反習近平派の拠点、中国人民解放軍「瀋陽軍区」が北と通じてクーデターを計画している!
【野口裕之の軍事情勢】2016.10.10
 北朝鮮の核ミサイルはワシントンや東京を狙っているとは限らない。北京も含めるべきではないか。一方で、小欄の目には北朝鮮と中国の国境が映らなくなっている。「対立する北朝鮮と中国」「中朝一体化」という一見矛盾する情勢のナゾ解きが、今次小欄のテーマ。ナゾ解きは衝撃的な結末を迎える。 
 旧満州東部からロシア沿海州南西部、つまり朝鮮半島に接する中国側は李氏朝鮮時代(1392~1910年)以降、多数の朝鮮人が移住した。深い森林でおおわれ、朝鮮総督府の支配も届かず、無頼の朝鮮人や支那人の匪賊・馬賊の格好の根拠地となった。越境して朝鮮半島北部(現・北朝鮮)の町村を襲撃、無辜の朝鮮人らへの略奪・殺戮を繰り返した。絵に描いたごとき無法地帯であったのだが、「無法地帯」は現在も変わりがない。ただし、支那人の匪賊・馬賊は中国人民解放軍になり、北朝鮮襲撃ではなく、逆に武器・エネルギー・食糧・生活必需品を密輸し、支援している。国連や日米韓などが北朝鮮に経済制裁を科している状況をよそに、密輸とは不届き千万だが、中国人民解放軍が制裁の動機である北朝鮮の核・ミサイル開発まで支援しているという観測が、安全保障関係者の間で流れている。現下の厳しい制裁にもかかわらず、なぜ北朝鮮が経済力を保ち、核・ミサイル開発の技術的向上を続けられるのか? なぜ金正恩指導部が強気の姿勢を転換しないのか? この観測で説明できる。

 「朝鮮半島の非核化」を進めたい旨を公言する習近平・国家主席はウソつきということになるが、ウソをつかせる複数の要因が存在する。例えば、そもそも人民解放軍は、軍中央の支配が届きにくい半ば独立した軍閥。従って、習主席に逆らってでも北朝鮮を支援したい軍閥と、習主席に忠誠を誓う軍閥に大別される。背景には利権と政争が薄汚く絡み合う。北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止するには、北を支援する中国人民解放軍を習近平派の人民解放軍が掃討しなければ、決着がつかぬやもしれない。中国国内で、内戦が始まるのだろうか。
核開発物資を密輸した中国人女性の後ろ盾とは?

