「獅子は働かず 聖女は赤く あいつ、真昼間から寝ておる」 感想 | self-complacency
- 獅子は働かず 聖女は赤く あいつ、真昼間から寝ておる (獅子は働かず 聖女は赤くシリーズ) (.../集英社
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- 禍竜戦争と呼ばれる大乱に見舞われたガルダ正統帝国。戦が終わり、国が平和を取り戻しつつあるそんな頃、聖職者見習いのアンナは、毎日自分を見つめる青年の姿に気づいた。その青年・ユリウスが何か悩みを抱いているのだと勝手に思い込んだアンナは、持ち前の行動力で、彼の自宅を強襲する。妹のような年格好の少女・サロメを働かせ、自分は働きもしないユリウスに怒るアンナは、彼を更生させることを誓うのだった。しかしそんな彼らに、運命と過去が戦いを引き連れて迫る!竜と鋼と魔女のファンタジー、時々コメディ。
ファンタジーは避け気味だったけど、本作はかなり読みやすかった。設定もそこまで難解ではなかったし。
昼間から酒を飲み仕事もせず、家事は師匠のサロメに任せっきり。そんな堕落した生活を送る主人公ユリウス。彼は訳あってハーゲンの町にて聖職者の少女、アンナを毎日見ていた。それをアンナ本人に気付かれ家まで押しかけられてしまう。アンナにとってはユリウスが、悩みを抱えて困っている人に見えたものだから、親切心からの行動なのは分かる。だがしかし、何かと包丁を持って来たり鍬と鎌を持って来たりで危険すぎるよ!(笑) 殺傷力を帯びた親切とは言い得て妙だなあ。
アンナの説得により、ユリウスは渋々働くことを了承する。
働きたくない気持ちは良くわかるよ…… まあユリウスの場合はとある事情からそうせざるを得なかったわけだけど。
だが家事すらやらなかった所を見るにこいつ、駄目人間だぞ…?
その後、突然訪れるハーゲンの街への襲撃。反乱軍とその親玉ラルフの前に為す術なく、街の人々は殺されアンナは連れ去られてしまう。ユリウスはサロメと協力し、アンナを助け出すことを決意する。
ラルフとの戦いも熱かった。禍竜へと変身したラルフを前にユリウスが本気を出すところも良いね。御使い、炎鎧王マルテ。鎧を二重に纏うが実体は持たない。厨二感が凄いけどかっこいい…!
裏切りの獅子と呼ばれてはいるものの、ユリウスはなんだかんだでいい奴なんだなあ。中央教会、改革教会辺りの関係はよく分からず。禍竜(戦争)、魔女、御使いがメインの重要な用語かな。
コメディ要素も多分にあって、そこも楽しめた。ユリウスとサロメとのやり取りが特に微笑ましい感じで。
アンナはかつて存在していた聖女と関係があるのかしら? それを仄めかすような部分もあったので。そこら辺も今後の物語にどう絡んでくるのか楽しみ。
ぽんかん⑧神がイラストということで、前から読みたいとは思っていたのよ。
アンナがすごいヒロインヒロインしてて良い感じ。ぽんかん神の描く巨乳キャラ堪らない。

