「本当にほめられてやる気になる人、嬉しくなる人はいても、いやな気持ちになる人は一人もいない」




 怒ることより、ほめることのほうが難しいものです。

気持ちに余裕がないと、人をほめることはできません。また、相手に関心を抱き、愛情を持っていなければ、ほめる理由がなかなか見つけられません。

関心や愛情もないのに、ほめても口先だけになってしまいます。却って嘘っぽく聞こえ、ほめられた方も、なんだかバカにされているようでいい気持ちはしません。


ほめることは大変です。が、相手のいい所をよく見てほめてあげればいいのです。そうすれば、相手の心は開け、心の通うコミュニケーションがとれるようになるでしょう。

相手の心の中に、あなたに対する安心感と信頼感が芽生え、あなたの味方になってくれるはずです。


 人をほめまくることは、心の広い人間になるために、最もいい訓練になると思います。なぜなら、心に余裕がなければ、人をほめることはできないからです。

 人間は努力しないと、ついつい人の悪いところばかり見てしまいがちです。人間としての一種の習性なのでしょうか。

 でも「伸びよう! 成長しよう!」と決めて努力し始めたとき、人のいいところを見て、どんどん学び吸収していけるようになります。

なので、とにかくまず、人間として成長することを目指すのです。そうすれば、人の批判や評論などしている暇がなくなります。それよりも人のいいところ探しを始めるのです。周りの人の優れところを探し始めると、ほめたくなることがいっぱい出てくるものです。それまでそのような気持ちでなかったとき、気づかなかった人のいいところが、どんどん見つかるのです。ですから、自然とほめまくり始めます。

 相手もあなたが、お世辞でほめているのでないことがわかり、とても有り難く思うでしょう。気がついたら、相手はあなたの大ファンになっています。