てっちゃんの生きづらさオンライン@Ameba

フリーライター・渋井哲也のブログ。生きづらさのほか、ネット・コミュニケーション、自傷、自殺、援助交際などを取材。「実録・闇サイト事件簿」(幻冬舎新書)、「解決!学校クレーム」(河出書房新社)。「生きづらい」「死にたい」「消えたい」と思ったら

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年末のお寺でちょっとした話をするのだが、そのときに、なぜ「生きづらさ」をフィールドに取材するのか?というお題を与えられたので、振り返るメモ


子どもの問題に関心を持ったきっかけ

 大学のサークルの新歓で、目黒の中学生が家族三人を殺害した事件を題材に取り上げた学習会に参加。

 http://yabusaka.moo.jp/megurokazoku.htm

 この年、サークルの学習会のテーマは児童虐待。

 調べていくうちに、子どもの権利条約の存在を知る。

 この年、国連で採択される。


新聞記者時代

 子どもが夏休みにどこで遊んでいるのか?を取材したのは最初の連載(8回)

 学校図書館(8回連載)や保健室登校(3回連載)の連載

 テレクラ規制条例(3回連載)ーー長野県は全国で最後の制定

 このころ、ダイヤルQ2を使い、援助交際をしていた女子高生を取材。

 阪神大震災で、不登校などの小・中学生が長野県に保養に来ていたのを取材

 地域で子どもの権利条約がきちんと守られているかの検証連載


1996年9月 ホームページを解説。

 家出や援助交際をしている子たちからメールが来るようになる。

 援助交際をテーマにしたコンテンツをつくる。

 掲示板も設置。


1998年に新聞社を辞める。

 このとき、将来の方向性として、

 子どもの現場の取材をするか

 子どものケアの現場で働くかの二択を考えるが、当時の、信州大学精神医学教室の教授に相談する。

 「ケアの現場にはたくさんの人がいるが、現場をきちんと伝える人が少ない」

 という話を聞き、取材をする側を選択。

 第一歩として、家出や援助交際をしている子たちを中心に取材をする。


1998年 家出や援助交際をしている子の共通の感覚として、自殺を考えたことがある、ということが多かったので、自殺をテーマにした掲示板を作る。


1999年 摂食障害の女性を取材すると、

 「私って、生きづらさ系だよね?」と発言していた。

 当時は、自傷系、自殺系、精神系、など、「〜系」とつけて、サイトを運営するのが流行っていた。「生きづらさ系」という言葉がなく、私が知り限りでは、彼女が最初に発した。その言葉を拝借し、「生きづらさ系」という言葉を使い出す。そして、ホームページに、生きづらさ系掲示板を設置。


 私の中で「生きづらさ系」の中心的なイメージ

 精神科、心療内科には通っていない

 もちろん、診断名もない。

 しかし、虐待か、いじめ、体罰、性被害など、なんらかの理由で、生きることへの否定的な感情を抱いている。

 一方で、生きる模索をしつつ、表出として、自傷行為、自殺未遂、アルコール依存、薬物依存、性依存、家出、援助交際などをしている。


 2000年になると、

 そうした「生きづらさ系」の人たちが、精神科、心療内科に通う人が増えてくる。


 ただ、このころ、

 そうした生きづらさを抱えながらも、同じような人とつながり、悩みを共有したり、慰めあったりする、あるいは言葉にしていくことができれば、生きづらさは抱えながらも、なんとか生きていけるのではなないかと思っていた。


