宇多丸のウィークエンド・シャッフル 秋元康×宇多丸 スペシャル対談 Part2 | モヤモヤAKB

モヤモヤAKB

モヤモヤさまぁ~ず2大好き。AKB48は1推しはゆきりん、2推しはみぃちゃん、3推しははるごん。

(宇)トップダウン式ではアイドルは面白くないっていう考え方ってありますか?
 
(秋)一番はポップコーンだと思うんですよ。ポップコーンをフライパンでクルクルやるでしょ?どれが弾けるかなんて分かんないって。僕はプロデューサーとして一番苦手なのが誰が売れるかってのが一番分かんないんですよ。
 
(宇)これは一番意外な。
 
(秋)これはね、プロダクションの路上でスカウトするマネージャーとか、ああいう人にはかなわない。僕は分かんないですよ、ただ、分かんないんだけど、この人を売って下さいって言われてからは、どうやってこの人を輝かせるかなってのはできると思うですよ。
 
(宇)それを伺うとね、前田敦子さんが絶対にセンターだっていうのは、どういう確信なんですか?
 
(秋)それは変な言い方だけど、一番センターが嫌な感じだから、例えばAKBに限らずオーディションで審査員やるでしょ、その時に脚が綺麗な子は脚を強調するんですよ。そうするとこの子を磨いても、きっと脚しかないのかなって見えちゃう、でも多くのオーディションで合格するのって、学校が終わって全力疾走で走ってきた制服姿で、髪の毛もボサボサで、汗かいて拭いてる子が笑顔が良いねって。それは何かって伸びしろなんだよね。だから前田敦子ってのは一番最初にソロを与えた時に、その頃はまだ手探りでしたけど、ソロ与えた時に何で私がソロを歌わなきゃいけないのかって号泣した時に、この子はAKB的なスター性があるなって思って、これはAKB的なスター性ですよ。
 
(宇)要は足りない分を伸ばしていく面白さの部分って事ですね。
 
(秋)それとその子がスターになっていくのを可視化していると、決して昔のスター誕生的なスターでは無いんですよ。昔のスタ誕のような松田聖子なのか、山口百恵的なスターでは無いですよね。
 
(宇)出来上がってる物を見せるんじゃ無いってことですよね、可視化の流れであり、ドラマからの流れであり、やっぱりドキュメンタリー化ですよね。でも化けるかどうか分かんないじゃないですか、今の前田さんこれは誰がどう見てもセンターだって思うけど、最初の映像見るとこの時点でいけるって思わないでしょって。
 
(秋)でも、よくしたもんで僕が前田敦子なんだ、前田がセンターなんだっていうのと同じように、今度は民意、ファンが圧倒的にアンチ前田が現れ、その子達が大島優子を圧倒的に推すんですよ。ここで2大政党ができるわけですよね。同じように僕がSKEで珠理奈を推せば、松井玲奈が民意でガーってあがるわけですよ。今で言えばNMBでは渡辺美優紀と山本かもしれないし、っていう風に必ずそうなっていくんですよね。
 
(宇)それは意図しなくても?
 
(秋)意図しなくても。たぶん僕が誰を推しても嫌なんだと思う(笑)プロデューサーのゴリ推しって言われるし。
 
(宇)トップダウンであるものに対して、いや民意はこうだっていう動きが必ずあると。
 
(秋)それはAKBらしい面白さ、SKEでも去年は枯葉のステーションが1位になったりするわけじゃないですか、ほれみたことかと。あるいは2回目に大島優子が1位になったりするわけじゃないですか。そのことによって秋元の判断は違うだろと、つまり俺達でも変えられると、方針はと、っていうのがAKBの面白さだと思うんですよね。
 
