絵本で学ぼう!能「羽衣」 無事に終了いたしました! | 羽衣つたえ隊

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静岡県立大学国際関係学部の教員と学生が、自ら制作にかかわった能「羽衣」の絵本をつかって、羽衣のお話を子どもたちに、国内外に広めていく活動です。

 皆さんこんにちは!教員の鈴木です。

 

 7月1日にご紹介しました、「アース(明日)カレッジ」内講座、「絵本で学ぼう!能「羽衣」」が、7月16日に無事終了いたしました!今回はそのご報告をさせていただきたいと思います。

 

 三連休の中日ということもあり、お客さんに来ていただけるんだろうか…と不安でしたが、なんと60数名の方にご参加いただき、大盛況のうちに講座を終えることができました!おいでくださった方々に、心より感謝申し上げます。

 

 講座は①能クイズ②子供たちによる英語版「羽衣」絵本朗読と内容の振り返り③みんなで歌おう!「羽衣の歌」の3部構成だったのですが、今回一番大きなチャレンジは、なんといっても②子供たちによる英語版「羽衣」朗読でした。

 

 絵本とはいえ、能を原作とする「羽衣」絵本には、大学生も知らないような単語や、長い文章がたくさん出てきます。そんな難しい英語を、幼稚園年中さん~小学2年生の子供たちが本当に読めるようになるのか…はじめは期待よりも心配の方が先に立ってしまいました。

 

 でも、子供たちはがんばってくれました!本番までの約1ヶ月、「おけいこシート」に毎日シールを貼りながら、お父さんお母さんと一緒に練習してくれた子供たち。全体練習のときに「先生、みて、シールこんなに貼れたよ!」とうれしそうに見せにくる子供たちが可愛くてしかたありませんでした。また、学生たちや卒業生、企画の趣旨に賛同してくださった社会人の方々も、休日何度も大学に来ては、子供たちの指導に当たってくださいました。

 

 本番では、その努力が実を結び、全員が観客の前で堂々と、大きな声で朗読を披露してくれました!学生たちからは「朗読をしている子供たちを見ていたら泣きそうになりました」という声が聴かれ、またご来場いただいたご年配の方からは、「こんなに小さな子たちは地元の文化を英語で世界に発信しようとしていることが、嬉しい!頼もしい!」というお言葉もいただきました。

 チャレンジしてくれた子供たち、その努力を支えてくださったお父様お母様、そして子供たちの力を信じ、ご指導くださった共同企画者のりささん、皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。

 

 

また、能クイズを担当してくれた学生のMさんも、メリハリのある元気な声と流暢な英語で場の空気を盛り上げてくれました!英語の質問の読み上げにチャレンジしてくれた、小学生のTくんとUちゃんにも惜しみない拍手が送られていました。

 

 

そして、全体の司会と絵本の振り返りを担当してくれた学生のNさんも、終始笑顔と美しい声で絵本の魅力を語ってくれました。また、共同企画者のりささんは、多くの場面で英語パートをご担当くださり、私のいきなりのアドリブにも動じることなく、英語でのアナウンスを行ってくださいました。


 

そして、最後の「みんなで歌おう!羽衣の歌」では、歌パートのリーダーである学生Yさんの発案で、ラップの芯で作ったさざなみスティックをみんなで振り、波の音を出しながら合唱しました。

(さざなみスティックの制作秘話!?については、ぜひ羽衣つたえ隊Facebookをご覧ください!)

 「羽衣の歌」は以前は教科書に載り、学校で歌われていたそうです。そのためか、ご年配の方々がとても大きな声で、美しい歌声を披露してくださいました。その歌声に子供たちの元気な声が重なり、みんなが作り出すさざなみスティックの音も合わさって、会場が一つになるのを感じることができました。

 

 これまで行ってきた活動の中で、今回ほど、多くの方々の努力と善意に支えられたイベントはありませんでした。企画を立て、参加者を募り、読みの分担を考え、練習日の調整を行い、子供たちの英語指導をし、当日司会までしてくださるなど、信じられないほど精力的に動いてくださったりささん。練習をがんばった子供たち。子供たちと毎日読みを練習し、リハーサルの際には様々なアイディアを出してくださり、当日は率先して会場作りをしてくださった保護者の方々。何度も打ち合わせを重ね、休日の練習にも笑顔で参加してくれたつたえ隊メンバー。子供たちの英語指導に参加してくださった方々。さざなみスティックを作るためにラップの芯を集めてくださった先生や学生、卒業生たち。そして、暑い中会場に足を運んでくださり、子供たちの挑戦に温かい拍手を送ってくださった来場者の方々…書いていくだけで胸がいっぱいになります。

 今回得られたご縁を大切に、「静岡の文化を世界に発信していく人材育成、環境づくり」をこれからも続けてまいりたいと思います。本当にありがとうございました!