平成25年度 印章供養祭
この行事は毎年10月1日の「印章の日」近くの日曜日にやってます。
朝8時に起きて東区山根町の国前寺に着いたのは9時過ぎ。もう何人かの組合員が来て準備を始めていました。
9時半の受付前からぱらぱらと供養する廃印を持った方がお見えになりました。来られた方には一文字らっかん印をプレゼントしています。今年も4人の組合員がその場で彫刻してお渡ししました。
今年集まった廃印はおおざっぱですが1000本余り。毎年結構集まります。
供養式は10時に開式。僕は今年も司会進行役です。國前寺貫主さまの御入堂で始まった供養式は粛々と進み、お祓い、ご供養のあと組合長が祭文を読み上げ、続いて全員が焼香をして供養します。同時に参列者皆様の一年の無事安泰をご祈祷させて頂きました。
いつもながら、役目を終えたハンコ達に「ご苦労様、ありがとう」という気持ちが湧いてきます。
供養式ののち墓所内の印章塚に廃印を持ち上がり、ここでも鄭重に御供養し全ての印章を埋納致しました。
私たち印章業に携わる者としては、長年人のために働いてくれた印章に感謝すると共に、これからも印章を大事に扱い印章の道に精進することを誓う一日となりました。
印章の基本は、字法・章法・刀法
字法とは文字の歴史をふまえ、確かな文字の知識によって美しく正確な造形をなすこと。
章法とは法則に則った正しい文字の配分とバランスを得ること。
刀法とはたゆまぬ研鑽により磨かれた技術により彫刻することです。
技術をきちんと持った信頼のおける職人によって彫刻されることが印章の基本です。
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第64回毎日書道展で佳作賞
実は私が出品した作品が今年は佳作賞を頂きました。
作品名は「刻骨銘心」骨に刻んで心に銘ず。一体何を?ですよね(^^ゞ 特に何も無いんですけど、かっこいい言葉なんで選んでみました。
そんで、うれしくて自作の前で一枚パチリ!一緒に行った福山の兄弟弟子の藤川くんに記念写真頼みました。(^-^)
当然ながら、藤川くんの記念写真は僕がパチリ!
この作品もいいですね(^^)
会場をリーガロイヤルホテルに移して顕彰式ならびに祝賀会が催されました。入賞した僕は壇上で花束と記念品を受け取りました。
抽選会では福山の高野さんに色紙が当たりました。ところが当の高野さんが席空き、はらはらしましたが、無事間に合って壇上へ。壇上では、当たった色紙をその場で読むように司会者が無茶ぶりしてまたハラハラしましたが、さすがにうまくこなした高野さん、最後は爆笑でした。
良かった(^^)
最後は、我々の師匠の玉垣先生(呉在住)を囲んで記念撮影をさせて頂きました。受賞も入選も日頃からの玉垣先生のご指導のおかげです。ありがとうございました。
実印登録出来る?
実印は「名前のみ」でも登録できるのをご存じでしょうか?
市区町村に登録する一人一個のみ登録できる実印は、その人本人のものであることを公的機関が証明してくれる唯一の印章です。
「姓名」で登録するのが最も安全で確実ですが、実は「名前のみ」で登録することも可能なので、特にご結婚前の女性などの場合は姓が変わることを踏まえて「名前のみ」の実印も良いと思います。
逆に、以外とあるのが本来は家を表す「姓のみ」の実印登録。
当然ご家族はみな同じ姓ですから家族で区別がしにくくなってしまい、何かとトラブルを招きやすいのです。
「姓のみ」の実印はリスクが大きいと言うことを覚えておいてくださいね。
フラワーフェスティバル「はんこ手作り体験ひろば」が大盛況
ゴールデンウィーク終盤の5月3・4・5日の3日間、広島県印章業組合広島名印会でフラワーフェスティバルに出展した「はんこ手作り体験ひろば」ですが、予想以上というか想定外の大盛況でし
た。
3日間でハンコ作りを体験した方はなんと629名。連れのご家族を含めると少なくとも1500人は「ひろば」を訪れてくれたんじゃないかと思います。
当初の目標は1日100名で300名ですから倍以上の結果です。
1日目、12時のスタートのため10時に集合して準備をしていると、ご家族がのぞいては「まだ出来んのん?やらせて、やらせて」
「まあええか、やりながら準備をしていこう」みたいな感じで、一人を入れたら、次から次へと来るわ来るわ。
結局スタート予定の12時には50人を越え60人に迫る勢い。昼飯を食べる余裕も無ければ、スタート前の説明も段取りも何も出来ずじまいでした
<ハンコってすごい>
改めてハンコってすごいと思ったのです。こんなにハンコって人気があったん?隣のブースからうらやましがられました。すごい人気ですねえ!って。
子供達が次から次へとやって来る。家族で来た。大人もやってきた。
ハンコの魅力?手作りの魅力?朱色の魅力?いろんな魅力が詰まった「ハンコ文化」見直した。惚れ直したなあ。
<子どもってすごい>
子供達は真剣だった。子供達は楽しそうだった。
こう彫るんよ、といってもコジコジほじくるようにしか彫れん子もいるし、すぐに言われたように彫った子もいた。
でもやってる間は真剣そのもので力が足りない子でもその分時間をかけて何とか彫り上げた。
その集中力ってスゴイ。
出来上がりはどれもみな個性的で素敵だった。
最後にきれいに押したあと、「良いのが出来たジャン、カワイイのが出来たジャン」と手渡した時の得意そうな、嬉しそうな満ち足りた笑顔に疲れが吹っ飛んだ。
2日続けて来てくれた子も何人もいた。
おばあちゃんが言った。「この子が昨日はひらがな彫ったけ、今日は漢字で彫りたい言うんです。又この子に引っ張られて来ました」感動した!うれしかった!
