「自分が変わろうとしたとき、初めて相手も変わろうとしてくれる」




 あなたの周囲に相性のよくない人、気が合わない人はいませんか? 

普通一人や二人くらい、合わない人が周囲にいます。私もそうです。単なる知人ならいいのですが、仕事上の人間関係であれば、嫌いな人でも避けてばかりはいられません。

それでは、どうしたらいいのでしょう?

答えは一言。そんな現実から逃げたり、落ち込む前に、まずあなた自身を変える努力をすることです。

上司とうまくいかないという新入社員に、私はこんなアドバイスをしたことがあります。「少し心を広く持って、誕生日などの機会に上司にちょっとした贈り物をしてみたら? 要するにあなた自身の言動が変わらないと、相手は変わらないよ」。 

意を決して実行した彼に、上司を驚いたようです。が、その後、声をかけてくれるようになり、頻繁に対話するようになったそうです。


相手に対して苦手意識を持ち、避けていたら、その言動で相手にその気持ちは自然と伝わっていくものです。私も何度もそれで失敗してきました。環境、特に相手を変えたかったら、まず自分自身を変えることです。

「どうしよう? どうしよう?」と悩んでいても、時間ばかり経って、何の解決にもなりません。ただただ気を揉むだけです。ですから、悩む時間があったら、まず実行あるのみです。徹底して自分を変える努力をするのです。

自分を変えることは簡単ではありません。しかし、自分を変える前に、相手を変えることからすると、比較にならないくらい楽です。

 新人の頃、私は嫌いな人が周りにいると、相手が変わってくれることばかり期待していました。でも、自分はまったく成長していませんでした。そのことに気づいて、自ら変わろうとしたとき、あまりにも変えなければならないことが多過ぎて、いかに自分が幼稚だったか思い知らされたのです。努力して少しずつ変わっていったとき、周りもどんどん変わっていきました。まさに、自分の影のように、です。