ビッグツリー を読んで | CLUB/150 ~ club one hundred fifty ~

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“Around40”を超えると人生の後半戦なんて常識に、ふと ? と思って、このブログを始めました。
CLUB/150 =“人生150年と思えば40はなんてスタートライン”という、発想の転換を提案しつつ、
自分でも実践してここに綴ってます。一生"挑戦”でしょ。



ビッグツリー という本を読みました。

この本、サブタイトルは

自閉症の子、
うつ病の妻を守り抜いて

です。




働きながら、家族再生を果たした

著者の奮闘記といった内容になります。


著者は佐々木常夫さん

東レで 取締役 まで努められた

エリートサラリーマンです。



仕事のと家族の問題を

どのように両立させて、どのように

奮闘されたのかということを拝見しようと

読ませていただいたのですが、

ボクには若干違和感がありました。



本作を読むと、仕事での成功を手に入れながら、

自閉症の長男、と、肝炎でうつ病の妻を抱える家庭を

維持するために、奮闘をする著者に、

ものすごい頑張りを感じるのですが、一方で、

まったく優しさを感じないのです。



なにか、失敗者になりたくないという

自分の意思を貫くための、がんばりであるようで

子供たちや、奥様への愛情を感じない

文章が、つらつらと物語の前半を占めております。




結局は、著者は東レの出世競争から外れることで、

自分のこの過ちに気づき、自分自身が変わったことで、

それが家族にも伝わり、奥様の体調が回復し、

家族が再生していくという展開になるので、

後半は、読んでいて、

すこしホッとできる内容になっております。




著者自身が、あまりにも忍耐強く、また

困難を克服する強い力を持ってしまっているが故に

弱者の気持ちに歩み寄れなったことからの 歪み という

誰も責めることのできない、

人の心に生じるジレンマのというものを

感じてしまいました。




身近な人間関係であるからこそ

難しいいですね。