(宇)確かにそうか。因みにそういう揺れ動く面白さっていうか、僕なんかが見ても本当に面白いと思うようになってきたのって途中からですよね?最初に僕が対談でお会いした時、2008年の時点ってちょうど谷間の次期っていうか、デフスターの契約が終わって、Baby! Baby! Baby!が出た直後くらいで、まだキング手前くらいですよね、その時すごい印象的だったのが、それまでのAKBは正直、非常に内向きなやり方でこれは今の時代確実かもしれないけど、むちゃくちゃ面白い感じがしないんですけど、本当は俺だって面白いことやりたいんだけど、現状のユーザーのニーズがそこに無いから、まだ難しいんだ見たいな事を仰ってて、そしたらその後、2009年くらいから急激にグイグイと、ある種、求心力も保ちながら遠心力的な仕掛けというか、総選挙然り、握手会、これは面白い、要するに引っ掻き回してくっていうか、これどういう心境の変化があったんですか?
 
(秋)あんまり考えて無いんですよね、よく言うんですけど。例えば海外戦略はどうしたとかあんまり無くて、その時に何かこうヒントですよね、ヒントがあってそのヒントから何か企画に繋がっていく。
 
(宇)じゃあそれをやってみようかってことですか?例えば総選挙、組閣ってそれまでからすればファンだって何だそれ!っていうような事だったりするじゃないですか?本当は色々やりたいけど出来ないから、本当にやっちゃうまでは結構ジャンプがある気がするんですけど。
 
(秋)いや、やろうって言ったら早いですよね。ただ、それが全てに目を光らせてる訳にはいかないんで、僕が思った物とは違うなって事は多々ありますけどね。そうじゃないんだよなって思うんだけど、それはやっぱり大きくなりすぎたのかもしれないですね。ちゃんと説明すれば分かるんだけれども、その一つ一つに対して、まあ今回の宇多丸さんの番組に出させてもらうとか、これはこういう意味でねって事をやれれば良いんだけど。昔はそれをぐぐたすでやろうと思って、ある種の公式コメントやろうと思ったんだけど、その時間も無くなってくると、一つを答えると、これは何で答えないんだ、答えない事に意味があるのか、いや時間が無いんだよって風にはならない、全部起きる事に対してはこうでねって説明していかなきゃいけない、これも大変なんですよね。
 
(宇)でも今日お話伺ってると説明すれば、例えば俺も迷ってるとか、これで良いとは思ってなかったとか、そういう事こそみんな聞きたい気がするんですけどね。
 
(秋)でもそれをね、例えば恋愛禁止条例ってのはそういう意味で言ったんじゃないだよねとか言っても、何を言っても後だしじゃんけんとか、言い逃れとか、何を言われてもなるんで、それはしょうがないかなって思ってんですよね。
 
(宇)因みにそういうネットの意見とかってこまめにチェックされたりしてるんですか?
 
(秋)いや、僕はしないですけど、スタッフが重要なもの、例えば支配人の信任問題でSKEのファンがすごい炎上してますとか、何でとか、こうでこうで桑原がこういう発言をして、っていうことなんかは送ってきますよね。
 
(宇)AKBそのものの話とはちょっとズレますけど、秋元さんくらいアンチっていうか、叩かれる人っていないと思うんですけど、そういうのって平気なんですか?っていうバカみたいな質問なんですけど。
 
(秋)ぜんぜん平気だよ、前にも冗談半分、本気半分で言ったじゃん、糞曲って言われるは辛いって(笑)ぜんぜん糞曲でも人好き好きだから良いんだけど、誰にも言う権利はあると思うんですよ。僕らはエンターテインメントをやってるんで、僕が政治家だとしたら政治的な事をあーだこーだ言っても良い、ただ、事実を知らないまま色んなところの風評を聞いて、それで言ってる人が時々いるので、それがちゃんと見てくれれば分かるのになと思うのはありますね。
 
(宇)それはたぶん不可視の存在に見えるからですよね。僕はドキュメンタリー2でダークな部分を出して、3でも少女達の動機の部分というかそこを描く、次は大人達の関係性だろうっていう風に思うんですけど。この間のNHKのドキュメンタリーとかは良かったと思うんですよね。見えると安心する、見えないから化け物だと思っちゃう、っていうのは絶対あると思うんですよ。こんなに一所懸命に曲を作ってるんだったら、コンバットRECも糞曲とは言わなくなる(笑)と。曲の話も伺いたいんですけど、AKBのシフトが僕には2009年あたりから変わったように見えると、それと同じように曲も大体同時くらいですかね、ちょっと変わったように、それは意図的なもの?
 
