院長 小橋です。
先日、大変チャレンジャーな女医仲間M先生から相談が。
先生は、私よりもさらに、自分人体実験をアグレッシブにされる先生で、今回もいろいろとご自身のお顔のメンテナンスをされていたとのこと。
しかし、新しい材質をチャレンジしてみたら、ちょっと仕上がりが想像と異なり、予定より注入系の施術を短期間で繰り返したとの事。(同じ部位に1日おきくらいにいろいろ行ったようです。)
そうしますと、やはり内出血が強くなり、今回はヘモジデリン沈着になったので、レーザーでなんとかしたいということで、血色素系がターゲットのVビームを所有する
ヘモジデリンは、赤血球のヘモグロビンが吸収される過程で作られる色素です。内出血すると、血中の赤血球のヘモグロビンがじょじょに吸収されていくのですが、内出血量が多かったりすると、その過程で作られるヘモジデリンの吸収がうまくなされず組織に沈着します。
それも、いずれは経過観察で薄くなるのですが、半年くらいかかることも。。。
それも待てないということで、Vビームで治癒促進しました。
Vビームは、赤あざをはじめ、血管性病変に適応するのですが、血管そのものに吸収されるのではなく、酸化ヘモグロビンがターゲットなんですよね。
ヘモジデリンもヘモグロビンが変性したものなので、反応するのです。
しかし、ヘモジデリン沈着に関しては、直後すごく反応しているかどうかわからない程度の出力での照射になるので、直後からすぐよくなるわけではありません。
しかし、治癒期間がかなり短縮されるので、半年も待たなくて済むようにはなります。
今回のケースのように、頻回に繰り返さなくても内出血量が多くなった場合は、起こりえるケースですね。
なるべく注入時の内出血を少なくするように、、日々気をつけて注入しておりますが、注入時の内出血を0%にすることはできません。
今回のケースは、治療後のケアとしても、レーザーとしての症例としても、私もM先生も勉強になりました。