小説『陸王』もちろん発売直後にハードカバーでゲッツしていました(笑)

 

先日の夜長に一日で読破しましたのでいつものおこがましいレヴューです。

 

 

結論から言うとこの『陸王』いずれドラマ化される事で間違いないと思います。池井戸作品はいままでも『半沢シリーズ』『ルーズベルトゲーム』『下町ロケット』等ドラマ化でも有名です。


直木賞作家の中でも(私の主観ではありますが)とても面白い小説を書く作家の部類に入ります。ちなみに私はほぼ全作品を読破しております。(活字中毒者ですからね(笑))


氏は元行員と言う事もあってかコーポレートガバナンスや、内部事情、中小企業への融資、行内の稟議のリアル、等ある意味話題の言語達も楽しく勉強出来る小説となっています。


今回もストーリーの根底には『最後に正義は勝つ』があり(要は日本の王道?)、日本人の好む内容です。それにスポーツものの美学を絡ませているのですからもう最強の日本人好みの小説と言えます。この王道ストーリーが根底にあるので小説は面白いのは当然かと思いますが、もちろんそれだけではありません。


池井戸氏の小説には魅力的な登場人物が多々登場します、そして必ずと言っていいほど一旦は挫折する、しかし決して諦めない、そこからの敗者復活劇を信じソレがある。又登場人物には溢れる情熱があり、様々な環境や悲喜交々がある、要は読者の感情をユッサユッサと揺さぶる。コンサルの神:神田昌典氏の言葉で言うと『エモーショナルマーケティング』です。


コレに見事に読者はやられちゃう。見事に私もノックアウトです(笑)


展開が分かっていてもそこに至る上記のプロセスがあるのですからもう手放しで面白いとしか言いようがない。

 

 

お勧め☆☆☆☆☆です。


皆様、秋の夜長に是非。

 

 

 

追伸、


私は黒川さんや馳さんのハードボイルドものも好きなので、池井戸氏にも一度で良いですから・・・

 

『主人公が』とことん堕ちて行く、もしくは破滅する、もしくはトントン、よしんばトントンから少し堕ちる辺りの絶妙な完結で書いていただけないかと・・・・

 

そんな池井戸作品もいつか読んでみたいものです。

所詮、活字中毒者の戯言ですが・・・