 1999〜2001年 大学院でネットの居場所論を、発達論の立場で研究。修士論文を書く。


 2002年

 取材していた中で、初めて自殺者が出る。

 当時中学2年生の女子生徒。

 父からの暴力、母からの過干渉、兄からの性的虐待をうけていた。

 自殺前日、母親から夢である「歌手になること」を否定される。


 2003年は、日本の自殺者がピークになる。

 私が取材していた人が自殺するのは、02、03年に多かった。

 ネットで出会い、励まし合っていたと思われた人の、連鎖的な自殺もあった。言語化することで、ネガティブな心情がひきあうのを実感する。


 2004年

 男女七人ネット心中

 ネット心中は03年のことから多くなるが、

 この年、私が取材していた女性が呼びかけて、七人が集まり、集団自殺。

 このとき初めて、自殺を止める。

 私は基本的に言葉では自殺を止めないが、このときは発してしまう。

 そのため、その後、こちらからは連絡が取れなくなる。

 最後につながったのは、自殺の数時間前。


 このころからオフ会の頻度が少なくなる。


 2005年

 ミクシィで知り合った人が自殺ということが多くなる。


 なかには、本当は生きているが、

 ネット上のキャラクターを重荷に感じ、

 自殺したことにした、ということもあった。


 2007〜10年

 自殺、自傷、援助交際、家出をテーマにした電子掲示板が削除されることが多くなる。復活しては削除、復活しては削除の繰り返し。

 そのため、SNSのコミュニティで、そうしたテーマをつくるが、

 同じように、削除されては復活の繰り返し。 


 この時期。

 生きづらさ系な人たちを支えよう、治療しようという人たち(医療、福祉、心理の関係者)の取材を多くする。


 2011年〜

 東日本大震災発生。

 取材の時間やエネルギーは、生きづらさ取材よりも、被災地取材に。

 11年 一年の3分の2はどこかの被災地

 12年 一年の半分はどこかかの被災地

 13年 一年の3分の1はどこかの被災地

 14年 一年の5分の1はどこかの被災地

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 先の話ですが、一般社団法人仏教情報センターが主催する「いのちを見つめる集い」の第256回目となる2017年4月27日に講演をします。テーマは「絆って言うな! 生きづらさ、被災地から見えるもの」です。

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 新刊「絆って言うな!」でも取り上げた、宮城県石巻市の大川小学校。東日本大震災では、児童74人と教職員10人が死亡・行方不明になっている。この津波避難をまぐって、一部の遺族が宮城県と石巻市を相手取り、23億円の損害賠償を求めていた訴訟で、仙台地裁(高宮健二裁判長)は、遺族側の主張の一部を認めた。

 

 石巻市も宮城県も控訴の方針。

 

 石巻市議会は市側の控訴を認めた県は専決処分とした

 

 両者が控訴するのは、判決内容に問題があるとしたからだ。

 

 河北新報に掲載された判決要旨は次の通り。

 

【事実経過】
 大川小の教員らは地震直後、児童を校庭へ避難誘導し、保護者らが迎えに来た児童以外の下校を見合わせた。学校は海岸から約4キロ離れ、県の浸水予測では津波は及ばないとされていた。集まってきた地域住民の対応をしながら、ラジオ放送で情報を収集。午後3時半ごろまでに、従来と格段に規模の異なる大きな津波が三陸沿岸に到来し、大津波警報の対象範囲が拡大されたことを認識した。
 石巻市の広報車は、遅くとも午後3時半ごろまでに津波が北上川河口付近の松林を越えたことを告げて高台への避難を拡声器で呼び掛け、学校前の県道を通過。教員らはこれを聞いていた。
 教員らはこの直後ごろ、大川小から西に約150メートル離れた河川堤防近くの県道と国道の交差点付近に向け、校庭にいた70人余りの児童とともに移動を決め、同35分ごろまでに出発した。大川小には同37分ごろ津波が到来。教職員と児童は歩いている間に津波にのまれ、裏山に逃れた教員1人と児童4人が生き残った以外、全員が死亡した。

