日曜日の夜、見たいテレビも無くチャンネルをガチャガチャやっていたらこんな番組を放映していた。
ニッポンの選択「がんを放置する医師、がんを手術する医師」
多分ご存知の人も多いと思うが「患者よ、癌と闘うな」の著者の近藤医師が珍しく番組に出演して外科医師と対談した番組である。
残念ながら途中からだったので最初の方でどんな対談が交わされたかは判らない。
近藤医師は癌は手術不要、治療不要、はっきり言えば死ぬ人は死ぬ、だから早期発見する必要も無いし治療も患者を苦しめるだけ、という主張である。
対した外科医は癌は早期発見に越したことはないし早ければ手術、また抗がん剤との併用治療が効果ある、という一般的な主張だった。
最終的にはやはり両者の主張は全くかみ合う事は無かったが近藤医師の主張は実際に癌で妻を亡くした人間から見るとかなり極論に見えた。
また疑問を感じたのは近藤医師は放射線科の医師である。
実際に癌と診断された場合に治療方針を決める部署では無い筈だが・・・・
この方が勤務する慶応大学では放射線医師が直接患者に向き合うのだろうか?
ただ妻の場合も放射線科の医師と外科の医師が意思疎通が出来ていない事が有り、患者として不安を感じた事が有るが。
対談していた外科医が最後に言っていたが
「癌患者には70、80歳の高齢の人から10代、20代の人も珍しくない。
そんな若い人に何もせずにほっておけ、という事は言えない」という言葉が全てを物語っていると思う。
また
「医師として何もしないという事は癌から逃げたという事。
治療の進歩からも逃げたという事。
私は今後もあらゆる可能性に挑戦していく」という言葉が印象的だった。
後でネットを見ると近藤医師の主張に反論する医師が無数にいるのにも驚く。
逆にこの本に共感を持つ人の多さにも驚くが。
ネット内での有る反論に近藤医師の考えは今や近藤教に近い、と書いてあったがそんな感じを強く感じた。
人間死ぬ時は死ぬ、癌で有っても、癌でなくても・・・・
という考えは良く判るが治療で少しでも延命効果が有るのなら長生きしたいと考えるのが普通の考えじゃなかろうか。
確かに抗がん剤に効果が有るか、と言われれば判らない、というのが本音ではあるが。
まぁ癌治療に確立されたものが無いからこういう考えを支持する人もいるのだろう。