新日鉄の本社の方が来られて、鉄鋼スラグを使った海の再生についての勉強会がありました。

鉄鋼スラグとは、鉄鋼の製造工程から出る副産物で、鉄やカルシウムを豊富に含んで、

赤潮の原因になるリンや硫化水素を吸着する働きもあるようです。

数年前から新日鉄では、それらを海底に沈め、昆布を養殖したり、魚の漁礁にする実験をし、

実用化に向けて、取り組まれています。

これまでの実験で、海中の植物や魚に悪影響を及ぼさず、むしろ栄養分をたくさん放出している

ことが証明されているようです。


川の上流にダムのない頃は、山の木々から自然と鉄分などの養分が溶け出し、

それらが海へと流れ、海中に栄養をたくさん届けていたようですが、

今はその自然の果たしていた機能がうまく働いていないようです。


姫路の沿岸でも同様で、海がやせていっていることは明らかなようです。

今回の取り組みは、それだけで今までのような海が取り戻せるものではないようですが、

鉄鋼の製造過程で出るものを利用するという意味でも、環境に配慮した新しい取り組みとして

注目されているようです。


今年は、「環境」が大きなテーマの年になりそうです。

日々の暮らしの中から環境のことをしっかりと考えなくてはと思います。