(秋)いや、方法論は変わってないですよ。毎回、AKBに曲を提供してもらって、膨大な数をずっと聞いて、その中でこれだなったものを決めて、アレンジ発注して、それに僕が詞をのせるって手法なので、その時のテーマを出す場合もありますね。今回はストンプだと、というようなテーマを出す場合もありますけど、あとは今のAKBだったらどんなのが良いと思う?った場合が多いですかね。
 
(宇)RIVERなんかは明らかにデフスター時代とか、2008年より前だったら無い曲だと思うんですよ。明らかに外向きっていうか、例えば総選挙をやってます、そういうグループの曲ですって、要するに外に向けてAKBを説明する、PVもそうですし、僕はそう見えたんですね。外向きの攻めのシフトになってきたんだって見えたんですけど。それは特に井上ヨシマサさん楽曲になってから感じるんですけど。
 
(秋)でも、ヨシマサも涙売りの少女とか、軽蔑していた愛情とかかね。
 
(宇)何なんですかね?外に向けたRIVERとかBegginerみたいな勝負曲と、あとは夏のシングルは全ての曲の中からトップの曲を選んでやっているのだろうっていう気合の部分と。
 
(秋)いや、それすらが予定調和だと言われるんですけど、夏になったらね海辺でね、昔で言えばでかいラジカセで爆音で聞きたくなるような音楽ってのが夏のテーマなんですよね。秋になった時にかっこいいAKB、ちょっと踊れるAKBを出さなきゃいけないかなってのはある。
 
(宇)それでUZAとかが出てくるって事ですか。それも秋元さんの中で僕はAKBの楽曲を聞いてて、今アイドル戦国時代と言われてて、曲が面白くというか、攻めた感じの曲が増えてきてると、ももクロ、Perfumeなんでもいいですけど、色んなやり方があると思うけど、その中でAKBって明らかに、言ってみれば保守寄りじゃないですか、アイドルソング保守というか、その保守感ってのは意識されてる部分はあるんですか?
 
(秋)いや、してないですよ。してないけども・・
 
(宇)これ以上は振り切らないようにしないととか
 
(秋)いや、ぜんぜん、そういう楽曲があって面白いなと思ったらその曲で勝負するかもしれないし、決してAKBのファンはこういうのが好きで、よく言われるカノン進行でとか、そういうのは別に無いですよ。
 
(宇)ユーザーが付いて来れないから、こういうのは良くないとか?
 
(秋)ぜんぜん無いです。これはシングル曲かな、シングル曲じゃないかなってのは考えますけども、いつも守りに回ってAKBはこの辺で良いんじゃないかって事はないですね。
 
(宇)この間ドキュメンタリー拝見して思ったのは、前にお会いした時に僕は音楽の事はプロじゃないからアレンジの事は分からないし、音楽的傾向の事は分からない、たぶん2008年というAKBの置かれている時代もあって、若干自信が無い発言をされてるっていう風に僕は思ったんだけど、詞は全部書かれてるじゃないですか?そこだけは譲らないのって何でなんですか?こんな忙しくて、任せたって良いんじゃ、任せててる曲もありますけど。
 
(秋)任せたい(笑)本当はAKBがあって、SKEがあって、NMBがあって、HKTがあって、全部プロデューサーを変えたいですよね。
 
(宇)それは今までしてこなかったっていうか、出来なかったんですか?
 