 北朝鮮が5回目の「核実験」を行った9月以降、実験もさることながら、中朝国境の川・鴨緑江の向こう側の動きが気になる。中国の公安当局は、遼寧省を拠点にする女性実業家を逮捕した。高濃度ウランを生み出す遠心分離機用の金属・酸化アルミニウムなど核開発関連物資や、戦車用バッテリーなど大量の通常兵器の関連部品を北朝鮮に密かに売りつけていたという。密輸物資には、戦略物資の重油も含まれていた。女性実業家は模範的共産党員だった。
 鴨緑江の向こう側には人民解放軍の中で最も精強で、機動力にも優れる《北部戦区(旧・瀋陽軍区)》が陣取る。女性実業家逮捕の報に接し、真っ先に浮かんだのは、遼寧省も管轄下に置く北部戦区であった。女性実業家が一党独裁国家の厳しい監視網を逃れたのは、北部戦区の後ろ盾があったからこそではないのか。
 朝鮮戦争(1950~53年休戦)の戦端が再び開かれる事態に備え、かつ、かつて戈(ほこ)を交えた旧ソ連(現ロシア)とも国境を接する領域を担任している旧瀋陽軍区に、軍事費が優遇され、最新兵器が集積されているのは軍事的合理性にかなう。大東亜戦争(1941~45年)以前に大日本帝國陸軍がこの地に関東軍を配置したのも、軍事的要衝ゆえだ。
 しかし、人民解放軍全体を俯瞰すると、合理的な体制とは言い難い。確かに、全軍統率機関=中央軍事委員会主席を兼任する習国家主席は、共産党による「シビリアン・コントロール(文民統制)」や軍中央の統制力を強化するべく、軍制改革を大胆に進めてきた。
 改革前、軍の最大単位は7個の《軍区》であった。これを5個の《戦区》に再編したが、再編前と後の主な変化は次の2つ。
 《かつて軍区が有していた軍区内の兵員・装備に関する整備といった軍政は、中央軍事委員会に新設された『国防動員部』へと移譲。戦区は作戦立案と、作戦に沿った訓練・演習に特化された》 
 《戦区内に所在する陸海空軍やロケット軍の各軍種、民兵や予備役などを、戦時でなくとも統合運用できることとなった》
狙いは最精強・瀋陽軍区の解体
 軍種間の意思疎通&協力を阻害する縦割りや装備・業務の重複・無駄をなくし、「実戦的体制を構築し、現代戦に適合させる」という。が、透けて見えるのは軍閥に近かった軍区の、習主席らによる解体だ。
 特に最精強を誇る《瀋陽軍区》は、習主席にとって目障りどころか、政治生命まで左右する「超危険な存在」であった。いや、
依然、「超危険な存在」と言うべきだ。今なお、北部戦区は「瀋陽軍区」なのだ。
 習主席は、北京より平壌と親しい「瀋陽軍区」によるクーデターを極度に恐れている。「瀋陽軍区」高官の一族らは、北朝鮮に埋蔵されるレアメタルの採掘権を相当数保有する。「瀋陽軍区」が密輸支援する武器+エネルギー+食糧+生活必需品武器や脱北者摘発の見返りだ。北朝鮮の軍事パレードで登場するミサイルや戦車の一部も「瀋陽軍区」が貸している、と分析する関係者の話も聞いた。
 もっと恐ろしい「持ちつ持たれつ」関係は核・ミサイル製造だ。中国人民解放軍の核管理は《旧・成都軍区》が担い「瀋陽軍区」ではない。「瀋陽軍区」は核武装して、北京に対し権限強化を謀りたいが、北京が警戒し許さぬ。そこで核実験の原料や核製造技術を北朝鮮に流し、または北の各技術者を「瀋陽軍区」内で教育・訓練し、「自前」の核戦力を造ろうとしているとの観測が浮上してくる。しかも、その核戦力は日米ばかりか北京にも照準を合わせている可能性がある。
 理由はこうだ。

 (1)北京が北朝鮮崩壊を誘発させるレベルの対北完全経済制裁に踏み切れば、「瀋陽軍区」はクーデターを考える。
 (2)他戦区の通常戦力では鎮圧できず、北京は旧成都軍区の核戦力で威嚇し恭順させる他ない。
 (3)「瀋陽軍区」としては、北朝鮮との連携で核戦力さえ握れば、旧成都軍区の核戦力を封じ、「瀋陽軍区」の権限強化要求+クーデターの、2つの選択肢を保てる。

