『ソルジャー・マム』 | ちわわ図書館

『ソルジャー・マム』

アリス・ミード、若林千鶴訳『ソルジャー・マム』
個人的お気に入り度:★★★

単行本。


ジャスミンはバスケットボールが得意な11才の女の子。
キャプテンになることが決まったが、
軍人であるお母さんが補給部隊としてサウジアラビアに行くことになり、
小さい弟と、お母さんの恋人と暮らすことになる。

湾岸戦争の直前、8月に召集された女性兵士の一家族と、
思い通りにならない理不尽な世界に怒り、戸惑いながらも、
妥協し、丸くなり、優しく強く成長していく少女の姿を描いた本。

11才の女の子の、飾らない、時には卑怯だったりわがままだったりする
心の中の動きが細かく描かれている。

不器用で、がさつで、でもお母さんのことを本当に愛している恋人
(口調が妙にちんぴらっぽいのが気になったが)が、
彼女とぶつかりあいながら
(といっても一人称なので主に彼女が一方的に怒っているのだが)
次第に家族として認め合えるようになっていくところがいい。




著者: アリス ミード, Alice Mead, 若林 千鶴
タイトル: ソルジャー・マム