かゆうま!

総合に投下される短編を中心に纏めていきます。
早寝早起きの学生なので、時間帯によっては纏められないかもしれません><

本まとめは読み易さ、便利さより、気に入った、目に入ったものをゆったりと読める形にしていこうと思います。


記事短縮機能を使ってないのもそのためです。


これからよろしくお願いします。

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( ^ω^)ブーンは牛乳が飲みたいようです

作者:ID:lrJi7QPP0


題材:

私が牛乳を飲もうと冷蔵庫を開けると、誰かの生首が入っていました。
私はビックリして、思わず冷蔵庫のドアを閉めてしまいました。
きっと今のは何かの見間違いであろうと思い直し、
再び冷蔵庫を開けると、なんとそこには誰かの生首が白目を向いていたのです。
私は思わずドアを閉めましたが、きっと疲れていて見えもしないものを見てしまったのだと思い直し、
覚悟を決めて、改めて冷蔵庫を開けました。
するとそこには、何者かの生首が白目を向いて、ほのかにほくそ笑んでいるのです。
私はビックリして、冷蔵庫のドアを閉めましたが、きっと幻覚を見たに違いない、
最近あまり寝てないから、見えもしないものが見えてしまったのだと思い直し、
冷蔵庫を開けました。するとそこには、白目を向いた生首が入っていたのです。
驚いた私は、気がつけば冷蔵庫の扉を閉めていましたが、気のせいだと思い直し、
再びドアを開けると、やっぱり白目を向いた生首が、ほのかに笑っているのです。
思わず扉を閉めてしまいましたが、きっと幻覚に違いありません。最近寝てなかったから。
と、思い直し冷蔵庫を開けると、やっぱり誰かの生首が入っているのです。
思わず冷蔵庫を閉めた私でしたが、これは何かの間違いに違いない。
疲れているから見えもしない物が見えたのだと思い直し、冷蔵庫を開けると、
そこにはなんと白目を向いた生首が……、うわっと思い冷蔵庫を閉めましたが、
きっと疲れのせいで幻覚を見たに違いないと自分に言い聞かせ、
再び冷蔵庫を開けると、なんと誰かの生首が白目を向きながら笑っているのです。
思わず冷蔵庫の扉を閉めましたが、きっと気のせいで、
何かと見間違えをしたのだと自分に言い聞かせ、扉を開け直すと、
なんとそこには、何者かの生首が白目を向いて笑っていたのです


このコピペ


かち、こち、と時計の音が支配する部屋がある。
落ち掛けた月明かりが照らすのは、古い家屋の台所だ。

時たま冷蔵庫の駆動音が重く響く以外、何一つ動く気配を見せない静寂の空間。

現在時刻午前三時。
とっくの昔に太陽は落ち、一周して顔を見せる準備を始めていそうな時間に
ギシリ、と古びた廊下の板を踏みしめ、少し太めの人影が姿を現した。



( ぅω`)「あうー」


この男の名は内藤ホライゾン。
築五十年の貸家に住む、一人暮らしの大学生だ。
彼は眠たげに目を擦りつつ、ふらふらと台所を横断する。


(;´ω`)「暑くて喉が乾いちゃったおー」


流し台に伏せておいたコップを手に取り、そのまま冷蔵庫の前へ。
どうやら、中にある冷たい飲み物を飲みたいらしい。


( ぅω`)「確か牛乳があったはずだお……」


大学にバイトと、お金のために若者は体力を限界まで使い果たす。
この男も例外ではなく、溜まった疲労を癒すため自室で深々と眠っていたのだろう。
冷蔵庫の取っ手を掴み、いつものように引き開ける。

そこには――



( ゚д。)


( ぅω`)「…………」


( ゚д。)


(;^ω^)「……おっ?」


( ゚д。)


( ゚ω゚)「おわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」



入っていたのは生首。
あまりに予想GUYな光景に、内藤ホライゾンは慌てて冷蔵庫のドアを閉めてしまった。


((( ゚ω゚)))「あわわわわわ……!?」


驚くのも無理はない。
何せ冷蔵庫に見知らぬ生首が入っていたのだ。
いや、見知っていても逆に驚くであろうが、それはそれである。

ともあれ、あり得ぬ光景に内藤ホライゾンは度肝を抜かれて尻餅をついてしまった。


((( ゚ω゚)))「な、何なんだお!? 首!? 首が入ってた!?」


あまりの驚きに腰が抜けてしまったようだ。
牛乳を飲みたいだけだというのに、なぜ生首など見なければならないのか。
いや、そもそもなぜ生首が冷蔵庫に入っているのか。


((( ゚ω゚)))(お、おお落ち着くんだお……きっと見間違えだお、きっとそうだお……)


そうだ、冷蔵庫に生首など入っているわけがない。
思い直した内藤ホライゾンは、再度、その扉を開いた。
そこには――


( ゚д。)


( ゚ω゚)「ぬわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

何と、誰かの生首が白目を剥いていたのだ。



( ゚ω゚)「ひゃあああああ!!」


力の抜けた叫び声と同時、内藤ホライゾンは大きな音を立てて冷蔵庫のドアを閉めた。
あまりの勢いに、内部の冷気が彼の前髪を揺らす。


(;^ω^)「な、何なんだお!? 怖いお!!」


怖い、を連呼する内藤ホライゾン。
当たり前である。
生首を見ても驚かないのは、それこそ生首を日常的に見ている人くらいだろう。


(;^ω^)「お、おおおお落ち着くんだお……たぶん疲れてるんだお……」


思い返せば、昨日一昨日とハードなバイトをこなしてきた。
しかも大学の試験が近いこともあってか、睡眠時間をかなり削ってきた。
睡眠だけではどうにもならない疲労が、見えないはずの幻覚を見せてしまったのかもしれない。