(秋)やっぱり、ある部分の形が作れないと、あと任せた時にそうじゃないんだよなってのがある間はダメだよね。どこかで、そういうもんなんだ、人がプロデューサーが変わればってところが、どこまであるかですよね。
 
(宇)本当は任せたい。今回もノースリーブスのこじはるさんの曲が卓球さんだと、珍しいなと思って、完全に。
 
(秋)今回は徐々にそういう事をしていこうと思って、今回ノースリーブスは峯岸は川本真琴さんの曲を使い、たかみなは小室哲哉さんの作詞・作曲・アレンジで。
 
(宇)ちょっと実験の一発目って感じなんですね。
 
(秋)今後、増えてくると思いますし。
 
(宇)僕は秋元さんが不可視な部分、絶対はんこを押したい部分なのかと思ってたんですよね。
 
(秋)そういうの無いですよ。
 
(宇)ドキュメンタリー見てると、もう秋元さんが作詞する事による無理が起きてるのでは?と。あんなPVの撮り方は有り得ないですよ。
 
(秋)一つはスタッフに対する説得力もあると思うんですよね。つまり、僕が詞を書いて、全体像を作って、秋元さんがあれだけ頑張ってんだから、頑張ろうよってあるじゃん。これがもしも、僕が大体の大まかな事だけ言って、秋元さん何処行ったの?いや、旅行に行っちゃって今居ないみたいよ、みたいな事ではない、あの人一番寝てないし、ガンガン詞が送られてくるっていう事と、例えばここで犬のうんち踏んじゃうかね?っていうのも、AKBの歌詞としてありなんですよって事が伝えられたら、作詞家変わっても良いと思ってるんですよ。
 
(宇)現状、そこまで踏み込めるのが秋元さん以外いないと。雇われた側でうんち書いてきて通るって普通思わないからっていう。
 
(秋)でもだいぶやりたい事とか、結局はAKBってガチさが面白いんだな、何か大人が分かったような訳知り顔、あるいは今までの自分の経験でねアイドルとはこういうもんなんだっていうのではない。例えばある所である人が、うちのメンバーにね、うちのスタッフですけど、あるメンバーにね、選抜になる方法は何ですか?ってメンバーがその人間に訊いたら、礼儀正しくする事だと、ちゃんとスタッフの皆さんに愛されてって、それはたぶん彼の思うアイドル論なんだよね、でもやっぱり僕の中では、そこにまだそういう発言をするスタッフがいるという事が、AKBってのはまだスタッフ間でも意思統一出来てないな、つまり、AKBって決してそんな良い子達だけじゃなくて、そこで挨拶もしない、でもそれに挨拶しなきゃダメだよって言いながらも、この子の不思議な魅力とは何だろう、その子をフィーチャーしながら、挨拶させる事を覚えさせようって風にならないと。
 
(宇)キャラクターとして平準化させる方向に絶対行っちゃダメだって事ですよね。そう考えると、秋元さんのビジョンって常に保守性の逆なわけじゃないですか、僕はやっぱね、こんな言い方失礼かもしれませんけど、他のやってる事の過激さとか、面白さとか先進性に対して、何で曲がちょっとワンステップ保守な気がするんですよね。少なくともカップリングとかは、もうちょっとメチャクチャやっても良いんじゃないのかなと。
 
(秋)かもしれないね。
 
(宇)むしろ、逆にカップリングはファンサービスって事で良いかもしれないですよ。何か、もう1個攻めようが・・
 
(秋)あんまり無いんだよね、攻めようとか、あるいはこれを守りとか思って無くて、何となくこれはこういう事なんだろうなとかっていう、この曲はこうなんだろうなと、昔はもっと狙ってましたよ、ずっと前に桜の栞っていう合唱曲を作ろうと、あの曲は2005、6年頃から持ってたんですよ。ここだっていうタイミングでRIVERの後ですから、RIVERの後に出す、そういう遊びは昔はしてたんだけど。だけど、そこまでの遊ぼうっていうのは無いかもね。
 
(宇)忙し過ぎるんじゃないですか?
 