 【注意義務】
 広報車による避難呼び掛けを聞く前は、学校に津波が到来し、児童に具体的な危険が及ぶ事態を教員らが予見可能だったということは困難だ。この段階では県内に津波が襲来するという情報しか得ていない。裏山も土砂災害の危険はあった。
 だが、広報車の呼び掛けを聞いた段階では、程なく津波が襲来すると予見、認識できた。地震は経験したことがない規模で、ラジオで伝えられた予想津波高は6~10メートル。大川小の標高は1~1.5メートルしかなく、教員らは遅くともこの時点で、可能な限り津波を回避できる場所に児童を避難させる注意義務を負った。

 【結果回避義務】
 移動先として目指した交差点付近は標高7メートル余りしかなく、津波到達時にさらに避難する場所がない。現実に大津波到来が予期される中、避難場所として不適当だった。
 一方、裏山は津波から逃れる十分な高さの標高10メートル付近に達するまで、校庭から百数十メートル移動する必要があったが、原告らの実験では、移動は徒歩で2分程度、小走りで1分程度だった。斜面の傾斜が20度を上回る場所はあるが、児童はシイタケ栽培の学習などで登っていた。避難場所とする支障は認められない。
 被災が回避できる可能性が高い裏山ではなく、交差点付近に移動しようとした結果、児童らが死亡した。教員らには結果回避義務違反の過失がある。

 つまり、この判決では、津波がくる7分前に、市の広報車が津波がくると呼びかけていたのだから、少なくとも、この時点で津波がくる予見性があった、と。そして、川を遡上する津波に対するリスクを回避する義務を怠り、河の近くの三角地帯に避難したのは過失があるとした。予見した段階で裏山に避難したら、子どもたちは助かった、という論理だ。

 

 これでは、現場の教員にだけ責任を押し付けた格好だ。市教委は、津波避難マニュアルを作成するように言っていたが、大川小はそのマニュアルでは津波時の避難場所(「近隣の空き地・公園」とだけある。校長は体育館裏の児童公園というが、職員間で認識していたかはわからない)を曖昧にしていた。また、地震想定の避難訓練でも、保護者への引き渡し訓練を一度もせず、津波想定の避難訓練は一度していない。こうした事前対策の不備には触れていないという点では、行政の瑕疵があるのではないか?と原告の遺族は主張したが、この点は認められていない。

 

 たしかに、県や市が言うように、現場の教師だけが責任を重くしている判決はいただけない。石巻市では、控訴するのに、市議会の承認を求めたが、議会側から賛成討論はなかった。反対討論は、遺族の思いを汲み取り、判決を受け入れろというもの。結果は、賛成16、反対10で、控訴を認めた。賛成討論がないのに、賛成というのは、市議会が市長の意見を丸呑みするばかりか、市議会の形骸化につながっている。市長の承認機関となってしまっている。賛成なら賛成と、堂々と意見を出して欲しいものだ。

 

 私も判決内容の是非だけ考えれば、地裁判決には異論がないわけではない。しかし、遺族側が求める、生存教諭の証言が、実現可能性がない中では、政治的に受け入れる判断もあったのではないかと思えてくる。もちろん、遺族が求める真実追求(つまり、なぜ、校庭に長い時間(51分間)止まっていたのか。三角地帯は不適当な場所であっても、仮に、早い段階で三角地帯に避難できていれば、さらなる避難ができたはず。なぜ?)はまだ途上だ。

 

 控訴になったからには、裁判所には、その点を考慮してほしいものだ。

 

 

はじめに

 第1章 被災者とは誰のことなのか

  被災地とは、どこなのか?

