イヌッコロの公演を観に行きました。5年ぶりの上演だそうです。コロナがあって、演劇界は大きなダメージを受けました。
そして、この公演をもってイヌッコロは活動休止になるそうです。ショック。
好きな作品がいっぱいあったので、残念です。
やくざの稲葉と氏家は、若頭の安藤から演劇作品に出演するように言われる。組長がクラブの若い女の子ゆうなを気に入り「主役作品を作ってやる」と約束したので、その作品への出演だ。彼女が公演の共演者と恋仲になっては本末転倒なので、共演者はすべてやくざのつばき組で固めるという方針である。ただし、周りにはやくざとバレてはいけない。
稲葉は、組の若手の原を「ヒットマン養成」のためと称して仲間に引き入れる。もう一人は見つからないので、演出の真田が役者である山本を引き入れた。
稽古が始まった。稲葉や氏家は、どうしても上手く演技ができない。そこに組長が差し入れを持って見学しにきた。皆に組長と悟られてはいけない。稲葉たちは焦りまくる。
山本は、組長と知らず横柄な態度を取り、周りの人間をハラハラさせる。組長とバレないためについた嘘で、「つばき組」が宝塚の○○組と同列になり、演目はミュージカルになっていってしまう。
演劇だけでも苦戦している稲葉や氏家、原は、無事に乗り切れるのか？
今回も面白かったです。稲葉、氏家、安藤は、ご町内デュエルという作品に出ていたキャラです。また、舞台となる集会所の一室もご町内デュエルで出てきたものでした。たぶん管理人さんも同じ方ではないかと思います。
ご町内デュエルは、瑞樹さんの最高傑作の一つと言っていいほど面白い作品です。
安藤さんは、佐野瑞樹さんが演じてました。今回演出もしているので、あまり出番の多くないこのキャラにしたのでしよう。ご町内デュエルでは、大樹っちゃんが演じていたので、兄弟で同じ役とはいきなはからいです。瑞樹さんもかっこよかったです。アクションシーンもあり、強くて賢い若頭役が似合ってました。
稲葉役は小野友広さん。イヌッコロではお馴染みの役者さんです。氏家役は坂口和也さんという方でした。イヌッコロではなくゲストの方でした。
イヌッコロ主催者長谷川哲朗さんは、原役でした。劇団の稽古を「ヒットマン養成」と勘違いして参加する役どころ。練習前のウォーミングアップでウインクゲームをするとき、ウインクで殺人ができると勘違いします。てっちゃんの演じる役は、変わった人が多いのですが、今回の役は一番美味しい役だったと思います。
ミュージカルを演じることになり、ダンスの先生がやって来るのですが、この先生のキャラも好きでした。やくざの稲葉たちを下手くそ呼ばわりして、めっちゃけなします。そのやり取りが面白かったです。
最後の公演シーンでこの先生も踊りましたが、めっちゃかっこよくて美しいダンスでした。
安藤を狙う殺し屋に牧田雄一さんが出ていました。彼もイヌッコロ作品でたくさん見ました。リバースヒストリカで、蘭丸を演じていた人なのでものすごく印象に残っています。久しぶりに見たら、ふくよかになってました。ドジな殺し屋役で、たくさん笑いを取っていました。
イヌッコロ作品は、面白いです。小さい劇場での公演は、客席と舞台の一体感があり、見応えがあります。イヌッコロとしては休止でも、役者の皆様は、いろいろな舞台で益々ご活躍ください。
かげきなデイリープレイスは、中野ザ・ポケットにて、22日まで上演中。当日券もあります。
おすすめです。ぜひどうぞ。