最近は、若者、特に二十代、三十代の女性にストレス性の低音難聴が増えているらしいのだが、今、日本全体で、600万人の人が難聴で苦しんでいる。
高齢者の場合だと、だんだん耳が遠くなると、人と話すことがいやになって、それがもとで家に閉じこもりがちになったり、人との付き合いが億劫になって、認知症が進んだりすることもあるようだ。
中谷真一郎さんが、3年間かかって開発した《コミューン)は、音を聞き取りやすくするスピーカーシステムで、軽度、中度の難聴者の聞こえを改善し、中には補聴器を外せた人もいるとのことだ。
補聴器は、雑音を拾ってしまい、ストレスが大きかったが、コミューンは通常拡散する音をマイクで拾って
まっすぐ伝える仕組みである。彼の父も難聴であったが、この製品により、テレビの音量を半分にしても
聞こえるようになったそうだ。
軽、中度の難聴者の場合、子音が聞き取りずらいらしいのだが、難聴者に聞こえやすい高音域を強調し、
音の明瞭度が高めではっきり聞こえるように、メガホン状につくられている。
このメカニズムは、まだ完全には解明されてはいないが、必要な人には貸し出して、効果があったら
購入していただくという方法を取っている。ちなみに、値段は19万5千円、税別である。