  メジャー被災地とマイナー被災地

  被災者を分断する支援

  遺族とは誰のことを指すのか

 「濡れ組」と「乾き組」

  震災と自殺

  復興する被災地で拡大する格差

 第2章 崩れゆく被災者同士の絆

  救えたはずの小さな命

  子どもを失った母親は語る

  悲しみの深さは何が基準となるのか

  シングルマザーと震災

  避難生活により増加したDV

  震災で離婚は増えたのか

 第3章 地域復興と翻弄される住民

  役に立たなかった標識

  地盤沈下と冠水の被害

  防潮堤の建設をめぐり混乱する住民

  壊れた鉄道はバスで代用すればいいのか

  被災地復興とスポーツイベント

  減り続ける被災地人口

  国道六号線と住民の絆

 第4章 震災の傷跡とどう向き合うのか

  泥棒と震災

  震災と性犯罪

  大川小学校ーー理不尽な事故検証

  機能しない第三者委員会

  破壊した町役場を保存するのか

  震災遺構ーーなくしたい住民と残したい住民

 第5章 報道の裏側から見えた原発被害

  役に立たない官僚たち

  避難区域が被災者の心を分断する

  あいまいな政策に振り回される住人

  区域を分けて除染すれば安全なのか

  牛の全頭殺処分に抗う

  不安を抱えながら福島に戻る人々

  素人にどう判断しろと言うのか

  被災者の思いを無視して解除された避難指定

  「原子力 明るい未来の エネルギー」から四五年

 第6章 エゴ、震災、そして絆

   高速道路の無料化とボランテティアの分断

   震災五年後の炊き出しボランティアに意味はあるのか

   「福島は制御せれている」ーー根拠のない首相発表

   御用学者と批難される南相馬の医師

   放射線量はゼロベクレルにならない

   地域を分断した避難用の高台建設

   東日本大震災ーー薄れゆく人々の関心

 おわりに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 昨年12月に自殺した広告代理店の新入社員高橋まつりさん(当時24歳)ですが、過労自殺だったとして労災認定されました(朝日新聞 10月8日)。

 

 詳しくは記事に書いてありますが、パワハラ、セクハラ、月100時間を超える残業があったようです。

 

 記事によると、

 

 電通では、社内の飲み会の準備をする幹事業務も新入社員に担当させており、「接待やプレゼンテーションの企画・立案・実行を実践する重要な訓練の場」と位置づけている。飲み会の後には「反省会」が開かれ、深夜まで先輩社員から細かい指導を受けていた。上司から「君の残業時間は会社にとって無駄」「髪がボサボサ、目が充血したまま出勤するな」「女子力がない」などと注意もされていたという。

 ということですが、こんなことを言われっぱなしでは、精神障害を引き起こす素地になるのは当たり前です。

 

 電通は1991年にも過労自殺がありました。それが現在まで続く「過労自殺」の基準になっています。またもや、同じ電通でした。

 

 ところで名前を見て気がついたのですが、彼女とは一度だけ会ったことがあります。いつ、どこで、どんな会話をしたのかは覚えていないのですが、週刊朝日編集部でバイトをしており、毎週、ユーストリーム配信(UST劇場。現在は休館)のアシスタントをしていました。

 

 彼女が飛び降りたのは12月25日のクリスマスだったことで、当初、電通は「失恋が原因だった」との情報を流していた、とも言われています。会社や学校は、こういう場合、個人の資質やプライベートな問題にしがちです。それでも過労死はまだ社会問題として認定されやすい。ただ、こういうことが起きているとき、周囲が見て見ぬふりしかできないのは組織的な問題です。

 

 大学教授の中には、これを個人的な問題にしている人もいるようです。すでに削除されていますが、こうした認識が過労自殺を生んでいるのでしょう。

 

 

 

 この教授は「グローバルビジネス学科」のようですが、労災認定の基準をわかってないよです。

 

 しかも、残業時間だけじゃなく、パワハラだの、セクハラだの、尊厳の否定をされ続けることがプラスされている。プロとして、と言うになら、新人社員を育てられなかった上司に対して言うべきではないでしょうか。

 

 よく、「死にたい」と言う人は死なない。こう思っている人がいます。しかし、自殺しようとしている人のサインは受け取れない。構って欲しいだけでしょ?と思ったりしちゃうから。亡くなった高橋さんもツイッターで「死にたい」とつぶやいていました。またサインを受け止めることができたとしても、止められるかは別問題。仮にその時止めたとしても、そうしたことにどう付き合うかでしょう。