 習主席が進める軍の大改編は、現代戦への適合も視野に入れるが、「瀋陽軍区」を解体しなければ北朝鮮に直接影響力を行使できぬだけでなく、「瀋陽軍区」に寝首をかかれるからでもある。
「親北」のDNA
 「瀋陽軍区」が北朝鮮と、北京を半ば無視してよしみを通じる背景には出自がある。中国は朝鮮戦争勃発を受けて“義勇軍”を送ったが、実体は人民解放軍所属の第四野戦軍。当時、人民解放軍最強の第四野戦軍こそ瀋陽軍区の前身で、朝鮮族らが中心となって編成された「外人部隊」だった。瀋陽軍区の管轄域には延辺朝鮮族自治州も含まれ、軍区全体では最大180万人もの朝鮮族が居住する。いわば、「瀋陽軍区」と北朝鮮の朝鮮人民軍は「血の盟友」として今に至る。金正日総書記(1941~2011年)も2009年以降、11回も瀋陽軍区を訪れた。
 実際、朝鮮半島有事になれば、北支援に向け「瀋陽軍区」の戦力が鴨緑江を渡河し半島になだれ込む。従って、各種演習も半島全域を想定する。とりわけ、第39集団軍は、人民解放軍最精強の「瀋陽軍区」でも最強とうたわれ、機械化に伴う展開速度は侮れない。38度線付近の非武装地帯で2015年、北朝鮮の朝鮮人民軍が仕掛けた地雷で韓国陸軍の下士官2人が大けがを負い、南北間に緊張が走るや、瀋陽軍区の戦車を主力とする部隊が中朝国境に急派されている。
 7大軍区は5個の戦区に統廃合されたが、注目は北京の頭越しに「対北独自外交」を繰り広げる瀋陽軍区を北京軍区に吸収合併できるかだった。布石として、瀋陽軍区勤務が豊富で、軍区に強く影響を及ぼす軍区内外の反習近平系軍高官粛清を断行。全軍統率機関=中央軍事委員会副主席、徐才厚・上(大)将(1943~2015年)の汚職など規律違反での逮捕は、いかにも象徴的だ。半面、北京軍区司令官に習氏と近い上将を抜擢(ばってき)するなど着々と布石を打ってはいた。

クーデターは起きていた!
 布石にもかかわらず、徐上将失脚で14年、徐の腹心の第39集団軍幹部はクーデターを起こした。
 クーデターは小規模で鎮圧されたが、かくも抵抗勢力が跋扈する不穏な情勢では、瀋陽軍区を北京軍区に吸収合併する目論みが達成できる道理がない。むしろ、瀋陽軍区は北京軍区の一部を形成していた内モンゴル自治区を取り込み北部戦区へと膨張した。
 韓国の朴槿恵大統領は北核実験を受け、中国に「北朝鮮が痛みを感じる実効的制裁を」と呼び掛けたが、中国の対北経済制裁後、なおも北朝鮮が延命している現実は、民主国家との緩衝地帯である北の息の根を止めぬよう中国側が水面下、国家ぐるみで援助を続けている側面もあるが、「瀋陽軍区」の隠密支援が大きな要素だ。
 「瀋陽軍区」を頼みに、核実験やミサイル発射をためらわない北朝鮮の暴挙は、北京の許容限度を超え、習近平派はメンツを失った。メンツを失う程度ならまだしも、クーデターは思わぬ形と成って現出するやもしれない。
 軍制改革は2020年まで続くが、習主席が、なりふり構わず一層の強攻策に走り、「瀋陽軍区」の完全解体や金正恩体制を打倒せんとすれば、北朝鮮と一蓮托生の「瀋陽軍区」は、北京へ向け戦術核ミサイルを撃つよう北に「命令」を下すという恐れを、小欄は完全否定できずにいる。

 

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北朝鮮の存続は、南北統一よりも世界的には、安定感があると言える。ロシア・中国・アメリカ・日本にとって、下手に統一されるより分断されている方がいいかもしれない。そしてその前提が「核」の除去に他ならない。

今回のシリア爆撃に対しても、国務長官はISの撲滅が主要テーマであり、北爆をっしたのはサリンのような科学兵器を使用したことへの懲罰だと言っている。これはロシアとの妥協を残した戦略とも言える。

それから推察すれば、北から核を除くことと、爆撃により北の指導者に恐怖心を与えることは重要なことになる。その結果、中国の統制が一層強く効くっことになるかもしれない。しかし、産経の記事のように瀋陽軍区と言うのが、むかしの張作霖の軍閥みたいなもので、中央に従わないという側面もあり、中国の国内問題でもあって、習近平は身動きができないのが問題だろう。むしろ米国の攻撃を黙認して、瀋陽軍区の北への影響力を弱めるならば攻撃を歓迎するかもしれない。
北の若造がおもちゃを振り回して、アメリカを相手に粋がっている子供じみた行動が問題なわけだ。