(秋)そういうヒントというか、こういう事やってみようてのが無いと
 
(宇)でも何時でも面白いなと思えばやるよって事なんですよね。
 
(秋)そうですね。
 
(宇)あとAKBの落としどころというか、考えられたりしてます?例えばおニャン子はある程度までいってポンって終わったじゃないですか。大抵のアイドルグループはどっかで終わるんだけど、モーニング娘。みたいなパターンもありますけど、永久期間的なものを考えてるのか、落としどころがもしあるなら、こんな所で言えないと思いますけど。
 
(秋)希望としては永久の学校でありたいなと思いますよ。創立が2005年の学校で、初代校長は秋元康という人で、この人がある理念お下に作った学校だと。それがどこかでバトンタッチして、2代目がそうじゃないと、もっと文武両道だと、まず筆記で勉強が出来ないと入れないみたいな、するのもあるのかもしれない。
 
(宇)理想としてはそうだとして、今限りなく全盛期というか、これからもっと大きくなるかどうか分からないですけど、仮にですよ、人気がだんだん右肩下がりになっていって、今と比べて小さくなったとしても、続ける?
 
(秋)もちろん、それは形が元に戻るだけだから。今の状態の方がおかしいわけで、元々は劇場が主なんだよね。もちろんそこから売れようと思ってましたよ、だけど劇場が主でそこから、たぶんちょうど端境期というか、ちょうど初期メンバー達が一巡して、たぶんまた劇場で次の前田敦子、次の大島優子が育って、また何年か後にピークを迎えるような形になるかもしれないし、あるいはこのまま自動的にそれが入れ替わっていくのかもしれない、それは僕にも分からないですよ。
 
(宇)アイドルの歴史もまだ何度目かの波があるだけですもんね。
 
(秋)ただ、アイドルっていう事がもしかしたらAKBは変わったのかなという感じがするんですね。僕が思ってる昔のアイドルっていうのは、やっぱり不可視なものであって、そこにみんなが想像したり、例えばBUBKAがあれ本当はこうらしいぜっていう話があって面白かったのが、いやこうなのよってオープンにしちゃったところで、アイドルと言うよりも部活動に近いのかなと、おニャン子クラブも課外授業って言ってたんだけど、やっぱりそれは見せたくない所は全部張ってたわけですよね。
 
(宇)僕もアイドル戦国時代って言って、盛り上がってるし、AKBも盛り上がってて、一緒の現象みたく見えるけど、何か別のルールのスポーツが始まったみたいな感じはちょっと抱きますね。
 
(秋)なんかAKBのが色んな物を内包してて、そこのメッセージ性がすごく強いんですよね。
 
(宇)それだけに入り口もあちこちにあるから入り易いってのもありますね。 
(秋)だから色んな人がAKBに対して、苦言を呈したりする事も・・
 
(宇)コメントしやすいのも実は、コミットしやすいって事ですもんね。
 
(秋)それはもしかしたらアイドルでは無いのかもしれないですね、普通だったらどっかで、所詮アイドルですからってエクスキューズがあるわけじゃないですか、だけど、アイドルと言えども許してもらえない、みんなAKBでしょ?というようなコメントのされ方をすると、アイドルなんでこれはアイドルの何とかごっこですよって風にはならない。
 
(宇)そこと、もう既にアイドルではない、何か新しい形のルールの何かなのに、そこに僕らから見るとですよ、旧アイドル的な、例えば恋愛禁止とか、何か昔の論理、あるいはファンの要望がこうだからっていう昔のままのルールとが食い合わせが悪いまま共存してる感じが、僕らが感じる何か気持ち悪い感じっていう・・
 
(秋)だからその一つ一つの、例えば昔僕がザ・ベストテンという番組を見てて、構成をやってて、アイドルとか歌手と言われる人達を見てたんですよね、よく何でここでこんな曲を出すんだろうとか思った。あるいは直接、その歌手に何でこんな曲出すのってあった。でも大人になってみると、あれはその瞬間しか見てないよね。次のこのバラードを活かす為にはこれを歌わなけきゃいけないとかっていうのが、全体的な、長期的なプロデュースではあるじゃないですか。だからAKBって今、何をやってもその瞬間をスチールでおさえられるようにパシャンと撮られる。そうすると、それに対しての是非が問われる。だけどAKBって連続してるから、そこでは確かにそうだったんだけど、今見てくださいよ、ここの部分、ここが直って少し良くなったじゃないですかっていう事を繰り返してるんだと思うんですよね。そこの部分がなかなか理解されない部分もあるのかもしれないし。
 