 

 たしかに、「死にたい」という人が必ず自殺するわけではないですが、自殺した人の多くは周囲、あるいはSNSなどで「死にたい」と告げていたりします。

 

 

 

 

 

 

 

 

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 新刊「絆って言うな!」で取り上げている宮城県石巻市の日和幼稚園での園児の犠牲(第2章、P47〜)に関連して、亡くなった園児の妹のことを高校生が映画にするという話を河北新報(10月4日付)が伝えていました。

 

 記事によると、「震災の教訓を伝える「アイリンブループロジェクト」実行委員会と同校の共同企画。東京の片岡翔氏(34)が監督を務め、同校美術・デザイン科の1年生5人が助監督や美術、音楽担当などで参加」するといいます。

 

 ちなみに、この姉妹の話は、いろいろな話に展開していって、絵本にもなっていますし、また、亡き姉と妹の人形が世界中を旅しています。11月には、サンタクロース村に招待されるとのことです。

 

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はじめに

 第1章 被災者とは誰のことなのか

  被災地とは、どこなのか?

  メジャー被災地とマイナー被災地

  被災者を分断する支援

  遺族とは誰のことを指すのか

 「濡れ組」と「乾き組」

  震災と自殺

  復興する被災地で拡大する格差

 第2章 崩れゆく被災者同士の絆

  救えたはずの小さな命

  子どもを失った母親は語る

  悲しみの深さは何が基準となるのか

  シングルマザーと震災

  避難生活により増加したDV

  震災で離婚は増えたのか

 第3章 地域復興と翻弄される住民

  役に立たなかった標識

  地盤沈下と冠水の被害

  防潮堤の建設をめぐり混乱する住民

  壊れた鉄道はバスで代用すればいいのか

  被災地復興とスポーツイベント

  減り続ける被災地人口

  国道六号線と住民の絆

 第4章 震災の傷跡とどう向き合うのか

  泥棒と震災

  震災と性犯罪

  大川小学校ーー理不尽な事故検証

  機能しない第三者委員会

  破壊した町役場を保存するのか

  震災遺構ーーなくしたい住民と残したい住民

 第5章 報道の裏側から見えた原発被害

  役に立たない官僚たち

  避難区域が被災者の心を分断する

  あいまいな政策に振り回される住人

  区域を分けて除染すれば安全なのか

  牛の全頭殺処分に抗う

  不安を抱えながら福島に戻る人々

  素人にどう判断しろと言うのか

  被災者の思いを無視して解除された避難指定

  「原子力 明るい未来の エネルギー」から四五年

 第6章 エゴ、震災、そして絆

   高速道路の無料化とボランテティアの分断

   震災五年後の炊き出しボランティアに意味はあるのか

   「福島は制御せれている」ーー根拠のない首相発表

   御用学者と批難される南相馬の医師

   放射線量はゼロベクレルにならない

   地域を分断した避難用の高台建設

   東日本大震災ーー薄れゆく人々の関心

 おわりに

 

 

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 河北新報(10月3日付)が、「東京五輪・パラリンピックのボート、カヌー・スプリント会場の代替候補に宮城県登米市の宮城県長沼ボート場が急浮上」と伝えています。

 

 出たばかりの新刊「絆って言うな!」のなかで、<仙台市など被災地での分散開催を実現するのならば、>(第3章、P96)と書いていたんですが、実現しそう?。

まあ、出たばかりの本だし、その影響があったわけじゃないけどね。

 

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はじめに

 第1章 被災者とは誰のことなのか

  被災地とは、どこなのか?

