことが環境ホルモンの原因やねん…

     ほら,この丼を使えば大丈夫やわ」


等と言いながら,麺をカップから取り出し,家の丼に移し替えます


私:  「って,何すんねん!」


流石に私もびっくりしました.

いや,丼に移し替えるところまでは予想できたのですが….

母:  「何って…丼に移し替えただけやん」

私:  「おかん…本気で言ってるか?」


私の頬は盛大に引き攣っていた事でしょう.なぜなら….





















私:  丼が小さ過ぎるわアホォ!

私が買ってきたビッグサイズの麺が,丼の縁よりも上にはみ出ていました.


母:  「何やそんなことかいな.環境ホルモン摂るよりマシやないか」

私:  お湯を注ぐな!













お母様…お願いですから話を聞いて下さい(涙



そうしてできたのが,お湯から半分ほど顔を覗かせた麺(汗

お湯を丼の縁ギリギリまで足してみますが,それでも三分の一程がお湯から出ています.


私:  「で…蓋はどうすんねん?」

母:  「そんなんある訳ないやん.そもそも必要ないやろ?」













言い切りやがりましたよこの女

なんでそんなに自信満々なんだろう(汗



なんかもう,色々な物を諦めながら,蓋の代わりになりそうなものを探します.

そうして見つけたのが,銀のトレー.

ないよりマシと上に乗せますが….













麺のせいで浮いています

蓋の役目を全く果たしていません(涙













――そうして待つこと三分――

私にすれば最も嫌な三分間だった訳ですが(汗
















出来上がったのは,中途半端にふやけた麺と,芯が残る(そもそも煮えていない)麺のコラボレーション.

お湯を足した為に,極限まで薄められたスープ.

そして蓋がなかったために保温できず,全体的に冷めてしまっています.













どんな素人でも,ここまで豪快に間違えたカップラーメンは作るまい

そう確信させる出来栄え.



作ったのは母.そして食べるのは私.













なんかもう色々と泣きそうです

なぜ私がとばっちりを受けるんだろう(泣



(色々な意味で)半泣きになりながら,私は母に毒づきます.


私:  「もうおかんにはカップラーメンを任せへんからな!」

母:  「何やねん,もう…せっかく親切でしてやったってのに」


イジける母.

似合わないんだから,いい加減歳を考えて欲しいものです.













貴様は駄々っ子ですか

泣きたいのはこっちなんですが(涙






皆様,お分かり頂けましたでしょうか?

環境ホルモンより怖いもの…それは.











































オバチャンの知ったかぶりと居直りです





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補足:

環境ホルモンは,主にゴミを低温で焼却した時に発生するそうです.

要は不完全燃焼による化学反応が原因なのでしょう.

しかし母は,そのことから石油製品や樹脂には環境ホルモンが含まれている,と勘違いしたものと思われます.


カップラーメンの容器にお湯を注いだら環境ホルモンが溶け出るかどうか…それは知らないのでノーコメントで(汗