ぼくの投資方針の1つに『損失銘柄を完全には切り捨てない』というのがあります。
たとえ損失が発生している銘柄でも「上場廃止が決定しない限りは単元株を残す」という自己ルールです。
人間どうしても『嫌なことは目の前から消し去り、良かったことは誇大に、そして周囲にひけらかす』習慣があるように思えますし、実際そうでしょう。
こんな経験はないでしょうか?
・ダイエットを始めて順調に体重が減少している内は記録をつけたり、ブログにアップするが、停滞したり増加が続くとやめてしまう。
・パチンコ、競馬などのギャンブルで勝っている時には「そのテ」の雑誌を買いあさり、研究し皆に成果を報告したり、持論を展開する。しかし負けたときには黙ってしまう。
などなど。
調子がいい時には気分が乗り、行動も活発且つ実際にそれなりの成果も波に乗って継続するものです。
しかし過ちを過ちと認めることができるようになって初めて新しい世界に踏み出すことになるのです。
学校の勉強でもそうでしょう。全体の成績を上げるためには得意科目を満点にするよりも一番足を引っ張っている科目を平均まで引き上げることの方が効果的ですよね。現在人気の芸人さんなど、コンプレックスを持つ人がそのコンプレックスを認め、逆にそれが最大の武器になるなンてこともアリです。
「ルックスがよく」なくても「学校の成績が悪く」ても「今は貧乏」でもそれが自分の一生を決定することにはならないのです。
“Our only limitations are those we set up in our own minds”
ぼくの場合には起床したら新しい投資対象銘柄の発掘、投資検討と同時に保有損失銘柄を敢えて残し、それに対して何かできることはないかを考えます。これは朝一の方いい。寝ることでリセットされた精神状態の中でこれに取り組むと新しいアイディアが出てきたりするものです。
すでに損失が発生している銘柄に対してなぜその失敗を犯してしまったかの理由を確認し、新たな理由が見つかった場合には「過ちリスト」の銘柄欄にその理由を追記します。
そして何かそれに対してアクションを起こせる(具体的にはナンピンするなどの行動はリスキーですが、そのリスクとそれが成功する確率を比較してうまくいくという結論に達したら)実際に行動します。(リスクテイカー・アクション)
逆にバリュー投資に沿った銘柄でただ単に市場評価が追い付いていない場合には再度業績や財務諸表を検討して追加投資すべきかどうか判断し行動します。
"Have the courage of your knowledge and experience. If you have formed a conclusion from the facts and if you know your judgement is sound, act on it – even though others may hesitate or differ. "
"If a business does well over time, the stock price eventually follows. "
目的を最短で達成するためには過ちを避けることも重要ですが、実際に過ちを犯してからでないと自分の一部として活かせない場合もありますので小さな過ちを起こし、そこから教訓を得たらラッキーだと思うようにしています。