これからしばらく、「俳句Gathering」がどのようにして立ち上がったのか、その出発点や目指す方向なんかをあれこれ書き留めておきたいと思います。

「俳句Gathering」はもともと徳本和俊と久留島元という二人の雑談から発足しました。

そこで、今回は「K」と「T」のふたりの掛け合い漫才形式で、「第1回 俳句Gathering」を振り返りってみたいと思います。
なお、「K」と「T」は、現実の久留島と徳本との会話をもとに抽出された架空の人格であることをお断りしておきます。



K:せっかくblog立ち上げたんだから何か埋め草に使おう、ということで、なんかしゃべってください。


T:えー、めんどい。Kちゃん、よろ。


K:いや、そもそもGatheringはお前の発案なんやから、ちゃんとしゃべれって。そもそもblog開設もな……


T:わかったわかった、それはオフレコで。

そもそもの発端は、いつもみたいに二人でわーわーしゃべってた雑談のなかで出てきた話題やな。


K:ちょうど一年くらい前になるか。

前年、2011年に二人が加わった「関西俳句なう」活動が終わって、そこで広がった人脈を活かして、なんかできないか、みたいな。


T:俺が出演させてもらった「NHK俳句王国」放送が、2012年2月20日で、たぶんこの頃。山田露結さんとも知り合って、俺の俳句熱がめずらしく高まってた。


K:「関西俳句なう」のほうで実現できなかったアイディアもいくつかあったから、それを組み合わせて、プログラムのおおよそは、その日のうちに組み上がってたね。


T:コンセプトは、「お祭り」。とりあえずやりたいこと、面白そうなこと全部混ぜて、楽しいことをしよう、と。


K:最初はいい加減やったのに、話しているうちにどんどん具体的になっていって、天狗俳諧とか、句相撲とか、句会バトルとか、アイディア全部詰め込んで。とにかく自分たちが実際にやってみて楽しかったから他の人たちにも広めたい!という衝動。


T:2011年に宝塚のお祭り(SMILE FESTA2011 in 宝塚文化創造館)で、「売れてない芸人vs謎の美女軍団」をやらせてもらった経験があるから、句会バトル(俳句甲子園ルールでの対戦形式句会)で「見せる」自信はあった。


K:女性チームは恵比寿マスカッツにも出てた林田ゆりあさんとか、グラビアアイドルの園田真紀さんが入ってて、男性チームは完全に売れていない芸人ばかり。

しかし、さすがに舞台に上がる「プロ」は、「ことば」で客を捕まえるセンスがあって、見てて楽しかったね。たしかに「俳句」と相性がいいなとも思った。

つまり、最初から、パフォーマンス、「俳句」を見世物として楽しみたいところから始まってたわけだ。


T:俳句甲子園出身、というのもあるけど、俺はテレビのバラエティが好きやから、バラエティのノリで「俳句」を楽しみたかったし、楽しめるはずやと思ってた。

実作とか評論の基本部分が大切なのは言うまでもないけど、バラエティなノリで俳句に興味を持つ「裾野」を広げていくのも、これからは大切なんやないかな。


K:なるほど。キミ自身がアイドルヲタクだから、というだけじゃないわけね(笑)

しかし、正直ホンマに芸能事務所に交渉に行ったのは驚いたね。


T:知り合いのツテがあって間に立ってくれたのもあるけど、自分から積極的に動いて金出さないと、他人に文句言えへんからな。


K:そこでたどり着いたアイドルが、関西ご当地アイドル、というコンセプトのPizza・Yah!やった。


T:可愛いやろ。5人それぞれキャラも強いし、関西出身でしゃべりも面白い。


K:試合結果は4:1の圧勝。レポートでも第4部はとてもウケがよくて、実際見てて楽しかったけど、なにより彼女たち自身が楽しんでくれたみたいだったのがよかったな。


T:まだわからないけど、今後も「俳句」をやっていきたい、と言ってくれているので、一緒にまた仕事できないか、計画中です。


K:アイドルに俳句、っていうアイディア自体は、他にも思いついた人がいると思うけど、ちゃんと芸能事務所まで交渉に行って、更に彼女たち自身が「俳句」に興味を持ってもらうところまで行ったのは、実際お手柄やと思う。


T:もっと褒めてくれ。


K:閑話休題(それはさておき)。


T:をい。


K:二人だけだといつもの雑談だったのが、現代俳句協会の三木基史さんに話したところ興味持ってくれて、すぐに実行委員長引き受けてくれました。


T:ありがたいことです。

正直、こんな無茶なアイディアだと怒られるかな、と思ってたけど、三木さんや堺谷真人さん、小池康生さん、と、皆さんが賛同して応援してくれたのが嬉しかったね。


K:ちょうど現代俳句協会青年部主催のシンポジウムも関西でやることになって、関西でイベントやろう、っていう機運があったのもよかったんやろね。

じゃあ今回は、二人の会話から他へ波及しはじめた、というあたりで、具体的な当日の内容と、それをふまえた反省会は次回にまわしますか。


T:え、まだ続くの? めんどい・・・


K:をい。