ハラスメント体験記 加害者編 [8] | 半三本のカンフル日記

ハラスメント体験記 加害者編 [8]

その後の私は,なんとか落ち着きを取り戻していました.


少なくとも,表面上はそう見えていたと思います.


しかし私はまだ,AちゃんやB君に引け目を感じていました.


仮にAちゃんやB君がその時のことを気にしなくなっていたとしても――


こちらが引け目を感じていることをAちゃんやB君に悟られたら,それこそ互いに気まずい想いをすることになるでしょう.


とはいえ,私が彼らを徹底的に避けているので,そのような心配は殆どないのですが.






また,私が大学院に進学するというのも,落ち着きを取り戻した理由の一つでした.


B君は一つ下.Aちゃんは2つ下.


そして普通,大学院の修士課程は2年間です.


そのため,少なくともB君が卒業しても,私には一年という時間が残されています.


B君が卒業すれば,彼女であるAちゃんと会う機会も格段に減るでしょう.


その間,私はサークルに関わることができるかもしれない.あるいは,気持ちに整理をつけやすくなるかもしれない.


そんな打算もありました.




しかし,私が4年に上がって,しばらくしたある日….




新規3年生の,研究室配属希望のリストを見て,私は凍りつきました.


私と同じ研究室を,B君が希望しているのです.


成績優秀なB君のこと.ほぼ確実に希望通りとなるでしょう.


そしてそれは,B君を追いかける形で,Aちゃんが同じ研究室に入ってくる可能性を意味します.


つまりそれは,私が修士過程を修了するまで,二人と顔をあわせ続けるということです.


二人が同じ研究室に在籍する….


それは私にとって,気持ちを落ち着かせる根拠の一つが崩れるということ.


つまり,罪の意識から逃れられない毎日を過ごすことになる,ということでした.






そして,B君たち新規ゼミ生の歓迎会の日.


とうとう私の心が悲鳴を上げたのです――




(前へ)  (続く)






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