韓国のインタビューで北が攻撃されたらという筆問で47%が北を応援するという反応から見て、瀋陽軍区の朝鮮種族の兵が、北の防衛に参加することも考えられる。

朝鮮族について言えることは、このアンケートの結果で見る限り、何もわかっていない連中だということが言えるだろう。それでいて自分たちで国を統一して維持していく能力に欠けるということを暴露しているようなものだろう。

もう一度朝鮮戦争が起きて同じ民族同士で戦わないと気が付かないのか。

要するに、世界の共通認識が北から「核」の危険を奪い、普通の金王朝で存続している限りは、貧困国家としてどのように存続しようが構わないということで、この国を近代化しようとか、民主化しようなどと言うテーマを誰も必要としないということ以外の何物もないのではないか。

北朝鮮同様に、中央アジアには独裁国家もあるし、シリアだってそうだし、それらが存続しうるかどうかは、そこに住む人たちの意向なのだ。外部から見て、その国民が他国からの援助を求め、自国の将来を目指すならば、そして国際的なルールを守るならば、他国がその体制を壊すこことはできない。韓国も愚かと言えばそれまでだが、「恨日」のままで彼らの未来はないし、日本人との「美意識」がまったく違うというか、彼らには「美意識」そのものが欠如しているから、同調できることはない。

「核の心配」さえなくなれば、北が存続しても問題はないし、南北でいがみ合っていても問題はない。ただ韓国は次期大統領選挙の結果ではクーデターが起きるかな。クーデターを起こす力もなければ、北と闘う能力もないかもしれない。すべてが欺瞞と幻想の国だと言えるし、近代国家とはなりえない東亜の一部だ。

 

結局、アメリカは米中会談で、おそらく言うべきことは言っただろうし、その結果、習近平は何もできずに帰って行ったに過ぎない。ロシアに今週国務長官がプーチンと会いに行く。そこでも調整が図られるだろう。

その後、各施設やミサイル基地への攻撃が、米ロ中の了解の上で行われるだろうと予想せざるを得ない。北は一線を越えているし、大義名分をアメリカに与えている。それに戦争の形態をまるで意識していない古い発想のままだし、あくまでも自分たちの権力を守るための行動だから、すべてにおいて北に大義はない。

アメリカが巧妙なのは、北を存続させるという前提で、核を取り除く作業に取り掛かることを認めさせたと思えることだ。その後の北の扱いは中国に任せるか、ロシアにちょっかいを出させるか、中露で取り合い合戦をやれば面白い。ただロシアは余裕がないだろうし、中国も経済的な支援はできず、むしろ搾取するような関係を作るのだろう。

アメリカが攻撃を加えた場合、ソウルに攻撃を北がするだろうか。北の存続を認めるということであれば、それは避けられるかもしれないけどね。でも、いつかは自分たちでやりだすかもしれないな。アメリカは核のリスクを除いて、その後ももし北が挑発すればいつでもやるということになって、アメリカは韓国から基地を撤退させて、指揮権を韓国に戻すだろう。アメリカも韓国を維持することのメリットがないことにやっと気が付き始めたとでも言うべきなんでしょうね。

と言うわけで、なってみなければわからないけれど、一黙さんが推察するような事態は、本当にあり得るわけで、ただ「果樹園の草むしりおじさん」の言う様に、それでも「恨日」半島は残るわけでして、それはもはや変えることができないでしょう。徹底して朝鮮半島を助けないし、貧困国家にするしか方法がないように思える。

昔に戻すしかないし、19世紀からやり直すしかないんじゃないかな。自国の歴史を粉飾・ねつ造しているから本来の発展はできないと思うけどね。

瀋陽軍区がどう動くかでも事態は変わるけれど、唯一変わらないのは朝鮮半島は自分たちの意思で存続することができないという状況だろう。そういう意味ではまったくもって不思議な民族とでも言うべきでしょう。