(宇)たぶん秋元さんのマスタープランに則って進んでるんだっていうビジョンがそうさせると思うんですよ。そうじゃ無いんだと。先の事は分からなくて、その都度、その都度で良き方向を・・
 
(秋)だからそれは全てが陰謀説みたいなもんですよ。
 
(宇)これはAKBに限らずですけど陰謀論生まれやすい時代だと思うけど、だからこそ、秋元さんもっと出て、人間だよっていうのを見せるだけでもだいぶ違う気がするんですけど。
 
(秋)そうかもね。Google+なんかでも、まだ発表しちゃいけない事を発表しちゃったり、こう何か勢い余るんだよね(笑)難しいね、全部を分かって欲しいという思いと、全部説明しても分かってもらえないだろうなっていう思いがあるんじゃないかな。
 
(宇)それは秋元さんがたぶん、業界というか、長くやり過ぎてて、諦めの部分なのかもしれないですけどね。
 
(秋)だから、何を言っても揚げ足を取る人達がいるからね。
 
(宇)まあね、それはどんな表現もあることだし。
 
(秋)そこに体力を使うことが今必要なのかって事ですよね。もちろん、こういう場を頂いて、これはこうなんですよ話すのも、それは去年のドキュメンタリーの宇多丸さんとかコンバットRECさんの話を、そうだよなって事の流れ出しね。
 
(宇)秋元さん、割とそういうBUBKAに出たりとか、これだけお忙しいのに根っこの部分のところはちゃんと・・
 
(秋)僕はたぶん、本当はこっち側にいたいんですよ。宇多丸さんであれ、コンバットRECさんであれ、だから新宿のあれなんかすごく楽しかったわけ。 
(宇)ロフトプラスワンね。まさかのですよね。
 
(秋)あれなんかすごく面白かったな、っていうのはそういう事が何で糞曲って言われるのか分からないみたいな話を本当はしたいわけじゃん。
 
(宇)でも糞曲って言わないでっていうのが、やすすイメージ大幅アップなわけですよ。やっぱそりゃそうだよねっていう。
 
(秋)そういう事も厚顔無恥というか、そんな事もを気にしない感じがするんだ。
 
(宇)本当ですよ、たぶん秋元さんが思ってる以上に、何を言われても屁とも思ってない、何を言われてもお金儲かってるから関係ないねっていう人だと、まじで思われてますよ。
 
(秋)でも本当はそこが面白いんだよね、要するに糞曲言われる事をネタに話してる人達と一緒に話してる事が面白い。どれが糞曲で、どれが糞曲じゃないかとかって話がしたいんだけど、そうするとまた何かで糞曲発言とか書かれるじゃない。
 
(宇)もっと言えば、そういうのも計算なんでしょ?とかね
 
(秋)あ~そうね。
 
(宇)あるかもしれないけど、そこまでいったら堂々巡りで
 
(秋)だから何かの時に、何時だっけな、曲が漏洩したわけですよね、その時にさ、あれが秋元の宣伝だって言われて、宣伝だったらもうちょっと、少なくともラフミックスでも良いから、もうちょっと良い感じで出したかったよみたいな、たぶんそういう事に疲れちゃってるから、何やっても色々言われるんだったら、皆さんのいう事、ごもっともでじっとしてた方がと思う。
 
(宇)でも不可視化していくともっとあれだと思いますね。だから次回ドキュメンタリーなのか、何なのか、僕はそっちの方が良いと思います。今こうしてお話できて、ちょっとでもあった陰謀論、ボス的イメージ消えますもんね。
 
(秋)最近ね、すごいそういう負荷が掛かるだよ、自分に。メンバーじゃないんだよ、俺に掛かるの。それは何かっていうと、俺がここで、本当はさ、俺が卒業したいよって言うと、また秋元康卒業します宣言とか出ちゃうし、それが出るだけなら良いけど、逃げ足速いとか書かれるでしょ?
 
