「茶のしずく」石鹸によるアレルギーついて(1) | 白山オステオパシー院長のブログ   東京都文京区 白山駅より徒歩3分

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(株)悠香の「茶のしずく」という石鹸の使用によるアレルギー症状が

問題になっていましたが、新聞記事などによる説明だけでは

よくわかりませんでした。

また、いろいろな皮膚科のホームページを見ても、納得できる説明は

ありませんでした。

そこで自分なりに、今回の件について調べてみました。

ニュースでは「茶のしずく」に含まれている加水分解小麦(グルパール19S)

が皮膚、粘膜などから吸収されアレルギー症状を起こすということが

書かれていました。



まず「茶のしずく」により起こるアレルギー症状ですが、以下に

医療関係者向けに書かれたものを紹介します。




以下の1、2、3をすべて満たす。


 1、加水分解コムギ(グルパール19S)を含有する茶のしずく石鹸等を

   使用したことがある。


 2、以下のうち少なくとも一つの臨床症状があった。


   (1)加水分解コムギ(グルパール19S)を含有する茶のしずく

      石鹸等を使用して数分後から30分以内に接触蕁麻疹

      (痒み、眼瞼浮腫、鼻汁、膨疹など)が出現した。

 
   (2)小麦製品摂取後4時間以内に痒み、膨疹、眼瞼浮腫、鼻汁、

      呼吸困難、悪心、嘔吐、腹痛、下痢、血圧低下などの

      全身症状がでた。

 
 3、以下の検査で少なくとも一つ陽性を示す。

   
   (1)グルパール19S 0.1%溶液あるいはそれより薄い溶液で

      プリックテストが陽性を示す。
 
  
   (2)ドットブロット、ELISA、ウエスタンブロットなどの

      免疫学的方法により、血液中にグルパール19Sに対する

      特異的IgE抗体が存在することを証明できる。

  
   (3)グルパール19Sを抗原とした、好塩基球活性化試験が

      陽性である。



詳しい内容は下記を参照してください。


   "茶のしずく石鹸"を使用したことにより発症する小麦アレルギーについて




上記のプリックテスト、ドットブロット、ELISA、ウエスタンブロット

など意味がわからない言葉もあると思いますので一応説明しておきます。



・プリックテスト

プリックテストは、皮膚に抗原液をつけて、その部分をプリック針で

軽く傷つけてその部分の膨疹径を測定する検査です。

プリックテストの意義としては、IgE抗体の血液検査で陰性だったが、

なんらかのアレルゲンが疑われる時に、プリックテストを行うと

判定できる場合があります。



・ドットブロット、ELISA、ウエスタンブロット

体内に特定のタンパク質が存在するかどうかを調べる方法を

ブロッティング(blotting)と呼びます。

ブロッティングにはいくつかの方法があり、ドットブロット、ELISA

ウエスタンブロットなどは、その方法の名称です。

それぞれの方法に一長一短があるようです。



・好塩基球活性化試験

好塩基球活性化試験ですが好塩基球はIgE受容体を持ち、結合している

特異的IgE抗体にアレルゲンが架橋することによって活性化します。

そのため好塩基球の活性を調べることにより特定の抗原に対する

アレルギーの有無がわかります。




次回はこの「茶のしずく」石鹸使用によるアレルギーの原因物質と

されている「グルパール19S」について書いていきたいと

思います。



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