今日の映画「鬼に訊け」 | 白山オステオパシー院長のブログ   東京都文京区 白山駅より徒歩3分

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今回は、現在渋谷ユーロスペース他で上映中の映画「鬼に訊け」です。


これは私が尊敬する日本人の一人、宮大工の棟梁だった


故西岡常一氏のドキュメンタリー映画です。



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現在、社寺建築で活躍している鵤(いかるが)工舎の小川三夫氏や


社寺工舎の菊池恭二氏も西岡棟梁の下で修業しました。


西岡家は代々法隆寺の棟梁を務めていましたが、西岡常一棟梁は


法隆寺の棟梁を辞した後、薬師寺の再築なども手がけました。


西岡棟梁は宮大工としての知識と経験から、大学や文化庁の


学者達と真っ向から意見が対立することも、たびたびあり


彼らからは「法隆寺の鬼」と呼ばれ恐れられていました。


それがこの映画の題名「鬼に訊け」の由来です。


しかし、西岡棟梁の主張は大工としての構造的、力学的な考え方


そして、代々受け継がれた棟梁としての知識からのもので、


後になって資料が見つかり西岡棟梁の主張の正しさが証明される


こともありました。


映画は西岡棟梁やその関係者へのインタビュー、また棟梁が若手の


宮大工達を指導している場面などを中心に淡々と進んでいきますが、


今回は映画では触れられていなかった西岡棟梁の数々の逸話の中から


有名なものを、ひとつ紹介したいと思います。





「薬師寺西塔」


西岡棟梁は失われていた、薬師寺西塔の再建も行ないました。


西岡棟梁が建てた西塔が完成したとき、その高さは1300年前に


建てられた東塔よりも明らかに高くなっていました。


それを見た周囲の人達は内心、西岡棟梁は設計を間違えたのでは?


と思いながら、恐る恐るそのことを聞いてみました。


そのときの西岡棟梁の答えです。





「塔は風雪でねじれ、歪み、傷み、その重みで下がってくる。

 
 けれども、それもいずれ落ち着く。


 500年もしたら同じ高さに落ち着くのとちがいますやろか。


 1000年たったら同じ高さで建ってますやろ。


 まあ私の勘ですけどね。」





1000年後の姿を考えて、塔を建てる。


凄過ぎます。




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