(宇)逆にちょっと気にし過ぎじゃないですか?そのネガティブブ風評を。
 
(秋)そういうわけでは無いんだけど、まあ疲れるよね。
 
(宇)僕は秋元さんにもっと出て、説明して欲しいと思うし、可視化だし、時に弱音も吐くやすすは絶対プラスだと思います。あとメンバーとの、出せないところ、出せるところがあるにしても、こういう話をしたとか、ていう件はすごく大事だと思いますけどね。
 
(秋)それはさっきの話じゃないけど、一部を説明する事が全てを説明しなきゃいけない事と同じで、誰々の時は秋元さんがすごく相談、親身になってくれて、っていう事を毎回それは難しい、ただ僕が気付いたものに関しては、例えば峯岸のその後であったりとか、仁藤もやりとりもするし、それは気にしますよね。
 
(宇)気にしてやりとりもするし、例えば辞めるメンバーもキャリアも含めて、出来るだけフォローしていこうとしてるっていう事さえ伝わって無いですよ。
 
(秋)でもAKBってのはチームだから、僕がプランニングしたり、全体像、総監督をしてるとしたら、そこにはバッティングコーチがいて、ピッチングコーチがいて、それぞれがいてそれぞれの専門でやってるんでね、そこで例えば移籍問題じゃないけど、コーチでは話が通じなくなった時に話すっていう、一応のルールを作らないと・・
 
(宇)まあ、確かに全部に秋元さんが口ばしを突っ込んでくと良いのかっていう面も・・
 
(秋)それは例えばSKEでもNMBでもHKTでもそうなんだけど、一番大事なのは自由奔放いやって、悩んだり、苦しんだり、笑ったり、色んなことをしている中に、輝くものがあるんだよね、だからさっきのフライパンでグリグリやってるとその中で弾ける、だからそれを待たなきゃいけないんでけど、このとうもろこしは何とか弾かせよう、弾かせようというのが、たぶんいけないんだと思うんですよね。そこは難しいですよ、難しいんだけど自主性に任せないと、恋愛禁止条例も自主性の中でそういう事を言い始めたんだと思うし。
 
(宇)プラスの面では仰る通りなんですけど、同時にリスクと背中合わせでもあるというか、単純に僕らの世代は心配なわけですよ。この人数がいて、結構大変な・・
 
(秋)それは前回の放送でも仰ってましたけど、僕はそれはもう皆さんに言われるまでもなく、思春期の子達なんで一番スタッフに強く言ってる事だし、厳しく言ってる事だし、あるいはみんながそこで温かく見守らなきゃいけないと思ってるんですよ。だけど、そこの中にどこまで本音を言ってくれるか・・
 
(宇)全部が分かるわけじゃなくて、本当に学校ですね。
 
(秋)だから学校と同じ問題を抱えてるの、先生を信頼しなさい、あるいは担任の先生を信頼しなさい、担任の先生がダメなら校長先生のところに直接来てもいいよってことを言ってるだけども、果たしてそれで信頼してもらえるだろうか?でも、そこの中で成績は否応無く付く、あるいは大学受験するとしたら自分の希望と入れる大学の差がある、そこに悩む、そこで勉強方法が違うんだよとか、あなたは文系なんだから、文系に行った方が良いよっていうようなアドバイスを出来れば良いけど、そうじゃ無い時になかなか難しいよね。でも、難しいから諦めてわけでもなく、どんな会議をやっても僕が一番ケアしてるのはそこですよね。
 
(宇)だとしたら、今の言葉はあるだけでも違うと思うんですよね。結論、秋元さんはもっと前に出た方が良いっていう事だと思いますけどね。
 
(秋)じゃあ、また呼んでください。定期的に僕が報告に(笑)
 
(宇)そういう場としてやって頂けるなら何よりですね。

 

 
Part1ヘ

 

--------------------------------------------------
(試)ストレージサービスに音源(MP3形式:約40MB)をアップしました。
サイズを抑える為に、音質は低めにしてます。
 

https://www.kdrive.jp/index.php?ac=file&oid=1893401972706059