皮膚から人を元気にしたい
理学療法士の高橋美穂です



前回、皮膚の保護・バリアには

5層1膜からなる表皮の最表層の

角質皮脂膜が重要です

とお伝えしました。



今回はその表皮の最前線で働く

角質層

についてです。


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ここで表皮の仕組みについて簡単に…


表皮の深い部分、

真皮と接している

基底層

は毎日毎日

細胞分裂を繰り返し


その形を変えながら(分化)

表面に向かいます。






例えるなら、

基底層がお母さん細胞真顔

そこから生まれた赤ちゃん細胞ニコ

有棘層→顆粒層→角質層

と名前を変えて

それぞれに役目を果たしながら

どんどん上に上がっていきます。



これが

新陳代謝(ターンオーバー)

です。



そして最表層の角質層になる頃には

自動的に死んでしまいます。



その死んだ細胞が

積み重なってできた層

のことを角質層いいます。



死んだ細胞とは…

つまり核を持たない

ということです。



死ぬ前に細胞の核が消え、

細胞内にあった

脂質(油分)

が外に放出されます。


死んだ細胞とその中から出てきた脂質

は、特異な構造をしています。

※この構造についてはまた今度…





角質層は、

身体の部位により厚さは違いますが

だいたい0.02mmくらい

ラップ1〜2枚くらいの厚さです。


角質は硬いタンパク質の壁で、

として

特異な構造を持って

私たちを外界からの

刺激から守っています。


同じ厚さのプラスチック膜並みに

水分を通さないとも言われています。


それは同時に

内側の水分も外に逃さない

という役目も担っています。







アトピー性皮膚炎や皮膚に症状

が出る場合、いわゆる

「肌荒れ」

状態では、この角質層が

乾燥

していることがほとんどです。


角質層の水分量は20%、

角質層より内側は60〜75%

といわれており

このバランスが崩れると

皮膚の保護・バリア機能は

とたんに低下してしまいます。




これから乾燥の季節…

角質層の水分を維持またはUP

させることが

肌トラブルを防ぐ上で

とても重要です。




余談ですがみなさん


干し椎茸…きのこ

をイメージしてください。

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何で戻しますか?



水にさらしますよね…




クリームやオイル

ではプリプリのしいたけには

戻りません…。



角質層も同じく考えると

やはり水分が重要なんです。


乾燥した角質層には

いかに水分を入れて

保持させるか…。



水分を疎かに…

クリームやオイルをタップリ塗っても

乾燥はあまり改善しない

ことが多いです。


これに関してはまた

皮膚の構造から考えるスキンケア

でお伝え出来ればと思います。





次回は角質編Part2です。





今回も最後までお読みいただきありがとうございます。




参考:ウソをつく化粧品、小澤貴子
驚きの皮膚、傳田光洋
あたらしい皮膚科学 第2版