「感謝の人には、運と人がついて来る」


 人間関係がうまくいかない理由の一つに、お互いを認め合わないことが挙げられます。つまり、嫌い同士になってしまっているのです。

 それではなぜ、嫌い同士になっているのでしょう?

 根本的には、相手の欠点ばかりが目立つからではないでしょうか。人間誰しも一つや二つぐらいいいところがあります。しかし、そのいいところがわからないくらい、欠点が目につくのです。あまりに嫌過ぎて、相手のことを冷静かつ客観的に見れないのです。

この関係を打ち破り、互いに認め合い、尊重し合えるようになるための第一歩として、相手に対して感謝の意を表してみることをお勧めします。些細なことでも、何かをしてもらったら、心から感謝の気持ちを伝えるのです。

感謝の意を示してくれる相手を嫌いになる人はいないはずです。人間は、一人では大したことはできませんから、仕事をするにも周りの人の理解や応援が不可欠なのです。

人間関係をよくする特効薬として、惜しみなく「ありがとう!」を言い続けましょう。驚くぐらい人に評価されます。そして、それと同時に幸運といい人がついて来ます。


 アメリカで独立した際、能力のなさも手伝ってなかなか仕事が軌道に乗りませんでした。そうしたら、悪循環が始まりました。

 仕事でうまくいかないので、イライラして周りの皆に当り散らす。それで周りの人は嫌な思いをして、やる気をなくす。やる気がない人ばかりが周りにいるから、仕事で結果が出ず、更に私がイラつく。

 真剣に悩み始めたとき、あるアメリカ人から、「うまくいかないのは当たり前だ!」と指摘されました。私に感謝の心がなさ過ぎると言うのです。とにかく周りの人に感謝の意を表すことを勧められました。

 反省した私は、徹底して周りの人に感謝し始めました。感謝の意を表していると不思議な気持ちになるのです。「こんなバカな私を今まで支えてきれくれたんだ。申し訳なかったなあ……」と。自分の無力さが痛感でき、本当に心から有り難く思えていったのでした。

 それからというもの、私に運と人がどんどんついてき始めたのです。