1月9日 日曜日に開催しました体外受精オンラインセミナーには多くのみなさまにご参加いただきありがとうございましたキラキラ

 

また、セミナーの後半にはたくさんのご質問をいただきましたが、時間の関係ですべてにお答えできず申し訳ございませんでした。

 

そこで、お答えできなかったご質問について、ブログでお答えさせていただきたいと思います。

 

 

 




Q.○○さん 
移植後の過ごし方について教えてください。


A.移植という大イベントを終えられて、あとは判定を待つのみになります。胚盤胞でしたら移植して、孵化(殻をやぶって外に出て)して1-2日で着床します。医学的にできること、人事を尽くしている状態ですので、あとは胚の元気さを信じて待つことになります。
胚盤胞移植では判定までには10日間くらいの間があります。その期間は、心の動きとして期待に満ちた気分が多い時期もあるでしょうし、妊娠しなかったらと不安な気持ちになったり、気分の変動はあると思います。そのような時は、ご自分がリラックスできることをしていただくのも一つの方法かと思います。音楽が趣味ならそこに、また読書や映画が趣味でしたらそちらの方に気を向けていただくのも良いのではないでしょうか。

日常の生活としては、急激で腹筋を使うような激しい運動はできるだけ控えるようにしましょう。また、身体を冷やしたりして血行が悪くならないように、また風邪などひかないようにもご注意いただければと思います。
 

 

 

Q. ○○さん

年々、生理の日数や量が減ってきているように感じています。妊娠に支障をきたすということでしょうか?

 

A.西洋医学的には、月経日数や量については妊娠率とは無関係といわれています。ただ、普段の診察で子宮内膜が薄い傾向があるというような場合には、対処が必要なこともあります。一度外来で黄体期の内膜の状態を診させていただくのもいいかもしれません。体外受精では移植に向けて卵胞ホルモンや黄体ホルモンを十分に補充いたしますので通常は問題ないことが多いです。

 



Q. ○○さん

SEET法をした後の移植までの日数によって、着床率は変わりますでしょうか?たとえば1日、2日、3日と異なりますでしょうか?

 

A.SEET後の移植までの日数の違いによって着床率が変わることはありませんのでご安心ください。外来では皆様のご都合をお聞きしてSEETの実施日を決めています。
 

 

 

Q. ○○さん

着床前診断の良い点のご説明はありましたが、考えられるリスクはどのようなことがありますか??

 

A.着床前診断のデメリットについてご説明いたします。
胚の細胞の生検は将来胎盤になる部分で行いますので、胎児を傷つけることはありません。ですので、検査により先天異常児が増えるようなことはないと考えられます。

デメリットは、胚盤胞ができたものの、着床前検査結果に異常があり、移植できる胚がみつからない方もおられます。また、モザイク胚という結果となった場合、移植するかどうかの判断が難しくなることもあります。
1個移植が原則となりますので、着床前検査した胚を2個移植することはありません。
着床前検査をして正常の胚と判断していても100%大丈夫であるとは言えませんのでご妊娠なされた後にも出生前検査をお勧めすることがあります。
細胞の生検をした後、凍結をしますが、グレードの低い胚盤胞の場合、移植時に融解した時に戻りが悪い胚もあります。
細胞生検の影響(ダメージ)について、以前はないのではと言われていましたが、最近では胚によってはその可能性は否定できないのではと言われてきています。

詳しくはこちらもご参照ください。

 

 

 

 

Q. ○○さん

低AMH(0.7)です。連続採卵については英ウィメンズクリニックさんはどのような考えでしょうか。転院前のクリニックでは2周期以上の連続採卵を勧められたのですが、他のクリニックさんでは卵巣が疲れてしまって刺激が効かなくなるのではないかという考えもあるようです。また、ショートやアンタゴニスト法の他に、黄体フィードバック法の刺激は行っていないのでしょうか。

 

A.当院の方針としては、連続採卵を最初からは計画して行うというわけではありません。最初の採卵は通常どおりに誘発して経過をみます。
誘発中に卵胞のサイズがまちまちであったときには、一度大きなもののみ採卵して、その翌日あたりから小さい卵胞をさらに育てて再度採卵をめざす方法をとること(をお勧めすること)はあります。
また、2周期以上の連続採卵は、一度目の採卵周期の注射による刺激で、卵巣の反応性が増して二回目に多くの卵の回収を期待する方法ですね。2周期の連続採卵は当院でも行うことはありますが、その場合には採卵約2週間後の月経が開始してから行っています。あと、ご質問にあるような卵巣が疲れ切ってしまうということは心配しなくてよいと思います。
 それから、黄体フィードバック法についてですが、黄体ホルモン補充しながらの誘発法で、一般的にはPPOS法(progestin-primed-ovarian stimulation)と呼ぶことも多いと思います。当院でも現在は半数以上がその方法で誘発をしています。
 

 

多くのご質問をいただきありがとうございました。

 


ご参考になりましたら幸いです。

 

 

文責:[院長] 苔口 昭次  [不妊コーディネーター部門] 山本 健児

 

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