半ば思い込むように頷いた内藤ホライゾンは、冷蔵庫の扉をおそるおそる開く。

そこには――


( ゚д。)


( ゚ω゚)「げぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!?」

何者かの生首が白目を剥いて、ほのかにほくそ笑んでいるではないか。



( ゚ω゚)「ぎゃあああああ!!」


こうなったら叫び声を挙げるのは当然だ。
何せいつも使っている冷蔵庫の中に、見知らぬ生首が入っていたのだから。
よほど生首慣れしていない限りは、彼のように慌てて閉めるのが当たり前である。


((( ゚ω゚)))(あばばばばば……)


もはや声にならぬ声を震わせる内藤ホライゾン。
尻餅をついた身体を支えるように立っている両腕は、あまりの恐怖にガクガクと痙攣を起こしてしまっていた。
それだけでなく、その顔にも軽い引き攣りを発してしまっている始末である。

突然、生首を見てしまったかのような、そんな表情だった。


(;^ω^)「つ、つつ疲れてるんだお! それに眠いし、きっと幻覚を見ちゃったんだお!
     今度はちゃんを目を覚まして開ければ大丈夫だお!」


は、は、と短い息を吐きつつ、彼は健気に立ち上がる。
パニックを起こしかけている心臓を抑えるように胸に手を当て、冷蔵庫をゆっくりと開く。

そこには――


( ゚д。)


( ゚ω゚)「のほぉぉぉぉぉぉぉぉ!!?」

驚くべきことに、白目を剥いた生首が入っていたのだ。



( ;ω;)「うわぁぁぁぁぁん!!」


あまりの驚愕と恐れに涙を流し、逃げるように扉を閉める。
何せ、生首を目の当たりにしてしまったのだから。


( ;ω;)「何で生首が入ってんだおぉぉぉ!!」


そんな疑問を叫んでしまうのは当然の帰結である。
見知らぬ生首が冷蔵庫に入っていれば、おかしいと思うのが人間だ。
内藤ホライゾンも例外に漏れることなく、目の前で起きた不可思議な現象に恐怖する。


( ;ω;)「おかしいお……ひぐっ、絶対におかしいお……うぅ」


呟くように吐かれた言葉は


( ;ω;)「……ん? 絶対におかしいってことは……これって夢なのかお?」


という結論を生み出すこととなる。


( ^ω^)「なーんだ! そうと解ればヘッチャラだお!」


これで万事解決とばかりに冷蔵庫を開くと――


( ゚д。)


( ゚ω゚)「ふわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」


やはり白目を剥いた生首が、ほのかに笑っていたのだった。



半狂乱気味にドアを閉めたブーンは、その場にへたり込んでしまった。
今まで見たこともなかった生首を目の当たりにした衝撃は大きい。
あと一秒でも見つめてしまっていたら、思わず尿を漏らしてしまっていたかもしれない。


( ;ω;)「ありえないお! もうやだお! こりゃあ夢じゃないのかお!
     僕の妄想次第では、開ければ美少女が入ってたり……とかないのかお!!」


どうやら明晰夢のことを言っているらしい。
夢の中で夢と自覚すれば、訓練次第で空を飛ぶことすら可能となるとか。

ネットでそんな話を聞いていた内藤ホライゾンは、騙された感を背負いつつも泣きじゃくる。


( ;ω;)「そうだお……夢じゃなけりゃ何なんだお……現実なのかお……?」


現実、ということは


( ^ω^)「あれ? 現実? だったら生首なんて入ってるわけないお……常識的に考えて……」


ならば話は早い。
さっさと牛乳で喉の渇きを癒し、さっさと布団をかぶって寝れば良い。
そう思ったブーンは、意気揚揚と冷蔵庫を開いた。

そこには――


( ゚д。)


( ゚ω゚)「みゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」


あり得ぬことに、誰かの生首が入っていたのだ。


( ;ω;)「たすけてくれてぃうすー!!!」


意味不明な言葉を叫んだ内藤ホライゾンは、仰け反った勢いで背後へ一回転してしまった。
哀れ、鼻水と涙でぐしゃぐしゃになった醜い顔の彼は弱々しく


( ;ω;)「僕は牛乳が飲みたいだけなのに……何でこんなことに……」


我慢してそのまま寝るか、傍にある水道から水を飲めば良い気もするのだが
どうやら内藤ホライゾンには、牛乳に対する尋常ならざる拘りがあるらしい。

尚も冷蔵庫を開けようとする姿勢は、もしかしたら誰かの心を揺さぶることが出来るかもしれない。


( ;ω;)「……あれ?」


と、手を伸ばしかけたところで気付く。
そういえば仰け反って逃げてしまったばかりに、扉を閉め忘れてしまっていたのだ。
つまり今、冷蔵庫は絶賛公開中となっているわけで――


( ゚д。)


( ゚ω゚)「おわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」


なんとそこには、何者かの生首が白目を向いて笑っていたのだった。


                ( ゚д。)<以下略

       ( ^ω^)ブーンは牛乳が飲みたいようです  FIN

作者のあとがき


以上で終わりです
ありがとうございました

同じシチュを何度連続で書けるかに挑戦的な感じで

元ネタは>>72(一番上のコピペ)ですます

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