神社本庁でのTPP研修会
本日、代々木の神社本庁を訪ねた。
全国教育関係神職協議会の主催する現職教員を対象とする研修会で講演するためである。
日本の伝統や歴史を大切に守り、子供たちと真正面から向き合っている全国の校長先生や教職員の皆さんを前に、「アメリカが進めるTPP(環太平洋経済連携協定)の真の狙い」を主題に、日本を取り巻く国際情勢を分析させて頂いた。
実は、今週、ベトナムで開催されたTPP協議では学校の教育現場の環境を大きく左右する条項も含まれていることが明らかとなった。
外国の私立学校による日本市場への参入問題である。
アメリカのプライベート・スクールは日本の政治家を巻き込み、「科学的方法による日本人の能力向上」を実現するために、TPPの参加は欠かせないとの働きかけを強めている。
しかし、それこそ「日本の歴史など日本人の独自の創造性を無視する」というアメリカ至上主義の押し売りに他ならない。
これまで問題視されてきた自虐史観の上を行くものだから、要注意の動きである。放置すれば日本は内側からメルトダウンしかねない。
農業と輸出工業産業のせめぎ合いばかりが注目されているが、TPPには「医療、金融、法律、放送、建設、教育」など、極めて広範囲にわたり、日本をとことん大改造しようとする毒矢が仕込まれている。
そのことに菅政権も主要メディアもまったく目を向けようとしていない。
教育は国家100年の計。
今日お集まり頂いた教育の現場で奮闘されている皆さんとの歓談は心が洗われるものであった。
静かな雰囲気の中で日本の未来を想う熱い議論を重ねることができ、清々しい思いで代々木の杜を後にした。