私はよく「夢逆算法」と言っていますが、夢を描き、そこから逆算していくことで、日々、自分が実行すべきことが明確になっていきます。

 まず、自分が「いつまでに」「何を」達成したいのか、日付入りの夢を設定します。そこから逆算して、十年後、五年後、一年後どうすべきか逆算していくのです。

●大学を出てから十年間勤める(この期間に仕事の基本を徹底的に学ぶ)

●十年後に独立する

●独立してから十年で会社が発展するベースをつくり、軌道にのせる

●その後十年間でさらに成長させ、安定させる

 私自身、学生時代、このような夢を描いていました。

 わかりやすく十年という単位で月日を区切っていきます。そして、そこから逆算して、この一カ月で何をすべきか、今週何をすべきか、そして今日何をすべきか等々、具体的に絞り込んでいきます。

 もちろん、すべて計画通りに進むわけではありません。日々の行動計画においては緊急の要件が入ってくることもしばしばです。長期の行動目標においても、日付が狂うケースのほうが多いはずです。

 短期、中期、長期的な目標を逆算し、日にちレベルに落とし込んでいかないと、「今日もなんとなく頑張った」で終わってしまいます。自分が目標にどれくらい近づいているのか、まったく見えないわけです。毎日、自分は頑張っているつもりでも、振り返ってみると、ほとんど目標には近づいていないことが多いのです。

 ワタミ株式会社 代表取締役社長の渡邉美樹氏も著書『夢に日付を!』の中で、逆算して発想する大切さを語っています。数多くの成功者が、夢から逆算して、今日やるべきことを明確にしているのです。