  メジャー被災地とマイナー被災地

  被災者を分断する支援

  遺族とは誰のことを指すのか

 「濡れ組」と「乾き組」

  震災と自殺

  復興する被災地で拡大する格差

 第2章 崩れゆく被災者同士の絆

  救えたはずの小さな命

  子どもを失った母親は語る

  悲しみの深さは何が基準となるのか

  シングルマザーと震災

  避難生活により増加したDV

  震災で離婚は増えたのか

 第3章 地域復興と翻弄される住民

  役に立たなかった標識

  地盤沈下と冠水の被害

  防潮堤の建設をめぐり混乱する住民

  壊れた鉄道はバスで代用すればいいのか

  被災地復興とスポーツイベント

  減り続ける被災地人口

  国道六号線と住民の絆

 第4章 震災の傷跡とどう向き合うのか

  泥棒と震災

  震災と性犯罪

  大川小学校ーー理不尽な事故検証

  機能しない第三者委員会

  破壊した町役場を保存するのか

  震災遺構ーーなくしたい住民と残したい住民

 第5章 報道の裏側から見えた原発被害

  役に立たない官僚たち

  避難区域が被災者の心を分断する

  あいまいな政策に振り回される住人

  区域を分けて除染すれば安全なのか

  牛の全頭殺処分に抗う

  不安を抱えながら福島に戻る人々

  素人にどう判断しろと言うのか

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 「絆って言うな!」が発売されました。

 すでに、リアルタイムに進行中の案件もあるため、すでに、書かれた内容が更新しているものがあったりします。そのことは、随時、このブログで取り上げていきたいと思います。

 

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日経ビジネスオンラインで、「自殺未遂50万人の衝撃…私たちの「一言」の功罪」という記事があった。

 

 53万5000人―――。

 これは過去1年以内に自殺未遂を経験した人の数である(推計)。

 「自殺未遂者は、自殺者数の10倍程度」というのが、これまでの定説だった。ところが日本財団が行った調査で、20倍近くもいることが明らかになったのである。しかも、そのうち、女性の49%、男性の37.1%が、「4回以上、自殺未遂を経験した」と回答したのだ(「日本財団 自殺意識調査2016(速報)」)。

 このショッキングな結果の内訳を見ると、性別では男性26万4000人、女性27万1000人と若干女性が多く、年代別では20代が最も多くて、次いで30代と若い世代ほど多かった。

 調査が楽天アンケートでなされた前提で考える必要があるが、この調査で新しい事実が出たわけではないので、意外と、楽天アンケートは、日本人の平均的な意識を取れるのかもしれないと思ったりした。ただ、回答者が若年層に偏っているために、やはり、国民全体の意識調査とは言えない。

 

 自殺者の未遂の平均回数が13回とか16回とか言われていたような気もするので、何をどこまで「未遂」に入れるのかは調査だけでは判断できないが、自殺者の10〜20倍は未遂者がいるとも言われているので、53万人の自殺未遂者というのはわからなくはない数字。ただ、それが一年以内となると、やはり、多く見積もりすぎのような気もする。

 

 

 消防庁のまとめでは「自損行為による救急自動車の出動件数及び搬送人数の推移」によると、出動件数が約6万4000件、搬送人数は約4万4000件となっています。アンケートの「未遂あり」と答えた人の内容まではわかりませんが、たとえば、リストカットやオーバードースをしたが、救急車を呼ぶことはなかった、あるいは、屋上まで行っただけ、といったものを含めるのかもしれません。しかし、調査の推定が正しいとすれば、過去1年以内となると、搬送人数の10倍以上もいることになります。

 

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 私がこれまで取材した、すでに亡くなった人の中で、最も多い未遂の数は32回。17歳のときから32歳までの間での回数。ただし、自傷行為は含まれていない。おそらく自傷行為を含めると、その何十倍になる。アンケートでは「自殺未遂」と聞いているので、自傷は含まれない。だとすれると、自傷行為は未遂の比ではない。とはいえ、自傷でも結果として亡くなる場合もあるので、広い意味では未遂的な行為でもある。

