650B帝国の野望。 | BIKE伊豆beautiful

650B帝国の野望。

650B帝国という国がありました。

26インチが支配していたMTB世界を、根底から覆し自らが支配しようと、企んでいました。


650B帝国は手始めに、歴史がありながらも常識に囚われないゲイリー・フィッシャーを従えました。

「フィッシャー君。我らの為に650Bよりももっとでかいホイールを用意しなさい。それを世界中に売り込みなさい。」


言われるがまま、仕事を始めたフィッシャーでしたが、なかなかどうして、うまいこと売れません。

しかし、頑張り屋さんでマイペースなフィッシャーは折れぬ心でプロモートし続けました。


650B帝国はスペシャライズドにもしっかり特使を送っていました。

「シンヤード君。しばらく26インチ路線で行ってね。でもうちらがGOって言ったら29erに切り替えてね。」


いつしか、フィッシャーの頑張りのおかげか、29erユーザーが増えてきました。

29er専門メーカーなんかも出てきたりして。


26 VS 29の議論があちこちで沸き起こり始めたころ、シンヤードが言い放ちました。

「勝ちたいなら29er乗らないと駄目じゃね?いやね、うちは26インチごり押しで来たけど、もうね考え方変わったから29erごり押しで逝くよ。」

これはもちろん650B帝国の合図を受けての発言でした。


いよいよ26 VS 29が激化していく中、ついに650B帝国が直接動き出します。

26インチに29インチを手始めにぶつけたのは、世界をマヒさせるため。

26 VS 29の構図を作り上げ、世界が26なのか、29なのかで揺らぐ中、ちょうど中間のサイズである650BにすべてのMTB乗りを引き込もうとしていたのでした。


これまでに裏で色々なメーカーを従えてきました。

そして、650Bが忘れ去られないようにポツポツと製品を世に送り出させていました。

しかし、ある日、ある場所で爆発させます。

2012年のシーオッタークラシックです。

650Bはここで世界中の興味を引きます。

26インチ乗りも、29インチ乗りも皆が注目しました。


シーオッターのちょっと前には、XCサイボーグ最終兵器ニノ・シュルターを南アフリカに送り込み、650Bでワールドカップを勝ちました。

650B帝国は、ニノに26インチで世界を獲らせ、その後29erをテストさせ、650Bの陰など微塵も感じさせずに2012年のワールドカップ初戦を650Bで勝ち獲らせたのでした。


もうみんな650Bを無視できない状況ですね。


という妄想ファンタジーでした。

でもね、ほんとキテますね、650B。


あ。

そういえば、B9erというのもあったな。

今度B9erについても触れてみましょう。