ひろばに来てくれた子どもたちに、お父さんお母さん、おじいさんおばあさん達に感謝です。
また来年会いたいな。
呉美術協会賞を受賞いたしました
この度、第66回呉市美術公募展に応募した作品が、呉美術協会賞を受賞いたしました。
思いも寄らぬ事で、とても嬉しく思うとともに大変ビックリいたしました。
しかも、66年の歴史で初めての「篆刻作品」の受賞ということを聞き、ますます驚きました。
自分のような未熟者が、という思いが強く、毎回入選を目指しての応募ですから賞など思ってもいなかったからです。
これも、ひとえに師である玉垣千尋先生のご指導の賜物ということに尽きます。
今回の作品も、2種類印稿を作り、先生に見ていただいた時から、いろいろアドバイスを頂き、何度も手直しをして出来上がりました。先生のご指導無くてはここまでの作品には成らなかったと思います。
自分では自分の未熟さは重々承知しているつもりですので、この賞はもっともっと頑張りなさい、という私への叱咤の意味で頂いたものと思います。
また、篆刻作品が初めての受賞という点についても、もっと篆刻という芸術が広く知って頂くよう努力するようにという意味がこめられているようにも感じました。
自分自身の精進と、篆刻という芸術の普及という課題、これからの私の大きな目標を頂きました。
師である玉垣先生はじめ、呉美術協会の先生方に心より感謝するとともに同窓の仲間や社員たちと一緒にこれからも頑張って行きたいと思います。
亀龍寿の篆刻入り年賀状
年賀状デザインシリーズ-4
今日の篆刻入り年賀状は辰109のデザインです。
こちらは梅をバックにした少し華やかな雰囲気のデザインに、さらに左上に篆刻を配置した欲張りなデザインになりました。
正月なんだからやっぱりこのくらい華やかでないと、と思われる方にはお勧めです。
使った篆刻は「亀龍寿」(きりゅうのじゅ)です。
「寿」というのは、命が長いこと、或いは命長かれと祝福することと言う意味です。
亀や龍の寿命のように長命であることを願う、或いは祝福する言葉なんです。
亀は万年、鶴は千年と言いますが、亀の場合200年以上生きた実例があるみたいです。
さて、龍ですが、これはなにしろ伝説上の動物ですから(笑)
伝説といえばいえば亀と龍で思い出すのは、浦島太郎。
助けた亀に連れられて~竜宮城に来てみれば~ と亀と竜(龍)が出てきます。
竜宮城で歓待の日々ののち、陸に戻ってお土産の玉手箱を開けた浦島太郎は白髪の老人に・・・
しかし、浦島太郎の話って不思議な話ですよね。
亀に乗って海にもぐった浦島太郎が何でおぼれないのか?
いやいや、それもそうなんですけど、そこじゃなくて、そもそも開けちゃいけないお土産を何でくれたのか?
挙げ句の果てが見知らぬ時代に白髪の老人として一人ぼっちで残されて、、、これって恩返しなん?って思ってしまいます。
話しが逸れましたが、昔から人間の究極の願いは不老不死ですよね。
亀や龍のように長生きするものにあやかりたいっていう人間のせつなる望みなんでしょうか。
兎にも角にも長命はうれしく目出度いこと、亀龍寿は年賀状に相応しい縁起の良い言葉なんですね。
画竜点睛の篆刻年賀状
年賀状デザインシリーズ-3
-画竜点睛- 篆刻入り年賀状
今日の篆刻入り年賀状は辰103のデザインです。
これも大きな字がドーンと真ん中で自己主張しています。
しかも、なんとなく龍って読めるんですが見慣れた「漢字」とは「感じ」が違いますよね(^^ゞ
実はこれ、古い時代の文字なんです。
今の漢字の母型は約2200年前、秦の始皇帝の時代に統一されたものなんですが、この文字はそれよりも何百年も前の西周の時代に使われた文字で、主に青銅器などの金属に鋳造された字が現在多く残されていることから金文と呼ばれています。
よ~く見てるとなんとなく龍が飛んでるように見えてきませんか?
その右下に押された印は「画龍点睛」(がりょうてんせい)です。
中国の南北朝時代、南朝梁の画家・張僧ようが金陵(今の南京)の安楽寺という寺の壁に四匹の龍を描いたが、瞳を書き入れると天に飛び去ってしまうと言って描き入れなかったそうです。
人は彼の言うことを信用せず、本当かどうか試しに瞳を入れてくれと要求したので、張僧ようが二匹の龍に瞳を描き入れた処、たちまち二匹は天に昇ったということです。
なんか日本の雪舟のネズミの逸話を思い出させる話しですね。
実際、もともとは張僧ようの腕前を賞賛するエピソードだったらしいのですが、最後に大切な部分に手を加えることで全体が立派になるたとえとして使われるようになり、最後の仕上げを意味するようになったんだそうです。
逆に「画竜点睛を欠く」と言った場合は、肝心要が欠けていることを言います。
今日のブログ、画竜点睛を欠いてないかなあ?
おっと、まとめがまだだった。
ちょっとしたことを加えるで、物事は見違えるように良くなるという話しでした。
この年賀状も最後に押した篆刻の朱色でグッと引き締まって見えるはずです(^.^)
次回は「亀龍寿」の篆刻入り年賀状を紹介させていただきます。