 

 

 ただ、このアンケートは「あなた自身に関するアンケート」とのタイトルで行なわれている。ネットのアンケートに回答したことはある人がいるだろうか?私は楽天アンケートとniftyアンケートのメールを取っているので、この種のタイトルが多いことがわかる。入り口を偏らせないための手法なのだが、このアンケートは4万人の回答者になるまで続けているので、母数という意味では曖昧。回答率をどのように想定するのか。この手のネットアンケートは判断が難しい。

 

 この記事には書いてないが、実は、フィンランドが自殺者数を削減したように、日本も自殺対策基本法をつくり、目標の数値を達成。急増した98年以前の数値になっている。

 

 この記事では「あたなは大切」と伝えることが大切と結んでいるが、わざとなおか、意識していないのか、この調査で、恋人がいるほうが自殺しているというデータを紹介してない。「大切」というメッセージが伝わったとしても、恋人がいるということだけでは、歯止めにならない。自殺者の数字は明らかに減少したが、その大部分は中高年の男性。減少幅が少ないのは40代より若い層。自殺をめぐる現状は、この記事ほど楽観的ではないだろう。

 

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 自殺幇助は、自殺しようとした人が未遂に終わったとしても、幇助そのものが罪なのか。私の中ではまだ答えがない。朝日新聞は「母親と海に入り、自殺を手助けした疑い 30歳の男逮捕」という記事を配信した。以下が内容だ。


2016年9月26日00時25分


母親の自殺を手助けしたとして、愛知県警半田署は25日、住居不定、無職川原隼人容疑者(30)を自殺幇助(ほうじょ)の疑いで逮捕し、発表した。容疑を認めているという。
署によると、川原容疑者は25日午前1時20分ごろ、愛知県南知多町内海の内海海水浴場で、母かつ子さん(58)と一緒に海に入り、かつ子さんの自殺を手助けした疑いがある。かつ子さんに目立った外傷はなく、川原容疑者は調べに対し、「死にきれず浜辺に戻った」と話しているという。川原容疑者は約20分後、第一発見者を装い、浜辺の釣り人を通じて110番通報していた。

 

 自殺幇助は、刑法202条で定められている。

(自殺関与及び同意殺人)

第二百二条  人を教唆し若しくは幇助して自殺させ、又は人をその嘱託を受け若しくはその承諾を得て殺した者は、六月以上七年以下の懲役又は禁錮に処する。

 

 自殺それ自体は刑法上、罪としての構成要件がない。なぜ、罪ではない自殺を幇助するのは罪なのか。仮に自殺が罪なら、幇助は、共犯関係とも言えなくもない。しかし、刑法ではその規定がない。罪ではないが、違法性があると考えるか。難しい問題だな。

 

 たとえば、いのちは本人のものであるので、そのいのちを処分するのは、本人の自由という立場があったとする。そうなった場合、他人が関与してしまうと、当人のいのちを他人が処分をしてしまうことになる。たしかにこれは所有権を他人に委ねるようなものだが、いのちの処分は他人にはできない不可侵なものと考えれば、自殺関与罪が成り立つのかもしれない。

 

 また、自殺は違法であるが、自殺をする場合、当人が亡くなった場合、違法性が阻却されるという考えもあるだろう。そもそも、罪を犯しても、当人がいなければ、逮捕も起訴もできない。ただ、自殺未遂の場合はどうなるのか。傷害罪のようなものだが、障害の対象が他人なのか、自分なのか。自殺未遂はその対象が自分。これも被害感情がないために、罪に問いにくい。

 

 しかし、関与罪どうか。やはり、いのちの処分権は自分にしかない不可侵なものとして考えないと、関与罪は成立しない。なんだか、堂々巡りになってしまうけど、自殺が罪じゃないのに、自殺関与が罪になる不思議の謎解きは興味深いものがある。

 

 

 

 

 

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