'12お江戸の真相(55)武士はつらいよ(>_<)結婚事情 | 七面堂九齊のしちめんどくさい話★とんだりはねたり

'12お江戸の真相(55)武士はつらいよ(>_<)結婚事情

大和郡山藩の風流家老(年寄衆筆頭)柳沢里恭(サトヤス)こと柳里恭(リュウリキョウ)は、こんな事を云っている。

惚れた女を女房にするというのは、神代からの習わしだというのに、穴の中のムジナの値段を決めるように、顔も見なければ、心も知らず、滅多無性に女房を決めるから、離婚騒ぎの種を撒くことにもなる。世の中とはままならぬものであるが、これほどおかしなこともありゃしない汗
(註:現代語訳)

武士の家に生まれた者は、男でも女でも、皮一枚にすぎない顔かたちなどにとらわれてはならぬ、と教え育てられた。五年も経てば、シワが寄ったりタルんだりする「人間の上皮」で、人を選択するなどとは、相手への侮辱だと言い切っている。

さすがに武士たるもの、潔癖なうえ、そもそも結婚は、世継ぎをつくり、家を存続させるためのパートナー結成式であり、色恋だの好き嫌いだののレベルじゃなかったんだなパー

とはいえ、これはタテマエで、武士もやっぱり人の子ゆえ冒頭の柳里恭のグチになるんだよねw

武家では、親、主君の取り決めによる「命令結婚」がほとんどで、見合いもなければ、変更もできない。式の当日まで、相手の顔も知らない汗
花嫁の綿帽子を取って初めて、お互い顔と顔を見合わせ、安心したり、ガッカリしたりにひひ

戦国期からの政略結婚が残っていて夫2歳、妻1歳なんてのもあれば、主人の出戻り娘を押しつけられ夫16歳、妻33歳なんつぅのも…あぁ~武家はつらいよ…の一幕ショック!

ところが江戸の町々ではカカァたちが巾を効かしているw

何せ女が少ないという事情もあった。

それに加え、武家や大店の商家の主人などが、江戸の女たちの中から、婆さまと子供を除いた更に少ない員数を複数かっさらっていくわけだから長屋の八つぁん熊さんまで回ってさえ来なかったわけで…ショック!
「物見遊山もろくにさせず、着物も十分に着せちゃくれない。女一人が養えぬくせに、それでも亭主かッ!!」と罵られw
いやはやカカァ天下も甚だしく…尤も
「斬れるもんならバッサリやりゃがれ」
と侍にケツをまくる亭主には、これくらいの女房じゃなきゃ釣り合わなかったワケで…顔をひっぱたかれたくらいで頬をおさえて実家に帰るような嫁さんは江戸には皆無に等しかったw

正にカカァ大明神、山の神菩薩、カカァザエモンあせるバケベソ…これだけは小声で…外におっぽりだされて凍えるといけませんから…はいガーン